後悔している。
君にいえなかったこと。
好きと言えなかったこと。
ずっと後悔している。
あの時言えばよかったと何回も何回も。
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後悔してるなら、
今から伝えたって良いじゃないか。
相手にどう思われようがこの先ずっと後悔したままより良いんじゃないの?
涙が溢れた。
そうだ、、、
伝えよう。
君がどんな顔を、反応をするかわからないし、
怖いし不安だ。
でも、、でも。
(プルルルル、、、、)
『?はい』
「あの、、私だけど。」
『そう、だよねびっくりした。
久しぶりだね、どうしたの?』
優しい君の声に気持ちが涙が溢れる。
『え、泣いてる?汗
何かあった⁈僕が聞いても平気?大丈夫?』
伝えなきゃ。
「あの、私ずっと、君のことがっ、、
好きでした。」
『、、、』
何も言ってくれない。やっぱ突然どうしたって感じだし今更感だし、気持ち悪いよね、、
『、、それってさ、か、過去形?
、、、もう好きじゃない?』
意外な返しにびっくりした。
「え?」
『信じてもらえないかもしれないんだけど、君に会いたくて僕も来週あたりに連絡するって決めてたんだ。
まさか君に先越されるなんて思ってなくて内心かなりびっくりしてて。
しかも好きも先に、、ごめん。こういうのは男である僕が、、』
うそ、、本当に、、?
直接君を見て聞きたいのに、
電話なのがもどかしく感じてしまう。
『あの、、
僕も君が好きだった。前からずっと。言えなかったのを後悔してたんだ。でも、、今も好きで、この気持ちが消えないから。伝えようって思ったんだ。
会いたいな。
会いたいから、、今から行っていい?』
「っ、、うん、うん!私も、、会いたい。」
お互いに後悔していた。
その後悔をちゃんと消すために
これから君に会いに行く。
「んー気持ちいい、、」
風がとっても今日は気持ちいい。
天気も良い。
このまま風になって身を任せたい。
両手を広げて上を向いて風を感じてたら
『飛んでっちゃいそうだね、本当に笑』
私の好きな人が話しかけてきた。
「え、っと、」
『学校の屋上、ここ、君よく来るよね。僕結構知ってるんだよ』
嘘、、結構見られてたのか。とちょっと恥ずかしい。
独り言とか結構言ってるよね私きっと。大丈夫かな、、
『いつも話しかければよかったんだけど、あの時間が心地良くてさ。』
「?」
君も1人でいたいのかなと思った。
「あ、私邪魔しちゃって、、た?」
『違うよ笑むしろ逆。』
と言って私の方に近づいてきた。
『なんだか君といるこの空間がすごく僕は好きだったんだ。話さずとも。』
と真っ直ぐ言われた。
好きな人が目の前でなんかすごくこれはきっと嬉しいことを言ってくれてない?と赤くなってしまう。
『って気持ち悪いよね笑笑僕の方がごめん。』
「え!!好き!」違うって言えればよかったのに咄嗟に出た言葉が好きとはなんだ私。
目をまんまるにして驚いちゃってるよ彼も。
でも
『ふはっ!びっくりした。何それ急に!じゃあ僕も言う。僕も好き!』
ちょっと照れながら言う君。
「わぁ、、お」
心地良い風がまた吹く。
身を任せるのはちょっと一旦置こう。
君とお話ししなくては!!!
コロナが流行って、
おうち時間という言葉ができた。
僕たちはやりたいことリストをお互いに作ってみた。
掃除ー
ゲームー
食べるー
踊るー歌うー
買い物ー
料理ー
なんかまぁこんなんよねなんて2人で笑った。
だってまぁ、変わらんよねって笑
変わったのはお家で仕事が増えたことで
君と長くいられているってこと。その時間も増えたこと。
「大丈夫?嫌になってない?笑」
『君こそ、嫌になってない?笑』
僕たちは同棲始めて2年が経とうとしている。
2人とも仕事に出てたから
朝と夜はもちろん一緒で休みの時も全然2人いるけど、
こんな仕事の日ですらずっといるなんてのはなかったことだ。
お昼も一緒に食べれるなんて。
「私はね、結構嬉しいよ」
ま、外にもそんな出られないからデートできないけどねぇーって笑ってる。
『僕も君といられるのはかなり嬉しいよ』と笑った。
そんな日々をしばらく送っていた。
僕はある日、あるものを見つけてしまって
考えて、
今日はそれを伝えようと思う。
『準備はできた。』
「ふぁーお風呂はさっぱりするねぇー笑」
とホカホカで出てきた彼女を捕まえて座らせた。
「んー?どうしたの?笑」
僕はポケットからそれを取り出し
パカッと君の前で開けてみせた。
君はかなり驚いている。ホカホカしてるし髪の毛はこれから乾かさなきゃでタオルがかかってる。
しだいに僕の言いたいことがわかって目がうるみ始めた。
『こんな時代になって、急に窮屈な生活になったけど、嫌にならずに僕といてくれてありがとう。こうなった今も僕も君といられて本当に幸せなんだよ。』
『僕と結婚してください。』
いうと君の目からは涙が溢れている。
「、、私こんな格好だし、こんなんだけどいいの?っ、」
『ふっ笑そんな君だから良いんだよ。この先もずっと2人で乗り越えたいし一緒にいたい。』
「ふぇ、、っ、ふぇーーー」って変な泣き声で
僕に抱きついた君が言う。
「私で良ければお願いしますっ、、ずっといるーうーーっ!」
僕も感動したいところだけど、君が愛おしくて面白くて笑っちゃった。笑笑
私は年上の彼にいつも甘えてばかりだ。
頼りになるがゆえに甘えてしまう。
でも、子ども扱いされたいわけじゃない。
口を尖らせて拗ねてたら、
『何そんなかわいい顔して笑』
かわいいなと頭をなでなでされる。
「もうっ、子ども扱いしないでっ」
むぅー
『子どもだと思ってたら付き合ってないよ?
僕たち付き合ってるでしょ?』
って抱きしめてくれる。
『それでもこんなにかわいく甘えられたら甘やかしたいと思うし、頼りになる彼氏でいたいと思うからさ』
ね?っと顔を覗き込まれた。
絶対顔赤いな、私。
『そのままでいてよ。好きだよ?』
と微笑まれたら
「ぅん、」
いいのか、このままで、、
口が緩むのをちょっと堪えたけど無理で、
へへっ、、って彼に抱きついて今日も甘える女の子。
じゃあもう少しこのままで。
ふられた。
フラれた。
振られた。
つらすぎる。こんなショックだとは、、
結構なダメージだ。
なんでだ、振られると思ってなかったからなのか?
いや、そういうわけではない。
ダメだろうなとはむしろ感じていたじゃないか。
全然脈ないし。
友人としか思われてないことは自分が一番わかっていた。
でも好きだった。
好きだったんだ。
だからこんなに、、
目から流れてきたものが手の甲に落ちた。
あ、あぁ、もう。泣きたくはないのにな。
一度流れてしまえば止まらない。
好きだったんだよ。
心の中で何度も叫ぶ。
君が好きだった。
好き。
ふられた今もこんなに
好きなの。
声にならないその叫びは
もちろんもう相手に届くことはなくて。
静かに泣いてる私の息づかいだけが自分の耳に聞こえるだけ。
「好きだった、、」