宵風に吹かれたい

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私は泡になりたかった。こんな生きている意味の分からない人生を終わらせたかった。

夜の街で歩いていたら、声をかけられたんだ。
所謂スカウトだったらしい。だけど泡になりたいから、と断った。でも、そのスカウトマンの人さ「泡にもなれるよ。」って言ったんだよ。
それならって、軽々しくついて行ったのが間違いだった。私がなったのは「泡嬢」男性に性的なサービスをする。大人のお店だ。
最初は嫌だったんだ。でもさ、男性に奉仕をしていくうちに、男性に褒められるたびに、私の生きる意味が見えた気がした。
私は別の意味で泡になれたんだ。
おかしい。分かってる。抜け出せないんだから仕方ない。

泡になりたかった私の生きる意味。
これで私は泡として生きられるんだ。
誰になんと言われようとね。

8/5/2025, 11:25:43 AM