宵風に吹かれたい

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12/26/2025, 2:08:16 PM

今日みたいな雪明かりの夜、君にプロポーズしたね。

触れて仕舞えば雪のように溶けてしまいそうな儚さを纏った君の、手を握れなかった事を許して欲しい。

でも君は幸せそうに笑っていた。まるでスポットライトに当てられたように、君は雪の日に現れた女神だったよ。

でも、そんな女神は僕と君の天使を地に舞い降りさせた時、天界へ帰って行った。

今、天使は僕の手をギュッと握って雪を楽しそうに踏み締めている。
君によく似た、輝く笑顔を浮かべながら。

絶対に守ってみせるよ。僕の女神がくれた贈り物を。

12/26/2025, 1:01:37 AM

もし、神様がいるのなら。
いや、神様なんていないけど。

どうか、どうか、私に……



なにが欲しいんだろう。
こんなに願って、何が欲しかったんだっけ。何がしたかったんだっけ。

あれ?さっきまで、あんなに…

あぁ、忘れてしまった。
無難なお願いでもしておこう。

世界が平和になりますように。なんて。

12/25/2025, 5:20:06 AM

いつだったか。

あの人の手の冷たさに笑ったのは。
あの人の淹れたココアを飲んだのは。
あの人が私に口付けをしたのは。

いつだったか…

もう、新しい相手がいるよ。
あの人と一緒に来たイルミネーションに、違う人と来たの。
手はあったかいし、オシャレなイタリアンを食べさせてくれる。
でもね、その唇が私に触れることはないの。

ねぇ、もう戻れないね。…あなたが欲しいよ。

12/17/2025, 12:53:45 PM

私は雨が好き。


雨の日は音がうるさくて安心する。
口から漏れ出す小さな声がかき消されてしまうから。

雨は濡れてしまうから好きだ。
目から溢れ出る弱さが誤魔化せてしまうから。


雪の日は音が静かで落ち着かない。
私1人が取り残されたようだから。

雪は溶けてしまうから嫌だ。
どれだけ隠れようとしても見つかってしまうから。


私は雪が嫌い。

12/15/2025, 9:40:04 AM

『人は星になりたいらしい。

誰もが目を奪われる、そんな存在になりたいらしい。

お空でキラキラ輝けるようになりたいらしい。』

人間は手に届かないものを欲しがるし、手の届かないものになりたがる。
だって人間は自分より下に人がいないと生きていけないから。
上を見て悔しがるより、下を見て安心する。
なんとも哀れな生物だろう。

ん?あぁ、そう。大正解。君だよ君。
コレは哀れで醜く汚い君のこと。

大丈夫。君も死んだらお星様なんだからさ。

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