“空を見上げて心に浮かんだこと”は…、
そういえば…人は死ぬと空に還るのだった。私が死んで空に還ると、この広い空から誰をも見下ろすことができるのだろうか?。そうするときっと、歩く彼も、どこかに寄り道する彼も、それ以外の全ての彼をも見守ることができるということか。つまり、死んだ後でも、彼を堪能することができる。
こんなの…最高の幸せすぎないか、?
ここまで彼がいる幸せを綴ってきたけれど、この世からそもそも彼が居なくなってしまったらどうだろう?ただ生きていたとしても”私を照らしてくれる”人が居ないのはきっと寂しいだろうし、死んだとしてもその後の世界で楽しいと思えることは見つけられそうにない。なぜなら、生きている中さえ”光”が見つけられないのに、死んだ後に光があるかどうかなんて探す気力は到底湧かないからだ。
結局、私が“空を見上げて心に浮かんだこと”は、彼がいつまでも私の中で光輝いていているということだろう。彼が居なければその一筋の光は指すことがなく、それらは他の誰かで補えるような物ではない。空よりも圧倒的に広い彼の心を想像しながら、今日も布団の上で、優しい眠りにつく。
終わりにしたい。全部。
君との中途半端な関係も、彼との進展することのない関係も。そして何より、この先に続く人生を。
最近、無駄な時間を過ごしているなと、よく思う。そう感じるたびに、母に申し訳ないと思う。こんなに愛してもらっているのに、産んでもらったというのに、消えさせてくれと願う私がここにいることに。
全部、投げ出したい。私は、ただ、母と、君と彼がいて、少しだけ時間を共にする。それだけで、最高の幸せなのに。なのに、無駄なものが私を邪魔する。それらが「お前はここにいていい存在じゃない。自傷が付いたお前なんて」と圧迫してくる。それらはひとつに限る物ではないし、情報を発信する物でも、自ら機能する物でもない。けれど、たしかに私を貶める。どうしたらもっと、生きたいと思えるのだろう。いくら涙を流しても登り続ける朝日に、どう嘆いたら良いのだろう。
そうか、私は嘆いていたのか。ならば…私はずっと、この先の人生を歩みたいと、輝く明日を迎えたいと、どこか心の底で願っていたのかもしれない。まずは…そうだな、涙を流すことから、“終わりにしよう”。そして、笑顔を増やすことを“始める”としよう。
「もう一度だけ、私と“手を取り合って”くれないか」
ぽろっと出た、独り言だった。前までのように、肩を寄せ合って同じ傘に入って、時には土砂降りの中で手を繋いで、朝日が私たちを照らす中で、歩幅を合わせて歩いてくれた君を、もう一度、隣で感じさせてはくれないだろうか。たしかに私だけの親友だったし、君の親友も私だけだった。ところで…。
ねえ、君はいつから、私以外の隣で笑うようになったの?その可愛い可愛い笑顔をいとも簡単に、私以外にも見せてしまうようになったの?いつからか君は、会話も、相槌をも上手くなってしまったのね。それは全部、私との対話で培った力じゃなかったの?私以外と会話している君は、随分と楽しそうね。そのほかほかした笑顔、全部私だけのものだったらよかったのに。
友人だと言い訳して好きだと嘆いていたけれど、もう、後戻りできないほどに君を愛している。もう少し、君の言い訳も聞いた方が良かったのかも知れないね。「こんなこと、やめよう?好きで話してたわけじゃないし、私にとってはずっと貴方だけだよ、」
嘆く君はそう言ったけれど…、ここまで私を寂しくさせた君が悪いのよ。友情か愛情かなんて、ここではどうだっていいこと。ここには2人だけ、永遠を誓える。なのになんでそんなに悲しそうな顔をするの?。あんなに愛しい君も、なんだか冷たくなってきちゃった。もうほかほかには戻れないけど、これからずっと私だけの君に戻るのが、私は嬉しくてしょうがないんだ。夜明けの風を浴びながら、ひんやりとした君の手を取ってみる。
“優越感、劣等感”
「この単元、できるようになってきましたか?」
「ぁ、ぇっと、私はまだまだ、です。」
(できない子って、思われる…、嫌われたくない、
認められたいのに…けど謙遜したいし、けどまだ、)
「そうですか 自分が未熟だと思えると言うことは、
成長する余地があると言う事ですからね
良いことだと思いますよ」
彼はさっと、私の劣等感を奪うように言ってみせた。それがどんなに私の心を救ったか、言葉にするまでもないだろう。昔からずっと根付いていた劣等感と、落ちこぼれだという気持ちが、剥がれ落ちていった。そして、進捗を聞かれたのは私だけだという優越感に飲み込まれる。
幾度か私の文章に目を通して下さっている方からすると、何度聞いたか分からないほどの惚気だけれど、彼の言葉は本当に、端から端まで、美しい。そして綺麗なのだ。彼から発せられる言葉達が全て輝いている。きっと私はこれからも、彼のふとした言葉達に励まされて、それらを愛して生きてゆくのだろう。もしもそれらが無駄な愛情だったとしても、生涯愛した彼のことを残さなければ、私は死んでも死にきれないだろう。
“これまでずっと”
これまでずっと、死ぬ気で勉強していた。というか、勉強しかしてこなかった。しかしそれに生き甲斐を感じていた。みんなが褒めてくれた。私の成績が、功績が偉いよと、賢いよと。
ただ最近、どんなに点数が良くても「もっとできたはずなのに」と心に悔いが残るようになってきた。もちろん、私よりも点数が低い人なんて山ほどいる。けれど、その人達は自分の点数に満足していて、とても幸せそうだった。
その人達は最初から点数なんてどうでも良かったのかもしれない。それは、そのほかの観点において、自分の取り柄があるからだ。例えば、ギャルには可愛さと会話の能力があるし、場を盛り上げる力もある。不良には枠からはみ出せる勇気もあれば、仲間もいる。
けれど…、私はどうだろう?ここには何も誇れる事が無いじゃないか。これは、私が今まで褒められていたことに自惚れていたのだと、気が付いた。他の人達の方がよっぽど価値のある、素晴らしい人間じゃないかと。いつから私は、こんなに落ちぶれた人間になってしまったのだろう。いや…元々、最初から、この人生に何の期待も、希望も見つけられなかったのだろう。そうしてやっと見つけたのが勉強。けれど、この勉強にももう、希望も期待も抱けなくなってしまった。なぜって、他の人の方が幸せそうだったからだ。どうやって、幸せを、希望を拾い上げればいいのだろう、私に残された道はもう、。
そうだな…これでやっと導けた。
私はきっとこれまでずっと、死にたかったのだろう。