コノハ

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3/28/2025, 10:06:50 AM

【小さな幸せ】

今日もご飯が美味しい!

3/27/2025, 2:30:53 PM

【春爛漫】15

「うわぁ…」

そこは現実とも夢とも言えない、何とも絵に描いた…それもちょっとおかしいわね。
言葉では言い表せない世界が目の前には拡がっていたのだ。

目にするもの全て華やかな美しさ。
ここは本当に在って良いものなのか?
そう悩みそうになるくらい現実離れしていた。

見渡す限り花一色。
その中でごちゃごちゃと騒ぎ立ててる一団が。
何とも異様な異彩を放っていた。

チェシャ猫の言った通りそこには私が探し求めた集団が御茶会なるものを開いていた。
メルヘンチックなこの場所で。
しかも男だらけで。
…別に男だけでも良いのだけど。

?「…処で何時まで其処に突っ立ってるつもりだい?麗しいお嬢さん」
「え」
う、麗しい?
生まれて初めて言われたわそんな言葉。
突然沢山の花をあしらったシルクハットの紳士風の青年が話しかけてきた。
?「てか、呼ばれてもいないのにここに居るって無作法にも程があるよね?」
?「ぶ…さほう…zzz」
無作法ですって?
次に御世辞にも紳士とは呼べない、頭から垂れたミルクティー色の兎耳を生やしたホスト風の青年が私を値踏みするように上から下まで見るとにたにたと嫌な笑みを浮かべた。それから少し小柄なこれまた頭からねずみの耳を生やした少年がテーブルに突っ伏しながら眠そうに呟いた。
「それなら、男性が女性に気安く声をかけてくるのは無作法にはならないのかしら?」
ムッとしたのでつい言い返してしまった。私の悪い癖だ。

?「おや、それは失礼したね。私はイカレ帽子屋、この御茶会の主催者さ」
?「俺は三月兎!毎日がお祭り騒ぎだ!」
?「寝、む、り…ねずみ…zzz 」
帽子「さぁ、こちらの自己紹介は終わったよ。君の名前も教えてくれないか?」
「そうね…」
ちょっと釈然としなかったけど一応名乗られたのだし私も自己紹介しなくちゃ。
そう思ったのだが。
「私の名前は…」
…やはり、自分の名前を言おうとすると頭の中に白い靄(もや)がかかって言葉にならなかった。

3/26/2025, 1:19:03 AM

【記憶】

忘れたい記憶がある。
だけど忘れられない記憶。
高校の時の恥。
中学生。
小学校の時の自分。
忘れたい記憶ほど忘れられない。
糞っ!

3/24/2025, 10:59:09 AM

【もう二度と】

出逢うことはないと思っていたの。
なのに-。

「先輩!今日からお世話になります!」
「後輩くん…図書室では静かに」
「すんません!」
「もう…言ったそばから」
「えへへ」

彼は私の中学時代の後輩。
まさか高校生になってまで彼が後輩になるなんて思いもしなかった。

「先輩、これはどこっすか?」
「ああ、それはあっちの棚」
「これは?」
「それはこっち」

そうこうして月日が経って彼も少しずつだけど仕事を覚えて、少しは図書委員らしくなったかな。

「先輩?」
「!?」
「どうしたんすか、ぼーっとして?
まさか具合でも悪いんすか!?」
「う、ううん。大丈夫だから離れ…っ」

思ったより後輩の彼との距離が近くて私は脚立の上から落ちそうになる。

「あぶないっ!?」
「あっ」

そう言うかいなか私は足を踏み外した。

「(倒れるっ!?)」

そう覚悟をして目を閉じた。
が。

「あれ…痛く、ない?」

私は脚立から落ちたのに全く痛くなかった。
その代わり。

「いててっ…先輩?
怪我とかしなかった?」
「あっ…!?」

私のお尻の下敷きに後輩くんはされていた。

「ご、ごめんなさっ…!今退け…っ」
「いいよ」
「えっ…?」

私は急いで退けようとしたが、下から腕が伸びてきて私の体を抱き込んだ。

「先輩、俺先輩が好き」
「…!?」
「この高校に入ったのも先輩に会いたかったからだよ」
「どうして…?」
「先輩はずっと俺の憧れだったんだ」
「!?」
「ねえ、先輩?
少しは俺の事、男として意識してくれる?」

そう言って後輩くんの彼は悪戯っ子のような笑顔で私を見上げたのだった。

3/23/2025, 11:45:33 AM

【曇り】14

フラワーガーデンを後にしてしばらくしてふと空を見上げれば、さっきまで晴天だった空は灰色に染まりもう少ししたら雨でも降ってきそうだった。

「幸先悪いな…」

私は木の陰に背を寄せ少し休む事にした。

?「こんにちは。可愛いお嬢さん」
「…」

また出た。
声がした方を見上げればそこには赤紫と紫の縞々(しましま)のまるで囚人服を彷彿させるよな服を着た青年が木の上から私を見下ろしていた。

「…私に何の用?」
?「用があるのは君の方なんじゃないのかい?」
「声をかけてきたのはあなたでしょ?」
?「僕はチェシャ猫だよ、お嬢さん」
「名前なんて聞いてないわ」

何だか会話がちぐはぐと噛み合わない。
一体この青年は何者なのか。
頭から猫の耳、お尻からは長い毛並みの尻尾が生えている。
まるでお伽噺に出てくる猫のよう。

「あ」
そうか、この世界はあの世界の中なのかもしれない。
そう言われれば、これまでのへんてこな人達のことも頷ける。
だけどあれはあくまでお伽噺の世界。
現実にあるなんてそんなこと有り得るのか?

チェ「考えてるね?そうここはあの世界の世界。だけどあの世界のようであの世界じゃない」
「あの世界じゃない?」
チェ「そうさ」
「なら、どういうせか…」
チェ「ここを真っ直ぐ行けばイカレ帽子屋達が御茶会をしているよ?」
「そうなのありがとうって今はそうじゃな…いない?」

さっきまで木の上からに何処かにやにやと人をバカにしたような面を見せてた青年はいつの間にかいなくなってしまっていた。

「今のは一体何だったの…?」

私は不思議と首をかしげ、取り敢えず真っ直ぐ行ってみることにした。
ただ、別れ際また会おうと言われなかったことにほっとした。

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