時報を聞き駅へ急ぐ。
灰のカラスの影の様な空が今は暗く、
紫の神社で貰った御守が今は淋しげな色のまま息を切らす私を守っているのだろう。
突然呼び出した彼について言えば、不幸な事に大きな事件に巻き込まれたらしい。
彼は人一倍正義感に厚かった人だ。
良く思い出すのは彼木戸正一がその社長斎藤金七が部下の咲実恵の病気を引き起こした事をきっかけに真剣な目でせき立てた事だ。
彼は一連の流れをこう説明していた。
かつて咲実恵は自分の業務に忠実であり、それ以上に会社に身を捧げる日々を送っていた。
彼女の口癖はやるならやってみなさいよ。例え出来なくても私は平気よ。その方がスマートでしょう?そんな女性だった。
某令和2年1月19日、社内に不正が働いたようだ。
従業員の一人が数人とタッグを組んで、取引先会社の金融取引を調べ上げ、ある金融業者A社から人材を買収し社内で組織を組んで粗利を得るバレない方法をマニュアル化して販売していた。
結果、そのマニュアルには穴があり、僅かなミスがあったので人材Aは罪を被る事になった。
悪い事に、人材Aは口を結び開かなかったようで斎藤社長の従業員一味は捕まらないでいた。
それを突き止め、金七に伝えようとしたのが咲実恵だった。彼女は従業員一味を相手にある取引を持ち掛けた。取引先会社との信頼関係の回復に努めてから自主して欲しかったが、咲氏が通報するか社長に伝えるかの選択を判断させようと努めた。結果、彼らは警察へ自主をした。
その咲実恵も誠実にサポートしていたの今回呼び出してきた木戸正一だ。
会社内のその部署では捕まった従業員一味が通じる者を多く作っていたので、その空気感からたくさんの嫌がらせがあり、心身ともに疲れていた。咲氏にとっては良い従業員仲間となっていた。その中、斎藤社長は咲氏に取引先企業との信頼関係に務める特使として送る指示を出した。
然し、予想通り取引先会社からの嫌がらせまで過酷なものだった。
それに対し斎藤社長は次第に咲氏を責め立てる様になった。
結果、度重なる責任に心が壊れてしまい、鬱病と診断されたのだ。
彼女は会社を退職し、木戸正一は斎藤社長に真剣な眼差しで社長を改心させようとしたのだった。
その内に、目的地の駅に着いた。
木戸正一は、何者かに刺されていた。
幸いにも、息はあった。助けを呼び病院へ向かわせる為に救急車を読んで欲しいとジェスチャーしていたので、慌てて救急救命センターに連絡をした。
その後、共に病院へ行き、後日私は警察署へ殺傷事件の届け出を出した。
一ヶ月以上経ち、お見舞いへ行く内に手術は成功し次第に回復していた。
落ち着いた折に、木戸正一はその日まであったことを話し始めた。
彼は仕事以外の付き合いで良く飲みに行く人でもあった。その中にある変わった経歴の人物がいた。その人は心七愛という方で、マサチューセッツ工科大学で学び首席で卒業し、暫くマイクロソフト・オフィス社で勤務した後、社界活動家として目覚め、今に至ったという女性の方だ。木戸正一は立場は違えど正義感に通じるものがあったのだろう。いつの間にか、心七愛から赤屋勝吉という人を紹介された。
その人には裏の顔があったことを心氏は知らなかったは言えない。赤屋は極道出身だった様だ。その内木戸は赤屋と意見の合わない席を共にしていた。心氏も共犯なのかもしれないと思いながら、木戸は赤屋の名を憎む様になった。一杯の酒で喧嘩になり、暴力団からマークされてしまう様になった。妙な事だが、その心氏と赤屋氏を近くに呼び寄せたのが斎藤社長だったという不安材料が明るみにされて来た。
木戸はその折、殺傷事件の被害者となったらしい。木戸は疲れ切っていた。
君がいない午前7時
朝歩いていたね二人
こうして雨が降ると
君を思い出す
"どうして?"
