ソラシド

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11/13/2023, 4:25:39 AM

#スリル

ハラハラ。ドキドキ。一寸先は光か闇か。
思い通りにいかない。予想外のハプニング。
道に迷って、穴に落ちて、川に流されて。
行き着く先は決まっているのに、すんなりいかない。
それもいい。
スリル満点の旅路。
トラブルも楽しむ。それがワタシのやり方。

11/9/2023, 10:16:17 AM

#意味がないこと

意味を探してる。
行動に、言葉に、芸術に、人生に、一体どんな意味があるのだろう。

空白になった解答欄は、今も埋まらなくて、白紙のままだ。
時々、いいなって思った言葉を当てはめて、消して、失って、また白に戻る。

正しい解答も、ぴったりと当てはまる言葉も、納得するような価値も得ることがないまま、心臓だけが止まらずに動いてる。

何かを前にしたとき、心より、頭が先だったの。

「それって、意味があるの?」

思考を司る私が問いかける。
怒ってるような、悲しんでるような、複雑な表情で見つめていた。

「さあ、どうだろう?」

感情を司る私は笑った。

「意味なんて、あるもんか。私が好きだから。楽しいから、ハッピーになるから。これ以上に意味なんて必要かな」

物事に対して、私たちが意味を勝手に与えて、考えて、納得したいだけ。

この地球上にあるものたちすべては、ただ『存在している』なのだから。

どんなことも、誰かにとっての意味であるのかもしれないって、
ただそれだけ。

11/8/2023, 9:04:32 AM

#あなたとわたし

わたしに「ある」感覚が、あなたには「ない」。
あなたに「ある」感覚が、わたしには「ない」。

同じ人間という生物なのに、まるで全く違う生き物のように感じてしまう。

“好きな人と、手を繋いだ。キスをした。それ以上をした。”

目をうっとりさせて、キミは頬を赤くした。人間が勝手に設定した“大人”の年齢を過ぎて数年経っても、未だにわからない感覚にワタシは首を傾げた。

「だって、それが愛でしょう?」

それが愛の証明であるかのように、言い切った。
さも当然かのように。

「まだ本当に好きな人に出会ってないだけだよ」

『ワタシはわからない』に返されるアンサーは決まってこうだ。

違うのだ。
ワタシは、本当にわからない。

わからない出来事が起こるたび、ワタシは自分自身を疑った。
同じ人間という生物なのに、どうしてワタシはわからない?
どうしてワタシには、その感覚がない?

――――ワタシは、どこか欠けているのだろうか?

11/5/2023, 1:41:39 PM

#一筋の光

目を覚まして一番最初に飛び込んでくるのが、朝日だって疑うことはなかった。布団のなかで泣いた時も、眠れなくて月を眺めていた時も、暗い夜におちてしまっても、朝はやってくる。それが、唯一の救いだった。

また、長い夜がやってくる。
理由もないまま、太陽が昇って沈むみたいに。あまりに自然に虚しさを引き連れてきた。

普通に過ごしているだけなのに、ずっと夜の中をさまよっているみたいで、泣きたくなる。
些細な言葉に、自分の存在価値を疑って。
自分を貶めるかのように、他者との比較を探して。
全てのことが、どうでもよくなってくる。

お腹いっぱいご飯を食べても、好きな曲を聞いてても、推しを推していても、満たされなくて。
虚しさを埋めようとすればするほど、穴は広がっていった。

今、一生懸命生きていることさえも、どうせ意味のないことだと、どうしようもなく悲しくなる。

悲しい。寂しい。虚しい。虚しい……。

「ありがとね」

ハッとして顔をあげると、老婦人がにっこりと笑っていた。

「ありがとうねぇ。お世話さま」

去り際、もう一度、私に向かって目を細めた。なんと言っていいのかわからなくて、「ありがとうごさいました」と使い回された言葉しか出てこなかった。

仕事だ。やって当然のこと。誰だってできること。私じゃなくても。
それなのに、ありがとうだなんて。
老婦人の微笑みが、乾いた私の心を潤していく。

今、彼女は私を見てくれていた。
私という存在を、この世界で見つけてくれた。

暗い夜に、一筋の光が差す。
そこを目指していくと、また次の光が。
たどっていくと、遠くの空は薄らいでいる。

夜明けは近い。
目が覚めて一番最初に見るのは、最高の朝焼けだって信じてる。

11/5/2023, 6:21:05 AM

#哀愁をそそる


至るところに孤独はある。日常のふとした瞬間、何気なく見上げた空の色、会話の端々。
楽しいことを見ようとして、寂しさを見て見ぬふりしていた。
だって、そうしないと、心がしんどくなってしまうから。

「私はもう充分持っていて、満たされていて、毎日を生きているだけで素晴らしい存在なんだ」

口に出して言うと、私は猛烈な孤独感に襲われた。
文字で見れば、とても綺麗で、前向きで、明るい言葉たちなのに、私の口からこぼれた声は、涙を含んでひどく震えていた。

不自由なく過ごしている。朝が来て、夜になって、明日があたりまえのように来る。好きなご飯をたくさん食べれて、好きな服を着て、温かい布団で眠れて。これ以上何を望めようか。

でも、こんなにも満たされているのに、心は満たされない。
あるものをたくさん集めても、中身は空っぽのハリボテばかり。

私より、自由がない人がいる。私より、悲しい人がいる。
そんな慰めの言葉でも、ぽっかり空いた穴は塞がらなくて、空を見上げた。

大きく背を伸ばした街路樹の葉が、紅く染まっていた。青々しくて眩しい緑色が、紅色を帯びて薄れている。
いつの間にか、こんなに時間が経っていた。

「私は、しあわせ」

誰に言うわけでもない呟きは、木枯らしにさらわれる。
ただ『虚しい』という感情だけが、私の心に残っていた。

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