今夜は、切り干し大根の煮物を作った。うちは砂糖は使いません。
切り干し大根を水で戻して軽く絞り、多めのみりんで煮る。じわじわと煮きる寸前で火を止め、醤油を差す。醤油を差したら、ちょっと煮てから火を止める。冷める時に味が染みるので、鍋の熱さが落ち着いてから器に盛る。
煮物は、砂糖の代わりにみりんを煮きって使えば、砂糖よりも優しい味に仕上がります。南瓜の煮物や、ひじきの煮物もみりんと醤油のみでも美味しくできます。
ただし、鍋は鉄製の重いものや土鍋などの方がいいです。じっくり鍋が冷えていくので、そのじっくりがいいんだと思います。
そのココロは、「ごちそうさま」とカラの鍋が答えです。
2階の和室はかつて息子が使っていた部屋で、平机が置いてあり、ラジオとわたしが気に入っている絵と、数冊の本とマグカップとルイボスティーと、PCを置いている。
その机に着くと、目の前が東の窓になっており、窓を開けると山と空が見える。
右肘を突けば、3/2が山であとは空。
左肘を突けば、3/1が山であとは空。
椅子に背中をあずければ、山と空が半々。
両肘を突けば、1時間に1本の電車が見えたりする。目を閉じれば川の音が常に聞こえてくる。春夏秋冬で、聞こえてくる音がちがうし、天気によっても違う。
昼間の家事は終わって、洗濯物もたたみ終わってしまった。
こんなに長閑な休みだと、何をしていたらいいのか、うろうろしてしまう。刺激が欲しいという自分の脳の一部分を、どれだけ抑えてコントロールできるか。。
心は感じることしかできなくて、脳は反応することしかできなくて、魂は還りたがっていて、精神は真っ直ぐ立とうとしている。
さっき、近所の働き者の奥さんから、つやつやとした栗をいただいた。雑木林で栗拾い、もう出来るのだ。昨日の夕方は、薪ストーブの匂いがした。パラソルさんのおうちの薪ストーブだ。
あぁ、山の少し枯れた葉の匂いがしてくる。
音楽は要らない。しばらく両耳を立たせてみよう、伊予ちゃんみたいな。。
午前中は、夫と地域開催の和太鼓演奏を聴いてきた。久しぶりに、頭蓋骨から臓器から皮膚まで全て揺さぶられた。
前住んでいた地域でも伝統の和太鼓があって、和太鼓はわたしの故郷だ。
わたしは太鼓や笛の音が聴こえてくると、じっとしていられない。できれば、即興で踊りたい気持ちに駆られる。型のない踊りで、ずっと身体を動かし揺れ続けていたい。
そんなわけにもいかないから、手を叩いて、足を踏み鳴らして演奏者に応えて、響き合い溶け合い、ひとつになる。そこでは必ず、神様が人と絡み逢おうとしている。神様は実に官能的。
今年の春頃から、夫が食事の前に必ず、「いただきます」と言ってパチンと手を合わせるようになった。わたしは「いただきます」は言っていたけれど、手を合わせる事はしていなかった。
夫が、どういう気持ちの変化からそういう事をするようになったのかは、分からない。最初は照れくさかったけれど、わたしも夫と共に、「いただきます」と言ってパチンと手を合わせるようになった。
夕食を一緒に食べる事ができる、そのことがいつまで出来るか分からない。そのうち、どちらかがひとりきりになるのは確定している。その時も、「いただきます」とパチンと手を合わせる事は、変わらないと思う。
「ごちそうさま」と、言ってパチンと手を合わせる事も大切で、これをわたしからやってみようと思う。
日々のささやかな祈り、それをずいぶんと疎かにしていたと思う。
本来、祈りは静かにひとりきりでなされるもの。声が小さければ小さいほど、聞き届けられるんだと思う。それは、自分の心を浄化するためのものだから、それ以上でもそれ以下でもなく、大きく変化する事もない。気づくのは他の誰でもない、ひとりきりの自分だけなんだ。
アランの幸福論を2冊持ってる。1冊は岩波文庫で、もう1冊はエッセンシャル版で奥付きには2015年12月10日第2刷とあるから、10年くらい前に買ったんだと思う。読了した覚えがないから、積ん読のまま現在に至る。たぶん、カバーが気に入って買ったんだろう。
でも、岩波文庫の方は読む気もないのにどうして買ったのか、理由が思い当たらない。
小説とは違うこういう哲学の本は、読む気になれない時は奥へ奥へと押し込まれるし、そもそも何故2冊も………?
今日はふと、読んでみるかと掘り起こしてみた。目次に目を走らせただけでいつも、『あー、もういっか…』と思ってしまっていた。
そろそろフィルターをアップデートしたいけど、読むのになかなか勇気が必要、アランの幸福論。
一昨日、最後に残しておいた西瓜を収穫して、今朝、夫が会社の同僚へあげるのだと言って持っていった。結局、育てた大玉西瓜は、ひとつも家で食べなかった。もう終わりだろうと思っていたら、まだ小さい実がひとつ付いていて、ちょうど縁側から眺められる。拳くらいに育って来たので、実が土につかないようにシートを敷いてあげた。