私は泡になりたかった。こんな生きている意味の分からない人生を終わらせたかった。
夜の街で歩いていたら、声をかけられたんだ。
所謂スカウトだったらしい。だけど泡になりたいから、と断った。でも、そのスカウトマンの人さ「泡にもなれるよ。」って言ったんだよ。
それならって、軽々しくついて行ったのが間違いだった。私がなったのは「泡嬢」男性に性的なサービスをする。大人のお店だ。
最初は嫌だったんだ。でもさ、男性に奉仕をしていくうちに、男性に褒められるたびに、私の生きる意味が見えた気がした。
私は別の意味で泡になれたんだ。
おかしい。分かってる。抜け出せないんだから仕方ない。
泡になりたかった私の生きる意味。
これで私は泡として生きられるんだ。
誰になんと言われようとね。
春は別れと出会いの季節。
そんな、寂しくも嬉しい季節に私は失恋をしました。
5年も付き合ってたのになぁ。もうそろそろ結婚だと思ってたのに。
もう27歳だよ?私の婚期終わったよね。
ずっと、彼のことを思い出しては泣いている。
優しくて、スマートでかっこいい。紳士的な彼。嫌なところがあれば直したのに。何がダメだったのかも言わずにさ。
また、目頭が熱くなる。こんなことしてる場合じゃないのに。
春に振られた。気づくともう蒸し暑い夏になっている。
季節が変わったんだ。気持ちの衣替えもしないとね。
春に花は散ったよね。梅雨にもう泣ききったよね。
やる事やったんだから大丈夫だよ。
「ただいま、夏。」私の人生。
「おかえり、私」私自身。
君の言葉が待ち遠しい。___
君とカフェに来た。私はサイダーを一口飲む。すると、シュワシュワとした冷たい炭酸が喉を痛くさせた。
無口な君は言葉も発さずコーヒーを飲む。
3回目のデート。最後の時間。これで何も言われなかったら、脈なし。今日でお終いなんだろう。
あの言葉を言ってほしい。だから時間をかけてサイダーを飲む。だんだんとぬるくなり、炭酸が抜けていく。
君はまだ何も話そうとしない。
焦ったい。嫌なら嫌と、そう言ってくれれば諦められるのに。でも、出来れば「好き」と言ってほしい。
どちらかの言葉が欲しい。結果だけを言って欲しい。
ぬるいサイダーはもう甘い液体。
無口な君の表情を探る。
ぬるい炭酸と無口な君との甘くて痛い時間。
こんな時間が欲しいわけじゃないのになぁ。
あぁ、君はとても美しい。
皆が羨む美貌を持ち、誰よりも誠実で純粋。そんな彼女に惚れないわけがない。
初めて君に会ったのは僕が散歩をしている時。君は友達と楽しそうに話していた。
話したことなんてない。でも、一方的に好きでいた。
僕は君を見るたびに熱い鼓動に襲われる。
君はいつでも美しい。
実物はもちろん、画面越しでも、写真でも君の全てが愛おしい。
あぁ、見るだけじゃ物足りない。触れたい。声を聞きたい。君の鼓動を感じたい。
だから、閉じ込めた。僕の家に連れてきた。
なぜか君は怯えている。でも、そんな君も美しい。
やっと、君の鼓動を感じれる。
君を僕だけのものにするために、君の腹部を貫いた。
君の赤い血が手につく。とってもキレイだ。
やっと、君の熱い鼓動を感じた。
結局全てはタイミング。
親におねだりをする時も、先生に当てられそうになる時も、今やっている音ゲーだってもちろんタイミング。
人生は選択のタイミングで決まる。
タイミングを合わせるのが上手い人は人生イージーモード。逆に下手な人はハードモード。
何やったって結局はタイミング。
その人にとって、良いタイミングか悪いタイミングか。
因みに、私は今変なイジられ方をした。タイミングは合っていない。
昨日まで大丈夫だったノリが、今日になってしんどくなった。自分の機嫌すらもタイミングだ。
こんなタイミングゲームの世の中で、上手に生きるには?
そんなの、知らないに決まってる。
知っていたとしたら、私は教室の隅で音ゲーなんてしていない。
今、私は大丈夫。って少しでも思った人。
あ、リズムが乱れたよ。残念だね。