「そういえば、貴方が今一番欲しいものってありますか?」
「え…?」
彼からいきなりそう聞かれて、私はきょとんとしてしまった。衝動的にあれが欲しい、と言うくらいには物欲はあるはずなのだが、いざ聞かれると何も出て来ない。
「そうだねぇ…強いて言うならあなたと過ごせる時間が欲しいかな」
あなたが傍に居てくれればそれでいい、と言おうとしたのだが、少し焦って若干キザな答え方をしてしまった。これを聞いた彼はどう反応するのだろうと様子を伺うと、悩んでいるようだった。
「そうですか…いきなり聞かれても困りますよね」
この時、私はなぜ彼がそんな事を聞いたのか分からないでいた。
それから数日が経ち、仕事から帰ってくると彼は玄関で出迎えてくれた。
「お誕生日おめでとうございます!ケーキを用意したので、一緒に食べましょう」
そう言われてリビングへ連れて行かれると、テーブルの上にチョコレートケーキが用意されていた。それも、チョコレートのメッセージプレートと、ロウソクがデコレーションされていた。
「そっか、私今日誕生日だった…!」
「さぁ、一緒にお祝いしましょう!これ俺の手作りなんですよ」
誕生日にサプライズを用意してくれたことが嬉しくて、私は彼と一緒に幸せな誕生日を過ごした。
「最高のプレゼントをありがとう」
テーマ「今一番欲しいもの」
7/21/2024, 12:12:37 PM