オリオン

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7/17/2025, 3:07:52 AM

真昼の夢

鼻歌を歌うと後ろから、いい気になってると転ぶよ…お前はそんなお気楽な人間の資格はあるのか…

どんなに楽しみな事が明日あったとしても、迂闊にウキウキは出来ない

そんな私、今ウキウキしている。

嬉しくて楽しみで…慣れないけれどいつの間にか微笑む自分に戸惑っている。

夢…なんだろうか

起きているのに夢を見ているみたい

知らない事を学ぶ喜び

初めての事だらけでオロオロするけど、そんな自分は思いっきり謙虚に
素直になれるのだ。

歳も経験も傲慢さもバリバリーと剥がし、頭を下げて手をついてかしこまる。

それなのに、嬉しい…。

知らない世界、驚きの学び、新しい発見、カルチャーショック。

自分はまだまだ未熟者。

真昼の夢を見始めた頃

枯木に小さな新芽が出る時

思いっきりいい気になろう。

いい気になって転んだら思いっきり
笑い飛ばそう…。

生きることは楽しいんだと…こんな時代が訪れることを、二度と笑うことは無いと思っていたあの頃の自分に伝えられたら…

7/4/2025, 3:07:54 PM

青い風

…ちゃん?

見知らぬ人から声を掛けられた。

名前を言われ直ぐ思い出したけど、
顔が出てこない。

何十年ぶり…小学生の時の事覚えていてくれた。

エピソード付きで…。

私にはまるっきり身に覚えがなく、
親しかった記憶もない。

でも可愛くて良い子だということだけはしっかり覚えていた。

少し疲れ気味な表情だが、裏表のない親しげな彼女の話に久々に興奮していた。

お互い全く関わりのない見知らぬ人生の折り返しで、偶然再会した。

人と関わらないように生きているのに何故か嬉しくて。

苦労したのだなと、そして今も大変そうな毎日が伺い知れる事を知り、
思わずライン交換していた。

いつでも話聞くからと…
あぁどうか傲慢になりませんように、彼女を傷つけませんように。

まっさらの子供の頃に戻ってやり直しが出来るなら、後悔だらけの人生だけど少しでも誰かと温かい付き合いが出来ますように。

笑顔で別れた跡に青い風が吹いていた。

6/25/2025, 1:40:00 PM

小さな愛

彼とは生まれた時から一緒に人生を歩く運命だった。

大好きだったし彼が居ないと寂しくて辛くて。

それでも孤独に耐え、2人でいろんなことを乗り越えて生きてきた。

あれは倦怠期だったのか、私に飽きたのか、無視される事が何度かあった。

私の気持ちはギリギリと凍った。

もう戻ることはなかった。

お互い違う人を求めた。

何年か経ち、今2人で生活している。何事もなかったかのように…。

どれだけ一緒にいても腹の中は分からない。

何故か優しさは変わらない。でも、一度凍った心が溶けても同じ気持ちには、戻らないものなのだ。

私は彼と同じ墓には入らない。

入りたくないし、入る資格もない。

多分愛はあると思う。

ただ肌に触れられると無意識に拒否反応が出てしまうだけ。

今日も小さな愛を育てて1日が過ぎていく。


いつまで

裏切りの代償は死ぬまで続くのだろう

針のムシロに座らされたまま、惨めな眼差しを向けられ…。

今思えばバカな事をしたと思う。

戻れるなら戻ってやり直したい。

そんな事ばかりな恥ずかしい人生。

今名前さえ忘れて本物の愛だったのかさえ、分からない。

やった後悔よりやらなかった後悔…

私はやった後悔ばかり溢れている。

誰も知らない土地で生きていきたい

私を看取る子供達の気持ちを考えると申し訳なさで死にたくなる。

あの時…後悔するだろう、全て失うかもしれない、それでも良いからこの道を行きたいと思ったのだった。

私を止めることは誰にも出来ないだろう。

馬鹿で浅はかで恥知らずでちっぽけな私は簡単には死なせてもらえない

後悔し反省し償いの中で許されないことを肌で感じながら、生き恥を晒す罰を受けるのだ。

この命が終わる時初めて許されるのかもしれない。


それまで…笑って、笑い飛ばして、平気で今この時だけを生きていけばいいじゃないの…

6/18/2025, 2:22:19 PM



もしも血の繋がりが糸として見えたなら面白い。

親から子、孫、いとこも?叔父叔母…。

でも、パートナーとは血の繋がりが無いから見えない。

愛し合う者たちには運命の赤い糸が見えて、血の繋がりがある者たちは青い糸が見えるとか…。

自分は見覚えないのに青い糸が知らない人と繋がってたら、なんて聞こうか?

どちら様?…自分にそっくりだったらどうしよう😥

別れたのに赤い糸がしっかり繋がっていたらどうしよう😥

もしかして貴方も私と同じ気持ちで、まだ…いますか?…なんて聞いたら、また始まるのだろうか、何かが…。

言葉にしなくても糸を通して心が伝わってくれたら、ほどけないと諦めていたことが簡単にほぐれて…なんて…。やっぱり無理…そんなに単純じゃないから。

本当はシンプルなことなのに、自分で自分の心をぐるぐる巻にしているだけなのかも。

その糸をぐるぐるほどいたら中身は空っぽなんだよね、きっと…。

そしてそのほどいた糸を絞ったら悲しみが溢れるんだ。

気づいたらその悲しみ色の糸は貴方の糸だったのね。

つながるってそういう事なのか…

貴方の悲しみに気づかなくてごめんなさい

貴方は優しく微笑み、ずっと待っててくれたのですね。



6/16/2025, 6:13:47 PM

記憶の地図

人生には地図は無い。

今何処を歩いているのか、何処に向かっているのか、誰にもわからない

わからないまま突き進む不安の中、
人の温もりに思いがけず触れる時、
また、ひとりでも歩いて行こうと、
思えるのだ…。

祖母が亡くなったとき私は母と二人で貧しい暮らしの中に居た。

祖母は何とか自分の娘と孫に出来ることはないか、考えたのだろう。

祖母は同居の息子、母からすれば長男である兄に相談し手持ちの家を貸してあげてはと話したのだ。

しかし、兄にも事情があった。

事故で嫁に行けないかもしれない娘の将来のためにその空き家は貸せないと。

兄には兄の親としての想いが、祖母には祖母の親の想いが交錯する。

親子喧嘩をしたその夜、祖母は言った。明日あの子に会いに行くと。

1人で毎晩過ごす孫の私に会いたいと言ったその夜遅く、祖母はあの世へ旅立った。

亡くなってから数年してこの事情を知ったのだった。

私達母娘の伺い知らぬところで、子供を想う親の想いを知る事になった

迷子になりながら今日までよく生きてきたなと思う。

私を慕う孫のため何が出来るだろうか?

少しでも迷わない地図を残してあげたいのだが、子供達には必要なさそうである。

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