君と電車に乗った時、僕はやってしまったのか、と改めて実感した。
君の手を握って逝く先を僕は眺めた。
光に反射してキラキラ光る宝石は、地平線の先まで行き渡っている。
電車が止まって君は僕の手を引いた。
堤防の下に君と僕は靴を置いた。どこか寂しいような楽しみなような。
宝石に埋もれる為に近付いた手前で止まった。
「ほんとにいい?」
君は僕の顔を覗き込んで眉毛を八の字にしている。
「うん」
そう返した時、君は太陽のように眩しい笑顔を僕に向けた。
君と僕は宝石に触れ、埋もれる。
その宝石の中は、深くて先が長い。
君を横目に見ると、苦しそうな顔をしていた。
こんなに素晴らしい景色を君と旅をしたかったのに、なぜ苦しそうな顔をしているんだろうか。
こんなに宝石に囲まれているのに。
そうか、“見つける側”じゃなくて“見つけられる側”だからだ。
そう思ったら、僕も苦しくなってきた。
僕らはいつ、見つかるのだろう。
終わりなき旅
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初の創作
文ごちゃごちゃ過ぎて逆に面白い。
5/30/2024, 10:56:12 AM