ほむら

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7/23/2024, 11:20:14 AM

花が咲く季節といえば、春を思い浮かべるが、夏も色とりどりの花が咲く。梅雨の紫陽花、真夏の向日葵、子どもたちが育てている朝顔…どれも素敵なものだ。

「もうすぐ夏休みに入るのか〜、子どもたちが朝顔のプランター持ち帰っているよ」
「本当ですね、俺は計画的に物を家に持ち帰るのが苦手でした…」
「あれは意外だった!終業式の日にあなたが重そうに持ち帰っているのを見たのが衝撃だったもん」

色々な家の庭先に置いてあるプランターを見ながら、私たちは思い出話をしていた。私は紫色に近い朝顔が好きだとか、彼はピンク色に近い朝顔が好きだとか、楽しそうに話していた。

「でも、夏の花といったらアレだよね〜」
「ええ、それはもちろん花火ですよ!夜空に花咲く美しさがとてもいいですよね」
「分かってるね〜!花火大会行きたい」

今度のデートは夏祭りですね、と彼は嬉しそうに言ってくれた。

テーマ「花咲いて」

7/22/2024, 10:40:14 AM

タイムトラベルとか、タイムリープとか、SF作品に触れる機会が増えたこの頃、ふとタイムマシンがあったなら使いたいかどうか考えた。

「タイムマシンを使うとしたら、大昔に行ってみたいなぁ。恐竜が本当に居たのか見てみたい」
「俺は未来へ行きたいですね。人とロボットがどう共生しているのか気になります」

珍しく真逆の意見が出たものの、お互いに面白そうだと思った。しかし、最近やったゲームの影響で、懸念すべき点も出てきた。

「もし、それでタイムパラドックスとか起きたら怖いよね」
「確かに…あっても使わない方がいいような気はします」
「それに、今を生きるのが楽しいからね」

私が笑顔でそう言うと、彼もまた微笑み返すのであった。

テーマ「もしもタイムマシンがあったなら」

7/21/2024, 12:12:37 PM

「そういえば、貴方が今一番欲しいものってありますか?」
「え…?」

彼からいきなりそう聞かれて、私はきょとんとしてしまった。衝動的にあれが欲しい、と言うくらいには物欲はあるはずなのだが、いざ聞かれると何も出て来ない。

「そうだねぇ…強いて言うならあなたと過ごせる時間が欲しいかな」

あなたが傍に居てくれればそれでいい、と言おうとしたのだが、少し焦って若干キザな答え方をしてしまった。これを聞いた彼はどう反応するのだろうと様子を伺うと、悩んでいるようだった。

「そうですか…いきなり聞かれても困りますよね」

この時、私はなぜ彼がそんな事を聞いたのか分からないでいた。

それから数日が経ち、仕事から帰ってくると彼は玄関で出迎えてくれた。

「お誕生日おめでとうございます!ケーキを用意したので、一緒に食べましょう」

そう言われてリビングへ連れて行かれると、テーブルの上にチョコレートケーキが用意されていた。それも、チョコレートのメッセージプレートと、ロウソクがデコレーションされていた。

「そっか、私今日誕生日だった…!」
「さぁ、一緒にお祝いしましょう!これ俺の手作りなんですよ」

誕生日にサプライズを用意してくれたことが嬉しくて、私は彼と一緒に幸せな誕生日を過ごした。

「最高のプレゼントをありがとう」

テーマ「今一番欲しいもの」

7/21/2024, 9:20:38 AM

彼はいつも嬉しそうに私の名前を呼んでくれる。私は普段苗字でしか呼ばれたことがなかったから、それが特別な事で、とても嬉しかった。だから、私も名前を呼ばれると笑顔になるのだ。

「今日も貴方の笑顔は可愛いですね」
「あなたが私の名前を呼んでくれるからね」

両親以外で、私の名前を読んでくれる存在。それは私にとって彼だけだし、彼にだけ許しているような気がする。

「そういえば、俺の名前を初めて呼んでくれたのも貴方でしたね」
「そうなの?」
「はい、かなり幼い頃だから覚えていないでしょうけど」

お互いが名前で呼びあえる関係。私たちの間を隔てるものは何一つなく、いつも傍に居るのが当たり前のようなものだった。

テーマ「私の名前」

7/20/2024, 7:59:44 AM

彼女の瞳はとても綺麗だ。思わず魅入ってしまうほどの輝きを持っていて、どの宝石よりも価値のあるものだと思う。その視線の先にはいつも俺が居て、彼女は優しく微笑んでくれる。それは俺にとっても同じで、俺の視線の先にはいつも彼女が居る。

そんな彼女が、熱を出してしまった。俺が付きっきりで看病しているのだが、ぼんやりしているのか視線が定まっていない。明らかに弱っている様子の彼女を見て俺は辛い気持ちになりながらも、懸命に看病した。

「食欲はあるみたいですね、あとはお薬飲んでゆっくり寝てください」

俺が作った昼食を完食した彼女に風邪薬を飲ませて、俺は部屋から出ようとした。しかし、彼女に手を握られてそれは適わなかった。

「待って、ひとりにしないで…」

瞳を潤ませながらそう言った彼女の視線はしっかりと俺の方に向いており、絶対に今ひとりにしてはいけないと思った。

「わかりました。貴方が眠るまでずっと傍に居ますよ」

俺は彼女の枕元に座って優しく微笑んだ。そうすると彼女は安心した様子で眠りについた。眠るまでに時間はかからず、すやすやと寝息を立て始めた。

「ふふ、早く良くなってくださいね」

テーマ「視線の先には」

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