10/8/2023, 9:00:56 AM
きみのつけてくれた背の引っかき傷がすべて消えてしまう前に逢いたい、うれしい痛みに染みいる秋のすきま風そろりとただつめたく
10/6/2023, 1:43:57 PM
いつかきみとはじめて手をつないだ街、に向かって、そこらじゅうの空気を抱きしめてはたと気づく、ぼくのなかで秋のにおいはきみのにおいだったのだと。きみは、ぼくの人生のなかの、金木犀のようなひとだった。記憶のすきまにするっと入ってきて、ぼくを呼びさますもの。ぼくはそのにおいを嗅ぐたびに、もう二度と、きみを忘れることはできないということに気づき、胸が張り裂けそうになるのだろう。
10/5/2023, 12:45:57 PM
きみの背中の、たくさんのほくろがすきだった。そのひとつひとつにやさしくふれ、そのあまりのうつくしさ、いとおしさに胸を奪われていた。それらすべてをつなげて星座にして、ぼくの名前をつけてみたかった。
10/3/2023, 4:32:17 PM
列車の窓のそばのひかりでついうとうととし、まぶた越しに夜が明けるときつい、きみを思い出してしまった。そうしてやっと、間違いなくこの恋は手放してはいけない恋だったと気づく、ぼくはにぶくて愚かだった。自分の生まれついた故郷を見てもらいたいのはいまにもあとにもきみだけで、ぼくはいまからなにも持たずにきみのもとへもどります。
10/2/2023, 10:15:39 AM
どうしてもきみが恋しいと、ふときづいた。ひどく飢えた胸のうちはもうきみにしかいやせないのだ。もうずいぶんまえから、自分の世界に、きみを手放せなくなってしまった。きみのすきだという音楽を同じように聴き、胸をきしませて泣きわめいているわたしはたいそうみじめで、でもその弱さに気づいてほしい。