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6/13/2024, 12:43:22 PM

学校の校門前に咲いていた、紫色のあじさい。

「梅雨だね」

「雨、全然降ってないけどね」

「梅雨、いつ来るかなぁ」

「来週かららしいよ。でも、梅雨は憂鬱だなぁ」

「頭痛持ちだもんね」

貴方と他愛のない会話をしながら、あじさいをじっと見つめる。

可愛らしい見た目なのに、どこか美しい、そんな姿に見とれていた。

「あ、あと5分だ!早く行こ!」

「え!急がないと!」

あじさいに見とれていたら、あっという間に時間が経っていた。

しばらく、学校に行く楽しみが出来たかも。

6/10/2024, 12:38:09 PM

「最近、どう?」

貴方と久しぶりに出会えた今日。

私の家で酒をちびちびと飲んで、話題が浮かんだら口に出して雑談して。

そんなグダグダな夜を過ごしていた。そんな時、私は何気なくそんな質問をした。

「うーん、まぁ、そこそこ、かな」

「そっか。仕事は、どう?」

「なりたい仕事にはなれてるし、充実はしてるよ。まぁ……正直心は折れそうだけど」

我ながら情けないー、と貴方は嘆く。

「やりたいことって、必ずしも自分に向いてるとは限らないよね。ほんと、今更になってそれを学んだきがする」

貴方は窓に映っている満月を見つめながら、そう呟いた。なにかに縛られているような貴方の横顔は、私の目には美しく映った。

「……本当に、これがやりたい事だったのかな」

やりたいこと

時には、自分を縛るものとなる。

6/7/2024, 11:02:15 AM

「ねぇ、もし明日、世界が終わるならなにする?」

日が沈みかけた時、君は私にそう問いかけた。

私は、顎に手を当てて考えた。

「君と、お話したい」

「また?今日も、昨日も、一昨日もしたのに?」

君は優しく微笑みながらそう言った。

私たちは、どんなに忙しくても、幼いころふたりで遊んだ公園に夕方集まって、談笑してから帰るのが日課だった。

どうしても集まれなかった日もあるけれど、小学生の時からずっとやっている、私たちの日常だった。

だから、世界が終わる瞬間の時も、君と一緒にいたかった。

「どんな話するのかな」

「いつものように、くだらない話をするんだよ」

「それもそうか」

世界の終わりに君と、声を交わす。

それはロマンチックで、寂しいようだけど、心が温かくなった。

6/6/2024, 11:10:31 AM

「私ね、昨日彼氏出来たの」

とても、衝撃を受けた。だって、いつも私と貴方で彼氏なんていらないって、話してた仲だったのに。

「へぇ、おめでとう。お幸せにね~」

笑顔でそういった私の内側では、ドロドロな感情が渦巻いていた。

それが、朝のホームルームの前に起きたから、しばらくモヤモヤしてた。

忘れようとしたら、他の嫌なことが頭の中から離れなくなった。

今日は、色々と最悪な日でした。

人の幸せを素直に喜べない私も、最低最悪。

6/5/2024, 1:36:55 PM

誰にも言えない秘密なんて、誰にでもある。

「じゃあ、貴方にはあるの?」

「あるよ。もちろん」

「おぉ、ちなみに何?」

「誰にも教えられないって言ってるでしょ~」

「そっかそっか。ちなみに私もあるよ」

「えぇ、それってなに?」

「あ、貴方も人のこと言えないね!」

「あ……」

貴方の顔を見て、照れくさそうに笑う私は、きっと偽物。

私は、人に嫌われるのが、怖い。

それがバレるのが嫌で、バレて気を使われるのが嫌だから、笑顔で隠してた。

だから、貴方にも教えられない、誰にも教えられない秘密。

「秘密があるからこそ、自分にしか分からないことが分かるようになるよね。秘密を、大事にしてね」

そういう貴方は、天使のような笑顔で私を包み込んだ。

天使の裏に隠されている秘密は、可愛らしいものなのか、それとも悪魔なのか。

それが分かるのは、貴方自身だけらしい。

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