ただ君だけ
過ぎた事は、忘れよう…と思っても何度も何度もリフレインする。
なんてひどいことをしてきたのだろう。
自分を暗闇に叩きつけるように次から次へと思い出される。
今、全て断ち切れるものは絶ったのにこんな私に寄り添う者が1人。
ただ君だけ…
今日の出来事を笑って話す。
つられて私も話すけど、私の目をあまり見ようとはしない。
なんで私は生きているんだろう。
怖い…。
人が自分が…怖い。
でも不思議…ただ君だけ怖くない。
未来への船
眩しい光の中、空に向かって真っ直ぐ向かう透明な船をあなたは見るだろう。
心には何も引っかかるものはない。
ただひたすらに光を、希望を、夢を目指して進むのだ。
振り返ればたくさんの笑顔が後ろに佇んでいるだろう。
1人ではない。
あなたを支え、応援し、共に戦う、夢追い人達が熱い心で寄り添うのだ
依存は無い。その孤独は強さの証。
胸の奥、静かに燃える炎を信じる。
未来への船を漕ぎ出そう。
覚悟
目を合わせないんだね。
分かってる、あまり一緒にいたくないんだね。
嫌われてるんだね、私。
覚悟を持つことの難しさを今、強く感じている。
1人で生きていくこと、人生の最後1人で耐えられるだろうか?
子供の頃から1人だったのに、そんな人ほど弱いのだ。
ずっとこんな思いで生きていくんだろう。
わからないまま、寂しいまま、不安なまま、いつの間にか月日は流れていくんだろう。
いつ覚悟は持てるのだろうか?
届かない
なんとなく目が彼を追っている。
通り過ぎた彼の後ろ姿を何時までも
ある日話が止まらなくて嬉しくて
お互いの瞳の中にお互いを見つける
好きかも…。
あっという間に壁は無くなり、手の大きさ、温かさ、力強さを知る。
私の不器用さや真っ直ぐな気持ちは広い心の彼に届き受け止めてもらえた。
時が流れ…会わない日々は心を変えていく。
それでも思った。もし最後の時は、一目だけでも貴方に会いたいと。
恋心はまだくすぶり続け心のずっと奥で燃え続けている事、貴方に伝えたくて…。
ある日訃報が届く。
この思いは届かなかった。
亡くなってから気づく、彼のメールを。
彼の思いは私には届かなかった。
お互い届かない思いを抱いていたのに、同じ思いだったことに今更ながらため息…。
私に届いたようにきっと届いているはず…
だって、前よりも近くに感じるんだもの…。
木漏れ日
こんなにも穏やかな時を過ごせるとは夢にも思わなかった。
静か…。
時々昔の色々な事が通り過ぎていく。なるべくそれ以上掘り下げない様にさらーっと記憶の彼方に流してみる。
昨日言われた言葉に胸を鷲掴みされて、嫌い…自分も皆も…。
出口のないトンネルに歩き出そうとする自分に、平気、忘れて、気にしない、まぁいっか…と声を掛ける。
外に出て大きく深呼吸する。
今この時を楽しんでいる。
木漏れ日が冷たい私の心を暖めてくれる。
青い空に雲はない。
此処に1人佇んでいる。
俯瞰してみる。
この小さな片田舎の片隅で1人、空を見あげている。
やがて小さな日本島が見える。
海がキラキラ広がった青い小さな星が見える。
漆黒の暗闇に星が限りなく広がる。
太陽の光が熱い。
絶対の孤独の中に私と同じ思いの誰かが何処かの星にいるような…。
その星では木漏れ日はどんなふう?
聞いてみたい…。
風と
1日が終わる頃、窓辺に立ち窓を勢いよく開ける。
空が水色からやさしい紫、オレンジ
ピンクとグラデーションを作る。
夕陽が眩しく真っ直ぐに私に立ち向かう。私は瞬きしない様力を込めて
見つめ返す。夕陽は静かにゆったり沈んでいく。
春の風は時に強く髪を乱す。でも今やさしく髪と頬を撫でるように私を包むように流れていく。
突然胸の奥から熱いものが込み上がり、泣きたくなる。
そうか、私泣きたかったんだ、ずっと…。
何も無い。ただ朝うつらうつらして考えていたの。誰からも嫌われて
1人どう死んでいこうか…。自業自得だよね、分かってる。だから迷惑かけずスパっと死ぬにはどうすればいいかな〜とそんな事考えながら1日が始まったのだ。
答えは出ない。
春なのに…桜の花びらが風に乗ってどこからか飛んできたのに…こんなにも風は暖かいのに…馬鹿だね〜
もう忘れよう…なんとかなるよ。
それほど人は、私の事気にしてないから。平気、平気、…
その時はその時。
私の不安は風と一緒に飛んで行った
私は、私を、一生、許せない。
自分だけが知っている。
罪、傲慢、恥、裏切り、愚かさ
私は、私を、一生、許せない。