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2/23/2025, 9:47:55 AM

夜空を駆ける と 君と見た虹 です

夜空を駆ける

「このままずっと、2人仲良くいられますように」
夜空を駆ける流星を見上げ、両手を組み、キミはつぶやく。
「ねえ、何をお願いしたの?」
流星が見えなくなり、俺に視線を移したキミにそう聞かれ
「秘密」
クスッと笑って答えると
「え〜、教えてよ」
キミは頬を膨らませる。
俺は流星に
「キミのことは、俺が幸せにします。俺たちが幸せになる姿を、見守っていてください」
と願ったのだった。


君と見た虹

「見て、虹が出てる」
雨が上がったのを見計らい外に出ると、空に大きな虹が架かっていた。
「…キレイだな」
足を止めて虹を眺めたことがなく、まじまじと虹を眺めていると、背後からパシャという音がする。
「?」
何の音?と振り返ると、君がスマホを俺に向けていた。
「何してるの?」
そう聞くと、君はにっこり笑って
「虹とあなたを撮ったの」
俺にスマホの画面を見せる。
「何で俺と一緒に?」
撮るなら虹だけを撮ればいいのに。そう思ってさらに聞くと
「虹を撮ろうと思ってスマホを向けたら、虹の輝きの中にいるあなたがすごくステキで。思わず撮っちゃった」
ふふっと笑う。
「また、あなたとの思い出が増えたわ。これからもたくさん思い出を増やそうね」
君と見た虹は、君のスマホのアルバムに、新たな思い出として刻まれたのでした。

2/21/2025, 9:00:06 AM

仕事帰りに偶然見た、あなたが猫を撫でている姿。
仕事中の、緊張感のあるキリッとした姿とは違い、
セットした髪が乱れ、優しく笑う姿に、私の胸がドキッと音を立てる。
「はぁ」
それからというもの、あの時のあなたに会いたくて、仕事帰りにあなたを見た場所を、わざわざ通っている。
「…いない、か」
仕事でのあなたではなく、あの時のあなたに会いたい。という、ひそかな想い
今度会えたら、隣に座り、一緒に猫を撫でたいな。
と思うのだった。

2/20/2025, 8:41:10 AM

手紙の行方 と あなたは誰 です

手紙の行方

「キミのことが大好きです」
スマホという便利なものを持っているのに、僕は今、手紙を書いている。
というのも、小さい頃から仲良くしていた幼なじみ。
キミが遠くへ引っ越したとき、まだ僕たちはスマホを持っておらず、知っているのは親が聞いた引っ越し先の住所だけ。いつも一緒だったキミがいないことが淋しくて、キミがどうしているか気になって、手紙を出した。そのことがきっかけになり、スマホを持っている今でも、手紙でやり取りをするのが習慣になっていた。
「何してるの?」
手紙を書いていると、家事を終えたのか、エプロン姿のキミがコップを持って現れる。
「キミに手紙を書いていたんだ」
コーヒーの入ったコップを受け取り微笑むと
「え?私?」
キミは目をパチクリさせる。
「手紙をやり取りしてたのが懐かしくてね。書いてみたんだよ」
書き終えた手紙を渡すと
「ありがとう」
キミは目を細め、手紙をエプロンのポケットにしまった。
「また、宝物が増えたわ」
うれしそうに笑うキミに
「これからも増やしていこうね」
僕も笑みがこぼれた。
僕たちがやり取りしていた手紙の行方。
それはもちろん、ここにある。
結婚して、一緒に住むときに持って来た、僕たちの宝物。
ずっとずっと大切にしようと、僕は思うのだった。


あなたは誰

「あ、まただ」
夢から覚めるといつも思う。
夢で見る、あなたは誰なんだろうと。
私の名前を呼びながら、私に向かって手を伸ばす。
そして私も、知らないはずの彼の名前を呼び、伸ばされた手をつかむ。
「知ってる人?…いや、でも…」
彼の正体はわからない。
けれどいつか、彼に会える。そんな気がしていて、いつ会えるのか、その日が来るのが楽しみで仕方ない。
「よし、起きよう」
その日を楽しみに、私は今日も頑張るのだった。

2/18/2025, 8:32:03 AM

「結婚してください」
無数の星が、夜空を埋め尽くす海で、キミにプロポーズすると
「うれしいです、ありがとう」
キミは口元を手で押さえ、涙を流す。
その涙は、キラキラ輝く星たちよりも
美しくキレイな輝きを放っていたのでした、

2/17/2025, 8:45:01 AM

君の声がする と 時間よ止まれ です


君の声がする

意識が浮上すると、何かの音が聞こえる。
「朝だよ、起きて」
よく聞いてみると、僕を起こす、君の声がする。
「起きないと遅刻しちゃうよ」
君の言う通り、起きないと遅刻しちゃうのは確実。
けれども僕は、君の声をもう少し聞いていたくて、寝たふりをするのだった。


時間よ止まれ

ジリリリリ―。
部屋中に、目覚まし時計のベルの音が鳴り響く。
「ああ、朝か」
目覚まし時計のベルを止め、起きないと…とは思うものの、まだ眠い。
「まだ寝たい。時間よ止まれ」
そう願うけれど、時間が止まるわけもなく、しぶしぶベッドを降りるのだった。

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