宵風に吹かれたい

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君の言葉が待ち遠しい。___

君とカフェに来た。私はサイダーを一口飲む。すると、シュワシュワとした冷たい炭酸が喉を痛くさせた。
無口な君は言葉も発さずコーヒーを飲む。
3回目のデート。最後の時間。これで何も言われなかったら、脈なし。今日でお終いなんだろう。
あの言葉を言ってほしい。だから時間をかけてサイダーを飲む。だんだんとぬるくなり、炭酸が抜けていく。
君はまだ何も話そうとしない。
焦ったい。嫌なら嫌と、そう言ってくれれば諦められるのに。でも、出来れば「好き」と言ってほしい。
どちらかの言葉が欲しい。結果だけを言って欲しい。

ぬるいサイダーはもう甘い液体。
無口な君の表情を探る。

ぬるい炭酸と無口な君との甘くて痛い時間。
こんな時間が欲しいわけじゃないのになぁ。

8/3/2025, 3:21:29 PM