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8/6/2024, 2:44:13 PM

「サン、ジャスティス、ハーミット。…あとは、あった。エンペラーとハイ・プリーステス…」

床に散らばってしまったカードを手繰り寄せる。

久方ぶりにタロットでもしようと思ったのだが、カードを切っている最中、力加減を間違えた。

生粋の不器用故、こういうことはよくある。

不器用というのは連鎖するのだろうか。
手先以外にも、運動音痴やらリズム音痴やら、色々な不器用がこの体にはある。
それだけならまだ笑えるのだが、生き方も不器用とくるのだから…。
──不器用まみれな人生である。

落としてしまったカード達に「ごめんね」と声をかけ、ここ最近の事を思いながらカードを切りなおす。
やれ、あれで良かったのか。
もっと良い選択肢があったのではないか。
過去の行いは、本当に正しかったのか。

尽きない疑問を受け、カードがシャッシャッと擦れていく。

満足いくまで切り終えたら、一つの山から目分量で三つの山を作り、分けた順番とは異なる順でまた一つの山に戻す。

今日行うのはワン・オラクル。
山のトップにきているカードが、質問の答えになる。
とてもシンプルな占いだ。

カードを引くと、温かみのあるオレンジ色が目に飛び込んできた。
【サン:太陽】。
先程落としたばかりのカードが出てくるとは。

今回は正逆は問わないので、太陽の正位置の意味を早速付属の本で調べる。
カードを見ただけで読み解ければ格好良いのだが、まだまだそこには至らない。
読み解く修行が必要だ。

太陽のカードがもつキーワードは、「自分自身」「アイデンティティ」「意識」「魅力」「あるがまま」【成功】。

カードを持ったまま、空中を向いて暫し思案する。

手元では、太陽が意味深な顔をしてこちらを見ている。

合っているか、まだ疑問は残るが、
何やら【成功】したようである?

ポンコツ占い師もどきでは、カードの真意を読み解けないのであった。

「過去が成功?」
「成功が過去?」
「ん?」
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太陽

8/5/2024, 2:06:55 PM


今日という日の喜びを祝福して、鐘を鳴らそう。

離れ離れになっていた、ジョバンニとカムパネルラが再会できたこの良き日に。

再会出来た二人は、これから、
離れ離れの間にそれぞれが見つけた「ほんとうのさいわい」について語り合うのだろう。

何と心温まる光景だろうか。

ここで私の文章を読んでいる皆様は「銀河鉄道の夜」を読んだことがあるだろうか。

私は中学生の時に読んだのだが、ラストの一文がどうも腑に落ちなかった。
あれほど二人で「ほんとうのさいわい」を見つけようと言い合っていたのに、何故ジョバンニはカムパネルラを諦めてしまうのかと。
幼心なりに友情とは…と、ある種虚無のような感情を抱いたのを覚えている。

その後、大人になってから漫画版の銀河鉄道の夜を読む機会に恵まれた。
子供向けに編纂されたその本を読み、
当時の自分の浅はかさを思い知った。

「ほんとうのさいわい」を見つける為には、
今できることを精一杯に行うこと。

当時の私が腑に落ちなかったラストは、ジョバンニが今の自分にできることを選択し、実行するところで物語が終わっていく。

ジョバンニは「ほんとうのさいわい」の為に動いていたのだ。
カムパネルラと交わした「ほんとうのさいわい」を見つける為に──。

もう出会えないと思っていた二人は再会し、笑顔を浮かべている。

もう、その手を離してはいけない。
今度こそ二人で「ほんとうのさいわい」を見つけてほしい。

祝福の鐘を鳴らそう。
二人の「再会」に。

祝福の鐘を鳴らそう。
二人の「さいわい」が永遠に続くように。

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鐘の音

ライオンズゲートが開かれている今。
願いは叶うのだと、宇宙も歌っている。

8/4/2024, 2:52:56 PM

つまらないことでも…。

テーマ公認で、つまらないことを書いて良いとは。
さて、何を書こう。

日々推し達の投稿で笑顔をもらっているので、日常的な部分でつまらないということは無いのだが。
さて、何が良いだろうか。

…。

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毎年この時期に楽しみにしている朗読劇がある。

演者は3〜6名ほどの声優さん達で、スタンドマイクの前で演じるシンプルな朗読劇だ。

演目は、怖い話。
暑気払いにピッタリな内容ばかりを披露してくれる。

生の演技というのは凄いもので、声優さん達はスタンドマイクから動いていないのに、脳内では物語のキャラクター達が走ったり、息を切らしたりと、映像となって見える。

想像力の部分が凄く刺激されるという貴重な体験が出来るので、欠かさず参加してきた。
かれこれ4年ほど参加し続けていたのだが、残念な事に、今年の朗読劇の開催はないという。つまらないことだ。

