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12/11/2025, 9:53:06 AM

ぬくもりの記憶

「大丈夫だよ」
俺を抱きしめ、情けなく涙を流す俺を、優しく受け止めてくれたキミ。
「私には、あなたの痛みはわかってあげられない。けど、寄り添うことはできるから、苦しい心を解放してあげて」
「…ありが、とう」
辛いとき、そばにいてくれたキミ。
これからは俺が支えたい。
その想いがキミに通じ、今も一緒にいる。
あれから俺が泣くことは、まだないけれど、あのとき抱きしめてくれた、ぬくもりの記憶は、今でも鮮明に心に刻まれているのだった。

12/10/2025, 9:33:04 AM

雪原の先へ 凍える指先 です

雪原の先へ

見渡す限り、真っ白な雪で埋め尽くされた雪原をキミと歩く。
「ん」
何も言わず手を出すと
「何?」
キミは首を傾げる。
「転んだら危ないだろ」
そっけなく言うと
「ありがと」
ふふっと笑って、キミは手を取る。
「これなら、あったかいね」
僕たちが向かっているのは雪原の先。
その雪原の先へ辿り着いたとき、僕たちが目にするのは夜空いっぱいに広がる煌めく星空。
そして、流星群が降り注ぐ天体ショー。
「早くしないと始まっちゃうかな」
「大丈夫だよ、ゆっくり行こ」
慣れない雪で転ばないように、つないだ手に力を込め、目的地へ向かうのだった。


凍える指先

「はー、冷たい」
部署で残業中、キーボードを叩く指の冷たさに、指先に息を吹きかけていると
「指、冷えるよね」
隣の席のキミに声をかけられる。
「そうだね。暖房がついてるから寒くはないけど、指先はね」
息を吹きかけ続けていると
「これならどうかな」
息を吹きかけていた手が、キミの両手に包まれる。
「…あったかい」
「そう?良かった」
微笑むキミの笑顔に、凍える指先も、僕の心も温まったのでした。

12/8/2025, 9:28:47 AM

消えない灯り 白い吐息 です


消えない灯り

休日前夜。
2人でベッドに入ると、おしゃべりが始まる。
平日はゆっくり話をする時間がないので、お互いに話したいことを、話している。
そうしているうちに、だいたいキミが先に寝てしまうけど、すぐには灯りは消さない。
いつまでも消えない灯りは、僕が気の済むまでキミの寝顔を見つめているから。
愛しいキミのかわいい寝顔。
その寝顔に癒やされたあと、灯りを消し、目を閉じるのだった。


白い吐息

寒さとともに現れる、白い吐息。
澄んだ空気、耳の痛さ、手足の冷たさが、嫌でも冬を感じさせる。
「早く暖かくならないかな」
春を待ち遠しく思いながらも、今しか感じられない冬を、どう楽しもうかと考えるのだった。

12/6/2025, 9:36:41 AM

きらめく街並み

イルミネーションがきらめく街並みを、キミと2人で歩く。
「思ったより、寒くなくて良かった」
バーで飲み、酔いざましに歩くか。と店を出たが、お酒を飲んでいることもあり、吐く息は少し白くても、寒くはなかった。
「そうだね」
のんびりと駅に向かって歩いていると、一段とキラキラした光が見えてくる。
「あ、ツリーだ」
クリスマスツリーに気付いたキミは、小走りに駆けていく。
「走ると危ないぞ」
昨日まではなかったツリー。まばゆい光が闇夜を照らしている。
「そっか。クリスマスまでもうすぐか」
ゆっくりとキミの後を追いながら、同僚であるキミとの関係を、一歩進めるためのプレゼントを考えるのだった。

12/5/2025, 9:25:36 AM

秘密の手紙

「ん?」
リビングで本を読んでいると、何かの音が聞こえる。
「何だろう?」
音がする部屋に行ってみると、キミが引き出しをガチャガチャ動かしていた。
「どうかしたの?」
声をかけると
「この引き出し、開かなくて。何かつっかえてるのかな」
キミは困った顔をする。
「あー…そうなんだ。俺が見てみるよ。引き出しの中に、何かあるの?」
「今年届いた年賀状。それを見て、年賀状を書こうと思ったの」
「そっか。そろそろ書かないとだよね」
じゃあ、お願いね。そう言って、キミが部屋を出るのを見届けると、俺は、別の引き出しに隠してある鍵を取り出した。
「鍵かけといて良かった」
鍵穴が、正面ではなく、側面にある珍しいデスク。開けようとした引き出しの中には、クリスマス用のプレゼントが入っていた。
「別の場所に移すか」
プレゼントを取り出すと、キミに書いた手紙がひらりと落ちる。
「おっと」
落ちた手紙を拾うと、プレゼントと一緒にしまう。
普段言わないキミへの想い。俺の想いが詰まった秘密の手紙。その手紙をキミが読むのを、今から楽しみにしているのだった。

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