静かな夜明け
人にはそれぞれ表面と裏面があると個人的に思ってる。
少なくとも私にはふたつの顔がある。
昼間に見せる顔と夜明けに魅せる顔。
親しい友達や恋人にすら内緒にしてる顔だ。
夜明けの顔はいつも出てくるわけじゃなくある条件が
重なった時に出る。
それは自分の心が雲がかった時だ。
積雲から層雲に変わるように突然に。
その時の自分はとても好きだ。別人に変わる感覚があり心地よい。
今日の天気は夜明けが綺麗だろうな、、
私は電気を消し、夜更けの光を取り入れる。
胸の高さまである髪をほどき、服装はパールがまぶしてある中華服に身を包む。
スマホで音を再生する。
目を閉じ、深く深呼吸をして素足で舞う。
途中で涙が頬を伝いながらも儚く、淡く舞う。
窓から差し込む光がとても暖かく優しく見守る。
1時間、2時間 どれほど経ったか分からない。
ただ確かな事が1つある。
それは心が晴れ清々しい気分だということだ。
窓の外をふと見る。 丁度夜明けだ。
静かだが、とても心が揺さぶられる夜明けだ。
私は今日も何食わぬ顔して日常を生きる。
秘めた幾つもの顔を抱えながら。
2/6/2025, 11:17:17 AM