星に願って
ファンタジーの世界にはお姫様が星に願っているシーンが必ずしもある。
星を見上げて目を瞑り願いを言葉に出す。
誰しもできる事だが願った事で叶えてもらえたと感じた人はどのくらいいるだろう?
むしろ自分自身が願いを言葉に出し、実際に行動した事で叶えれたのでは無いかと思う。
残酷だが願うだけで叶えられるなら難病の子供は1人も
居ないはずである。
だが、僅かな願いでも希望を持って願い続ければ病状が軽くなったり、生きる時間が長くなるのもまた事実である。
星はただ見守るだけの存在だが、時に自分自身を励まし希望を与え続けていてくれる存在になる事にも目を向けたいものだ。
君の背中
喜怒哀楽を分かち合い、時に背中を預けられる存在。
幼き頃からずっと近くにいたけど遠い存在。
お互いが違う個性を持っていたけどどんな時でも
そばにいてくれたし、笑う事の楽しさを教えてくれた。
大人になって私達は別の道でお互いに目まぐるしい
日々に駆け回っている。
背中を預ける誰かを探す暇もなく、、、
そんな時に君からの言葉
「私、夢があるから海外に行く」
私はもちろん止めることなく背中を押した。
幼き頃に互いの背中を預けてきた仲だからこそ
私が今出来ること。
旅立つ日、空港で君が去り際に私は言葉を伝える。
「何かあったら連絡頂戴。すぐ駆けつけるから」
君は笑いながら答える。
「頼むわ!」
未知の世界に飛び込む君の背中は逞しく、誰よりも
輝いてみえた。
遠く、、、
いつか世界の端っこに行ってみたい。
息を飲むような景色を見てみたい。
ただそれは単なる願望に過ぎない。
私は本が好きだ。
本を読めば様々な物語が文字を通して見えてくる。
読者の糸を惑わすような展開の本や日常を題材にして
作者の想いが綴られた本など手に取ればとてもワクワクする様なものばかりだ。
現代はSNSも発達している為気軽にネットで本を見る事が出来る。だが私は書店に直接足を運び興味のある本を手に取り読む方が性に合っている。
印刷された紙の匂いもページをめくる音も画面越しでは伝わらない私が好きなこだわりポイントだ。
私のこの文章は決して上手いものではない。
ただ遠く離れた名も知らない人にもなにか伝わるものが
あれば嬉しい限りである。
誰も知らない秘密
私は薄暗い所が好きだ。
周りの声や嫌な人に近づかなくて済むからだ。
でも貴方は、貴方だけは私を認めてくれた。
こちらをみて微笑んでくれた。
家も2階で同じマンション、壁に近づけば貴方の
楽しそうな笑い声が聞こえてきて嬉しくなる。
私はもっと見て欲しくてちょっかいをかけるが
貴方は見てもくれないし私が嫌な物を部屋におく。
「はぁ、貴方を独り占めして閉じ込めたい」
と強く思うようになった。
そこで私はあの人が好きな物を届ける事にした。
ドキドキする。胸が高鳴る。
部屋全体がとても心地よい温度になる。
貴方が帰ってくる。
やっと帰ってきた、私は貴方に声かける。
でも貴方は恥ずかしいのか逃げるように部屋に行く。
私は部屋に入りあなたを探した。
空いていたはずの扉が閉まってる。
「ふふっ、ここにいたのね、見つけた」
扉を開け貴方を包み込む。
貴方は慌てたように私から離れようとするけど
昨日右足首に巻いていたお守りの糸があるから大丈夫!
ずっと一緒に過ごしましょ。 私と、、、
あれ?あいつの携帯かからない
どうしたんだろ?
昨日から家に帰ったっきり行方不明だ。
最近この辺で良からぬものをみかけたと何人もが証言しているし実際に目撃している人もいるが大丈夫だろうか?
嫌な予感する。
おーーい、いるか
俺はドアノブに手をかける。
「ガチャ」空いていた。
俺は部屋に入り目を見開いた。
そこにはあいつの携帯電話だけが置いてあった。
静かな夜明け
人にはそれぞれ表面と裏面があると個人的に思ってる。
少なくとも私にはふたつの顔がある。
昼間に見せる顔と夜明けに魅せる顔。
親しい友達や恋人にすら内緒にしてる顔だ。
夜明けの顔はいつも出てくるわけじゃなくある条件が
重なった時に出る。
それは自分の心が雲がかった時だ。
積雲から層雲に変わるように突然に。
その時の自分はとても好きだ。別人に変わる感覚があり心地よい。
今日の天気は夜明けが綺麗だろうな、、
私は電気を消し、夜更けの光を取り入れる。
胸の高さまである髪をほどき、服装はパールがまぶしてある中華服に身を包む。
スマホで音を再生する。
目を閉じ、深く深呼吸をして素足で舞う。
途中で涙が頬を伝いながらも儚く、淡く舞う。
窓から差し込む光がとても暖かく優しく見守る。
1時間、2時間 どれほど経ったか分からない。
ただ確かな事が1つある。
それは心が晴れ清々しい気分だということだ。
窓の外をふと見る。 丁度夜明けだ。
静かだが、とても心が揺さぶられる夜明けだ。
私は今日も何食わぬ顔して日常を生きる。
秘めた幾つもの顔を抱えながら。