朗読劇も無ければ、旅行の計画もしていない。
つまらない夏休みになりそうだと肩を落としていると、日帰りだが母親とSLを乗りに行くことになった。

人生初のSLである。
銀河鉄道の夜ではないか!

現金な話だが、楽しみが一つ出来ただけで、つまらないと思っていた感情などスコーンっと忘れ消えてしまう。

もし、晴れたならばSLからは日光の男体山や筑波山が臨めるという。旅情に誘われるまま山頂に向かって「おーい」と手を振ってみようか。

是非、当日は晴れてほしいものである。

さて、旅のお供に持っていく本は何が良いだろうか。
やはりここは、ベタに「銀河鉄道の夜」だろうか。
ジョバンニやカンパネルラの気持ちが、より分かるようになるかもしれない。

あとは、トランクがあれば最高なのだが、生憎持っていないので、リュックで行くことになるだろう。
SLの雰囲気に合わせ買い求めたいところだが、これも旅のため。セーブは肝心だ。

人生初のSLはどんな乗り心地なのだろうか、今からとても楽しみである。

8/3/2024, 2:18:02 PM

私はSNSにもアカウントを持っているが、こちらのように毎日投稿などはせず、ほとんど見る専用と化している。

SNSというのは面白いもので、自分の興味あるものばかりではなく、興味の範囲外も目に付くようになっている。

今回は、そこで得た知識と聞き及んでいた知識を元に、ちょいと綴ってみようかと思う。

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人は恋に落ちた時、相手を美化するフィルターを手にする。
そのフィルターを通すと、あら不思議。

相手がとっても格好良く、或いは、可愛らしく見えてしまう。

恋愛で言うところの──
一緒にいられるだけで幸せ。
声を聞けただけで嬉しい。
会えたなら気持ちに花が咲いて、手を繋げたなら天にも昇る気持ち。
相手が何をしても許せてしまう。
──などなど。

恋愛中の何をしても楽しい・幸せという感情は、このフィルターが一役買っている。

恋愛中の心は、お祭り騒ぎである。
脳内でも、幸せホルモンやらドーパミンやらがドバドバと溢れている。
端的に言うと、脳異…失礼、恋愛の魔法にかかっている状態だ。

この恋愛の魔法にかかっている時こそ、結婚へのチャンスタイムなのだという。

相手が何をしても可愛く見えてしまうということは、相手が多少のボロ(致命傷はアウト)を見せたとしても、それすらも可愛いと許せてしまうということである。
「恋は盲目」と昔から言うが、近年は脳科学的にも証明されているのだから感心してしまう。

恋愛の魔法は、もって数年という。
結婚をしたい人は、魔法の期間中(自身と相手の目が覚める前まで)にゴールインすべし!
…とのことである。

この文章を綴りながらも「…さいですか」としか思わないのだから、私が恋愛に目覚めるのはまだまだ先のようだ。
しかし、もし、私が恋をするのなら──言葉に秘めた思いを掬い取り慈しんでくれる人が良い。
そんな素敵な人とは、いつ会えるのだろうか。

…高望みし過ぎか
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目が覚めるまでに

8/2/2024, 12:51:47 PM

病室…。

多くの人にとって、始まりの場であり、終わりの場でもある。

「病室」と一括りにいっても、その中にいる人は様々だ。生まれくる命に喜びの涙を流す人がいれば、今まさに命の炎が消えようとしている人もいる。

生と死が隣り合う場所なればこその光景だ──

無機質な部屋の中で繰り広げられるドキュメンタリーは、常人では受け止めきれないほどの感情で溢れている。

その中で「病室」は、延々と人の命の重みと儚さを受け止め続けるのだろう。

泣くことも、笑うこともせず。
弱音も吐かず。
拒みもせず。
ただ、どんな人も受け入れる部屋として。

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