『たとえ間違いだったとしても』
たとえ間違いだったとしても、
私は貴方が好きです。
貴方が、どんなに人を殺めていたとしても、
貴方が、どんなに物を盗んだとしても、
貴方が、どんなに私以外の女と
遊んでいたとしても、
貴方が、私を殺しても。
死んでもなお、貴方が大好きで仕方がない。
『雫』
「…ン」
道を歩いていたら雫が降ってきた。
「急になんだよ。空から降ってくんじゃねーよ」
俺は雫にいう。
「ヘイヘーイ。ごめんなさいねぇー」
だるそうに答えた、天宮雫は、雫の妖精であり、
俺の愛すべき恋人である。
『何もいらない』
「もうわたしは、何もいらない。」
突然彼女にそう言われた。
俺はびっくりして聞いた。
「ほんとに何もいらないの?
お金も?俺も?なぁんにも?」
「もういいの。何もいらない」
…そうなんだ。じゃあ。
「…まぁ。一旦落ち着いて、コレでも飲みな?」
「…ありがと」
あーあ。飲んじゃったぁ〜w
「ゔっ…」
彼女は苦しそうに、胸に手を当てた。
バタン。
倒れた彼女を見て言った。
「本当に何もいらないなら、命だっていらないよね?
その飲み物には、毒が入ってたんだよ♡
キミは俺の好きにさせてもらうよ♡」
そう言って俺は
大好きな玩具(かのじょって読むよ??)の身体を
ナイフを使ってバラバラにした。
『もしも未来が見えるなら』
もしも未来が見えるなら、僕は自分のことより
みんなのことを知りたい。
みんながどんな顔をして、
どんなことをしているのか。
僕が夢見るみんなの未来は、
「みぃんな最悪の目をして、下 は 上 に逆らうと
どうなるかなぁ?w 殺されちゃうかなぁ?w
そしてその 上 は僕であり、
だぁれも、なぁんにも生きてて楽しく無い、
僕だけが楽しい
世界になってたらいいなぁw♡」
はーい。どうもぉー。向日葵でぇーす!
今回はぁー2作+父の作品がありまぁーす!w
では、どぉーぞ!
『無色の世界』
「貴方には、この世界の 色 は見えますか?」
突然、そんな手紙が来た。
当然、なんだコレ。何を言っているんだ?と思った。
色 ってなに??
『無色の世界』2作目
僕には色が見えない。
目が見えないわけじゃなくて、目は見えるんだけど
色がない。
そんな僕に、キミはこんな言葉を掛けてくれた。
「◯◯君、キミの視界には、色がないんだって?
あぁー…!!ごめんね!
悲しませるつもりじゃなくて…!
色がないんならさ、
◯◯君の好きな色にすれば良くない?
この私が言っても、お前にはわかんねぇだろって
なるかもで、ごめんだけど…!
無色の世界には、自分の好きな色が作れる、
最っ高の世界じゃない!?」
『無色の世界』父の作品
僕には色がないのだ。
生まれた時から家もない。
記憶もないし名前もない。
ただ転々と町を渡り歩いて今日はここにいる。
「お母さんは?」
小さな木のテーブルの上に温かいスープを
置きながら、キコが言った。
「さぁね」
キコはこの家の子で、両親は戦争でいなくなった。
だから一人で暮らしている。
「この家の子」と言っても、この家には
キコしかいないから「キコの家のキコ」が正しい。
僕はスープを飲みながら、
改めてキコの質問に答えた。
「母さんが、というよりも」
「うん」
「何も覚えてないんだな」
「何も?」
「父さんも、家も、知らない。そもそも、
それがあるのかも」
キコは僕と同じスープを飲み、
少し咳をしてから僕に聞いた。
「ケホッ…覚えてないの?」
「覚えてないと言うよりも」
無いんだな。なぁんにも。
最初からないんだから、覚えるとか忘れるとか
知らないんじゃなくて。
「無いんだな。なぁんにも」
それでもキコはあの日、ボロ布みたいな僕を
見つけてこの家に入れてくれた。
「名前をつけよう」
キコが言った。
「オーロラ」
変な名前だ。
だけれど無色透明の世界を、まるで鮮やかに
たくましく彩る、空のカーテンみたいだった。
窓のそれは夜だったけど、白夜で、明るかった。