「ねぇ、もし明日、世界が終わるならなにする?」
日が沈みかけた時、君は私にそう問いかけた。
私は、顎に手を当てて考えた。
「君と、お話したい」
「また?今日も、昨日も、一昨日もしたのに?」
君は優しく微笑みながらそう言った。
私たちは、どんなに忙しくても、幼いころふたりで遊んだ公園に夕方集まって、談笑してから帰るのが日課だった。
どうしても集まれなかった日もあるけれど、小学生の時からずっとやっている、私たちの日常だった。
だから、世界が終わる瞬間の時も、君と一緒にいたかった。
「どんな話するのかな」
「いつものように、くだらない話をするんだよ」
「それもそうか」
世界の終わりに君と、声を交わす。
それはロマンチックで、寂しいようだけど、心が温かくなった。
6/7/2024, 11:02:15 AM