ひよ

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7/26/2025, 8:05:35 PM

涙の跡
悲しいこと、苦しいこと、悔しいと思うこと。

涙を流せば流すほど、きっとあなたの痛みに気づける人になれたらいい。

やわらかい布のように、あなただけはどうか傷つけないようにさせて。

何度も流した涙がいつの間にか痕跡のように変わり

パレットの中で滲んでいく絵の具のように複雑な色彩を放って、君の中へそっと落ちていく。

おやすみ、おはよう。素敵な夢を…..



7/26/2025, 5:14:28 AM

君が半袖の季節になった。

焼けた肌をさらした君は、いつの間にか髪も短く刈り上げ、どこか遠くの先を見ている。
君が見るその先に私はいるのかな?
ねえ、なぜ私は君を追うのだろう。
きっと、君が眼差しで、私を心配そうに、やさしく労わるからだね。
夏の日差しを避けた、テレビの明かりだけが光る部屋で、今日も君の帰りを待つ。


9/30/2024, 11:22:39 PM

 風邪をひきこんで高熱でうなされた。
 夜、天へ登っていく感覚があった。
 ふと、見下ろすと、君が部屋でぼんやりテレビを見ていた。
 その時感じた言い表せない気持ちを自覚した途端、上へ登っていく感覚が終わり、気づいたら朝目が覚めて、涙が頬に流れていた。
 君の弱さや脆さに直面して、私が受け止めきれないこともあったね。この現実は誘惑や甘い罪がたくさんあってとても苦しいね。
この世の中はきっと天国なんかじゃない、ゆるやかな地獄に近いのかもしれない。
 でもね、ふいにみせる君の、無邪気に笑う顔はとても素敵だから。
 それをいつまでも、いつまでも見たいと思うから。
 きっと明日も、君と生きていく。

ー天国じゃなくてもー

9/22/2024, 11:13:31 PM

呼ぶ声が彼方から聞こえる

深い深い彼方から聞こえる

お前はどうしたいか

どう生きたいか

この世界を終えるまで

名前を何度も何度も呼ばれ

必死で掴んだ手は

柔らかくて 静かだった

その手のひらのぬくもりとともに

問われる声から、逃げない

ー声が、聞こえる

9/13/2024, 10:06:23 PM


 夜が明けたら

 君の心に伝う雫もきっと飲み干せるから

 夜が明けたら

 私の心に巣食う恐ろしい獣も

 きっと静かになるから

 夜が明けるまで ひっそりと息を潜めると

 満月がゆらゆら揺れながら輝きを放ち

 2人の間にこぼれていった

 もし空架ける天の川に願うのなら

 明けない夜も眩しすぎる朝も

 寄り添う傘ふたつであることを

ー夜が明けたらー

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