時雨

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誰も知らない秘密

私は薄暗い所が好きだ。
周りの声や嫌な人に近づかなくて済むからだ。
でも貴方は、貴方だけは私を認めてくれた。
こちらをみて微笑んでくれた。
家も2階で同じマンション、壁に近づけば貴方の
楽しそうな笑い声が聞こえてきて嬉しくなる。
私はもっと見て欲しくてちょっかいをかけるが
貴方は見てもくれないし私が嫌な物を部屋におく。

「はぁ、貴方を独り占めして閉じ込めたい」
と強く思うようになった。
そこで私はあの人が好きな物を届ける事にした。
ドキドキする。胸が高鳴る。
部屋全体がとても心地よい温度になる。
貴方が帰ってくる。
やっと帰ってきた、私は貴方に声かける。
でも貴方は恥ずかしいのか逃げるように部屋に行く。
私は部屋に入りあなたを探した。
空いていたはずの扉が閉まってる。
「ふふっ、ここにいたのね、見つけた」
扉を開け貴方を包み込む。
貴方は慌てたように私から離れようとするけど
昨日右足首に巻いていたお守りの糸があるから大丈夫!
ずっと一緒に過ごしましょ。 私と、、、

あれ?あいつの携帯かからない
どうしたんだろ?
昨日から家に帰ったっきり行方不明だ。
最近この辺で良からぬものをみかけたと何人もが証言しているし実際に目撃している人もいるが大丈夫だろうか?
嫌な予感する。
おーーい、いるか
俺はドアノブに手をかける。
「ガチャ」空いていた。

俺は部屋に入り目を見開いた。
そこにはあいつの携帯電話だけが置いてあった。

2/8/2025, 9:58:44 AM