聞いて欲しい今朝の雨
夜テレビを付けた時に
アラーム スコールのような
雨が降るって
山の天気は変わるから
この旅館が最後だね
不安な 目覚めになるね
陽は見えないね
突然の雨予報
それでも二人身を寄せた
辛くなったのかな
色々思出して苦しくなり
重くなったのかな
君は不安で泣いてた
神様もしいるのなら
結び合わせてください
今でも貴方に頼って
膝を揃えて生きています
あの人は髪を残して
顔も見えなくなりました
言葉足らずな私を
どうかお許しください
あの時二人懐かしんだ
遠い旅路を楽しんだ
苦しみ 半分分け合って
それでも 喜びだけは
2人分だった
ゴルフに行ってカフェに寄る
幸い二人は良く似てた
着ていた オレンジのコート
今では それだけが
私達と違う
いつかの別れだけ
一人で残された君は
笑顔で別れを告げたね
僅かに心はどよめいて
寂しくなって
泣いて許しを求めた
信じた祈りが届くなら
声を聞かせてください
どんなに朝が来ても
膝を抱えて泣いています
あの人は花を残して
根も見えなくなりました
不器用な私を
どうか慰めてください
結露する心の窓に
寂しさを笑えない
外が暖かくても
冷たい心の中が
小さく泣いている
神様どうかもう一度
チャンスを作ってください
今では私は元気になって
膝を真っ直ぐ歩いています
あの人も素敵だったけど
未練残して歩けなくなりました
あの人のことも
強く願わせてください
信じた光が輝くなら
日を歩かせてください
こうして歩いてゆく道を
膝を真っ直ぐ座っています
あの人も似ていたけれど
ニコって笑えませんでした
これからの事を
強く希望させてください
『桃雪樹』
撓る枝は毛筆の如く
明ける空に明星の如く
方目東に植えられた
聳える桃雪の様に
歴然たる名君を想う
焦れ足るは主人の如く
陽は遠く吉報の如く
方目西に建てられた
聳える石碑の様に
陽明たる某を想う
名付けは古く桃雪樹
詩を吟じ恋い慕う
遠い師を思えば
遠く遥かな
止まぬ雪は永遠の如く
亡くす空に鳴雪の如く
方目冥に向けられた
隠せぬ来迎の心に
混迷たる時代を想う
垂れる氷は雲龍の如く
去りゆく風は切願の如く
方目北に餞た
愛せぬ蓮風の舞に
神明たる輝きを待つ
名付けは古く桃雪樹
詩を吟じ恋い慕う
遠い師を思えば
遠く遥かな
首を長くし
指を折っては
祈り明かしている
声を細くし
音を削っては
待ち焦がれている
あなたを見る日を
名付けは古く桃雪樹
詩を吟じ恋い慕う
遠い師を思えば
遠く遥かな
名付けは古く桃雪樹
詩を吟じ恋い慕う
遠い師を思えば
遠く遥かな
『時風と巨悪』
色覚を彷徨い理性を留めない
考察を疑い原型を留めない
虚礼の挨拶は創意を殺す
黎明の剣は時風と巨悪を曝す
師弟無き労苦は諸行を攻める
紅麗某は忍を偲ぶ
桐明其れは秋風吹き荒れる様
緑青を操り現在を射止めない
肋膜を鍛え価値を射止めない
虚構の構文は意志を歪む
神明の盾は時風と巨悪を防ぐ
露呈無き労苦は諸行を攻める
緑麗某は恥を偲ぶ
黄麗其れは秋風吹き遊ぶ様
真に一線打ち付け刻む年月されとて無常
下僕に聞けば其れは楽夢と言う
魚を泳がせ遊ぶ様は礼楽の様だ
楽学を尊び狂風を崩せない
推察を歌い萃香を施せない
花明の講釈は随を歪む
髄膜の剣は時風と巨悪を制す
高潔なき労苦は額を攻める
鮮麗某は狼王を偲ぶ
狭額其れは冬風身に纏う様
創意とは満身だ
林檎喫茶
特徴的な
りんごのコンポート
香り高い
コクのブレンドティー
個性的な
リンゴ片手の人形
シルエット
帽子までりんご
赤の芸術
テーブルまでりんごだ
トマトじゃない安心感
林檎喫茶
支配的な
りんごのスセント(香り)
誇り高い
ブルーのコスチューム
男性的な
王道アップルパイ
女性的な
シナモンアップルパフェ
赤の色彩
思うがままりんごだ
リップスティックの包容感
林檎喫茶