オリオン

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11/3/2025, 4:17:48 AM

私は3人の子供をほぼワンオペで必死に生きていた。

私自身今で言うネグレクト状態で育ち、大人になり子供が嫌いだった。

何故か3人の親になり人並みな生活を目標に頑張っていた。

長男は頭が良く優しい子だった。

それなのに時に辛く当たる、怒鳴る、叩く、理不尽に投げ出す時もあった。

私自身苦しかった。未だにひきづり申し訳なさから長男とはお互い、不自然な感じがある。

長男はもう自分なりの心の折り合いをつけているようだ。

最近次男が自分の子供に手をあげているらしい。

本人の気持ち、葛藤、ストレス、悩み等どのように寄り添えばいいのかわからない。

とても優しい次男なのに…。

信じて、待とう。きっと乗り越えてくれる。

10/17/2025, 2:21:59 PM

砂時計の音

出逢いは運命…

貴方とのシーンはシャッターを切るように切り取られそのまま私の心に積み重なっている。

始めから最後まで…

たぶん目と目が合ったあの瞬間から砂時計は動き出したことに、私達は気づきもしなかった。

いつか終わりが来ることは考えないようにしていたけれど…

どこかで感じていたのかもしれない。

砂が少なくなってから終わるまでは早く感じるもの。

限りある中で燃え尽きたから、後悔はない。

今はただ遠くで砂の音だけがサーサーと聞こえているだけ。

10/14/2025, 3:02:29 PM



あれはかなり昔の事

私が東京の端っこの二階のアパートに同棲していた頃の話

部屋にはなんにもなくって…少しずつ必要な物を揃えていたっけ

貧乏だったけど楽しかったと今は思える。

ある日田舎から段ボールが送られてきた。

少し甘い香り…

すぐに空けると洋梨がびっしり…

私の大好きな洋梨。

熟しているらしく芳醇な香り、所々茶色くなって柔くなっていた。

中からひとつ掴みそのまま大きな口でがぶり…

果汁が滴り落ちて、久しぶりの味は私を田舎の梨畑に瞬間移動してくれた。

何年帰ってないんだろ…

出てくる時、2度と戻らないつもりで東京に来たのだった。


結局、私には合わなかったようだ。

あれ程嫌いだった田舎に戻り根を張っている。

子供達に梨を剥いて食べさせてあげよう。

私の母のように…。

10/7/2025, 11:52:01 AM

静寂の中心で

秋の夜、中秋の満月が雲に隠れてこちらをうかがっている。

星は見えない

時々秋の虫が鳴いている。

遠くでバイクが走り行く音が響き消えていく。

空気はしんと冷えて日中の暑さが嘘のよう。

深呼吸してみたが何かが胸に詰まっているようだ。

頭の方から雑音が聞こえる。

耳の奥か…

そうか、血潮の流れの音なのか…

ざーざーしゅーしゅー、…、…、
ざーざー

時々途切れて無音になる。

この静寂の中心で鼓動が止まる。

そして又動き出す。

体とは裏腹にざわつきが止まない心よ

何かが不安で怖くてざわつくのだ。

10/1/2025, 2:11:39 PM

秋の訪れ

すぅ~っと大きく息を吸う。

ひんやりと少し煙い秋の香り。

懐かしい…

いつの時代だろうか?

土の道、トタンの壁、着物の擦れる感じ…

又ある時は、赤茶色のレンガの通り道、駅だろうか?外国のような気もする。

懐かしく思うのは自分の中の誰か…

前世の自分だろうか?

何をしていたんだろう?

誰とどう生きて、どう死んだのか?

その時も秋の香りに立ち止まり、きっと空を見上げたはず。

秋の訪れは自分の中の見知らぬ誰かを連れてくる。

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