夜空を駆ける
冬になるとオリオン座がど、ど~んと天上にあらわれます。
毎年会うたびにあ〜今年も会えましたね、とっても会いたかった!、と1人つぶやきます。
子供の頃窓を開けるととてつもなく大きなあの形で目の前に現れると、嬉しくていつまでも見惚れていました。この輝きが、およそ1000年前の光が今、この自分に、夜空を駆けて届けてくれていると思うと、気が遠くなって、訳分からなくなるくらいときめくのです。
ギリシャ神話にでてくる男らしいオリオンが遠く遠く…夜空を駆けてきて私に会いに来てくれたような、胸の奥から熱いものが溢れるのです。
前世でも前前前世でも同じ様に胸をときめかせ熱い思いで見上げていたはず。それだけは確信するのです。
今生での生命尽きたなら、夜空を駆けて会いに行きます、きっと、あなたのもとへ…。
貴方は誰?
鏡を見て思う時がある。
貴方は誰?…と
1日毎に変化が著しい、今日この頃
好きな人ができた時、鏡を見るたび
あれっ顔が違ってきた…と思った。
デートのあと、買い物をして偶然映ったショーケースの顔が知らない顔していて、貴方は誰?…。
最近、人と会わなくなって緊張感がなくなったせいかな?
顔が変わるということはどういうことだろう。
誰かに言われた…余裕がある顔になったね…と。
気持ちが顔に出るなら、知らない顔に見える時の自分は何処にあるのだろう。
今日の顔はどんな風?
貴方は誰?
手紙の行方
卒業して働きながら資格を取って何年も働いていた。その後、彼と同棲して暮らしていたから淋しくはなかった。
田舎には再婚した義理の父の家で暮らす母が居た。
自分の家は無いもの、母親ももう他人、そんな気がして何年も帰らなかった。
時々手紙が来た。
母親からさみしいと。
私はあまり人の感情がわからない。
さらっと読んでどっかにほおったまま、本気で考えることはなかった。
今、あの時の母親の年を超えてしまったけど、生きる途中の淋しさ悲しさをわかってあげられていたら…
自分の淋しさは誰にもわかってもらえないと思っていたから、人の事もわかるはずがないと、親の気持ちもわかろうとしなかった。
あの手紙は何処へいっただろうか?
時間よ止まれ
時間よ止まれ❢って思うのはどんなとき?
それは幸せな一瞬?
これから来るであろう恐ろしい時の一瞬の間?
多くは幸せな日々の中でこのまま時間が止まってくれたら…なんて思う時なのかな?
てことは、これから幸せではない事もあるかもしれないと予測してしまうから?
過ぎてからわかる…事もある。
あの日々が幸せだったな〜とか。
いやいや、今だってある。
あ〜この瞬間が幸せなんだよね〜みたいな?
この1杯が幸せなんだよね〜とか?!
幸せって結構身近で単純で沢山あって結局、気の持ちようで。
彼と見つめ合って肌が触れて心が通じた瞬間を感じて身も心も熱くなった時、時間が止まって永遠に二人の世界だけ、なんてありえないけど、そう思う時は生きていて何度もないから。
この瞬間の喜びで一生、生きていけると思えるから。
人は長い孤独の時の中で一瞬、眩しい時に出会う事がある。その光は過去も未来も輝きを失わず時が止まったまま、心の奥で生き続けている。
あの日、きっとこれが人生のどん底なんだと思った。でも、その後も何度もどん底はやってきた。どん底の下にもまだ続きがある事を思い知らされた。時間が止まっても地獄の中で生きていくのは辛い事。早く時間が過ぎて1年10年…とにかく此処から時間も場所も人間関係も飛び越えてしまいたいと願っていた。
そしてわかったのは、それらを叶えるのは自分だけだという事。
這いつくばってもボロボロでも歩いて動いて進んでいれば、必ず違う場所に進むのだ。出口の無いトンネルは無い。ネジを巻いて時計を動かして全て止めてはだめ。例え止めたつもりでも確実に月日は流れ昨日とは違う自分がいる。1本白髪が生まれたり…。
楽しもう、独りでも平気!
自分だけの時間を…生きているのだから。人は関係ないし、人と比べるバカな自分はもう居ない。私は、私だけが知っている私すら居なくなればこの自分は自然の一部、庭の花と同じ。誰にも気づかれないけど精一杯命の限り咲いて散るだけ。
一瞬の永遠に私は生きる。
ありがとう
若い頃は、何故生きているのか?
何度も考えてわからなかった。
今ならわかる。私には使命がある。
だから生かされて今日に至るのだ。
全て奇跡に思える。
私が生まれたこと。彼と出会った事。子供を授かり無事生まれたこと
ご飯が食べられる事。
暖かい家に暮らせる事。
水に困らない事。
太陽がまぶしく感じる事。
思いっきり深呼吸が出来る事。
自分の足で歩ける事。
困った人を助けられる事。
助ける事が困難なら寄り添う事は出来る事。
いつもどこか見守られている事。
右に行っても左に行っても立ち止まっても、とにかくなんとかなると思える事。
誰に向けて言うのではなく、この世の全ての生きとし生けるもの、存在の有無に関わらず、見えずとも感じるあらゆるものに私は声に出して言う。
ありがとう。
ちょっときれい事すぎたかな?