君と電車に乗った時、僕はやってしまったのか、と改めて実感した。
君の手を握って逝く先を僕は眺めた。
光に反射してキラキラ光る宝石は、地平線の先まで行き渡っている。
電車が止まって君は僕の手を引いた。
堤防の下に君と僕は靴を置いた。どこか寂しいような楽しみなような。
宝石に埋もれる為に近付いた手前で止まった。
「ほんとにいい?」
君は僕の顔を覗き込んで眉毛を八の字にしている。
「うん」
そう返した時、君は太陽のように眩しい笑顔を僕に向けた。
君と僕は宝石に触れ、埋もれる。
その宝石の中は、深くて先が長い。
君を横目に見ると、苦しそうな顔をしていた。
こんなに素晴らしい景色を君と旅をしたかったのに、なぜ苦しそうな顔をしているんだろうか。
こんなに宝石に囲まれているのに。
そうか、“見つける側”じゃなくて“見つけられる側”だからだ。
そう思ったら、僕も苦しくなってきた。
僕らはいつ、見つかるのだろう。
終わりなき旅
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初の創作
文ごちゃごちゃ過ぎて逆に面白い。
降り止まない飴の時期があったらどれほど楽しいだろうか。
世間の人達は、どう反応するだろうか。
私は、飴が大好きだから降ってきた飴をかき集めて、生活のお供にする。
実に充実しそうだ。
飴は飴でも、味が重要でもある。
特にメロン味が好きなのだが、中々普通には売ってくれない。
そんな味が空から降ってきたら私は大歓喜だ。
味も重要であろうが、大きさも重要かもしれない。
と言っても、一口サイズの飴とか、ペロペロキャンディとか。
ペロペロキャンディだと季節によっては、保管する際に溶けてしまったりする。
出来れば、一口サイズで袋が付いていて欲しいかもしれない。
と、こんな欲望を言ったところで、何かにはならない。
ただ、その時だけ楽しい事をしているに違いない。
この世界では、『飴』の代わりに『雨』が降っている。
それは、人々の心の中でも『降り止まない雨』がある。
たまには、こんな馬鹿げた妄想をして貴方の心を『降り止まない飴』で満たしてしまおうじゃあないか。
降り止まない雨
あの頃の私へ
私がどう生きていようが、結果は今のようになっていただろう。
私は今、心から笑える程、元気になった、はず。
人間関係に悩んでいる自分は、どの選択をしても不登校になるし、我慢して壊れるだろう。
今のようにメンタルは強くない。
プレッシャーとストレスに押し潰されて、壊れてしまう。
今も、あの頃も、感受性が長けていて涙を零す事が多々あるだろう。その時は泣いてしまえばいい。
沢山泣いてきた、今の私から言っておこう。
あと、自分を傷付けることは、痕が残らない程度にしてくれ。
本当はしない事が本望だけれど、我慢するのは良くない。
親は、信用しないで欲しい。病院すら薬が怖いからと連れて行ってくれない。多分、子供に病名が着くのが怖いのだろう。
早めに諦めて、スマホを扱う時間を減らした方がいい。
まあ、無理だろう。SNSだけが、私の逃げ場だったからな。
最後に、数学今のうちに勉強しとけ。高校になって等号、不等号も全部間違える事になるぞ。因数分解とか勉強しとけ。
あと、死にたいとか思うなよ。安楽死も出来ない国だし、全部痛いことだらけだし。意味無い。
てきとうに生きればいい。
地球にいい事してやれ。
今の私より
「うん、また明日」
私の家は、彼より遠い場所にある。一人になった時、彼の声が聞こえないのに私は寂しさを覚える。
彼とは、大親友でとても気が合う面白い人だった。
明日何を話そうとワクワクする純粋な心が、自分を傷つけるという事を知らずに。
また明日なんて言う相手なんてもう、居なくなった。
私にとっての大親友ってなんだったのだろうか。
何故、私はあの選択をしてしまったのだろうか。
私は、鳥のように宙を舞った。
また明日
スマホを片手にイヤホンを耳につける。
三者面談ぶりの学校へ向かう。
桜が咲き始めようとしている姿を見て、私はいつ咲き始めるんだろうと心で呟く。
親にも内緒で音楽を聴きながら、最後になるであろう学校を過ごした。
建て変わった校舎の、三回ほどしか見た事のない教室で嫌いな先生の話を音楽で塗りつぶした。
先生にプレゼントやらあげている光景に吐き気がした。
かつて仲良くしていた人達が涙を流しているところに嫌悪感を抱く。
終わった後、少し話をしていたらBluetoothの充電が切れ、人の声や歩く音、雑音が耳に一気に流れ込む。
その時、
「付き合ってください」
ある男子が頭を下げ、手を伸ばし、一言、私をハブってきた女子に告白をしていた。
その女子は男子の手を握り、その友達の方へと逃げていった。
男子はあまりの嬉しさか、涙を流していた。
憎いアイツが恋物語を始めるなんて。
恋物語──