家族を滅菌して、
私を殺菌して、
何もなかったように笑いたい
だけど、そんな笑顔が作れないから
私は私なんだろう
消毒液をぶっかけて綺麗にしたい過去を抱いて
あの頃よりも笑える今に酔う
鼻につくアルコール臭に、ままならない気持ちを託して。
幼いふたりで交換しあった、ぎこちない詩
君が黒歴史だと思っていたとしても、
私にとっては白歴史
「あいたい」を伝える術すら、今にないこと
あのときのふたりは知らなかった
向日葵みたい
そう呟いた私に「太陽だ」と笑った君
その笑顔を見るたび、腐りかけの向日葵は呼吸ができた
流れ星にどれほど願っても
もとから信じてもいない神様に祈っても
愛し君とは、もう会えない
もしも、どこかでまだ詩を紡いでいるのなら
いつか偶然、君の言葉に出会えますように
小さな光を何十年も持ち続けてる私を、君は笑うだろうか
眩しい向日葵みたいな笑顔で
「手に職があってうらやましい」と言われたら、
条件反射的に「そういうあなたは顔自体がスキルだよ」と鼻で笑いたくなるし、
「自由な時間って大事だよね」と同調されても、
「あんたには私が産めない存在がいるくせに」と心が拗ねる。
何者にもなりたくないのに、ずっとないものねだり。
世間ではオンリーワンが叫ばれてるのに、私はずっとナンバーワンになりたいまま。
きっと、「あなたになりたかった」よりも、「私のまま、生きていくのが怖い」のだろうな。
三十代になっても、痛い自分探しは終わらない。
「大好き」の裏がある小さな叫びを隠して、笑った。
この瞬間が、1秒でも長く続いてほしくて。
悟られた恐怖は、「大したことないよ」とごまかした。
優しいあなたの目が陰ってほしくなくて。
偽物のような私だったでしょう。
本音がわからない人形のように映った日もあったでしょう。
でも、ただひとつ、本物だった。
あなたを慕う、私の心。
戯言だと思っていた「愛してる」を、まっすぐ伝えた恋だった。
今もまだ香る、あなたとの恋。
目眩がするほど、私の心を捉える香りと生きている。
【ずっとこのままで】
正しい自分でありたい
わきまえた大人でいたい
私を大切にしたい
自己肯定感を高めたい
スラスラ書けはするのに、全部やり方は分からない
貫きたい正しさは何?
求める大人っぽさの形は?
「大切にしたい私」って、そもそもどんなのだっけ?
自己肯定感の五文字を心に落とし込むにはどうすればいい?
分からないまま曖昧に、抱負や未来を語るのは
何者にもなれない素っ裸の自分
着飾り方を覚えたところで
底の浅さが透けて見えるだけ
本当に知りたいのは、着飾り方ではなくて
「私」の取り戻し方
「心」の取り戻し方
どんな教科書にも書かれていない難問
答え探しのために、デコボコ道を歩く
たくさんのさようならとありがとうを繰り返して
いくつかの夜と朝を乗り越えて
私は物体から、ようやく人間に戻る。