彼とわたしと

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“これまでずっと”

これまでずっと、死ぬ気で勉強していた。というか、勉強しかしてこなかった。しかしそれに生き甲斐を感じていた。みんなが褒めてくれた。私の成績が、功績が偉いよと、賢いよと。
ただ最近、どんなに点数が良くても「もっとできたはずなのに」と心に悔いが残るようになってきた。もちろん、私よりも点数が低い人なんて山ほどいる。けれど、その人達は自分の点数に満足していて、とても幸せそうだった。

その人達は最初から点数なんてどうでも良かったのかもしれない。それは、そのほかの観点において、自分の取り柄があるからだ。例えば、ギャルには可愛さと会話の能力があるし、場を盛り上げる力もある。不良には枠からはみ出せる勇気もあれば、仲間もいる。

けれど…、私はどうだろう?ここには何も誇れる事が無いじゃないか。これは、私が今まで褒められていたことに自惚れていたのだと、気が付いた。他の人達の方がよっぽど価値のある、素晴らしい人間じゃないかと。いつから私は、こんなに落ちぶれた人間になってしまったのだろう。いや…元々、最初から、この人生に何の期待も、希望も見つけられなかったのだろう。そうしてやっと見つけたのが勉強。けれど、この勉強にももう、希望も期待も抱けなくなってしまった。なぜって、他の人の方が幸せそうだったからだ。どうやって、幸せを、希望を拾い上げればいいのだろう、私に残された道はもう、。

そうだな…これでやっと導けた。
私はきっとこれまでずっと、死にたかったのだろう。

7/12/2024, 12:08:30 PM