No.17:未来の記憶
知らないことを知って
知らない場所に行って
笑って
泣いて
怒って
でも、やっぱり最後は笑って
そんな”幸せ“な日常の未来には
何時だって彼が居た
No.16:ココロ
違う誰かを見る貴方
愛おしいと言う気持ちを隠そうともしない
...そんな彼を見る僕は
向くはずも無いのに
勝手に何処かで期待して
勝手に何処かで諦めて
もう、一喜一憂するのに疲れちゃった
それなのに、貴方を嫌いになんてなれなくて
嗚呼...こんな事なら...
「ココロなんてなければよかったのに」
No.15:星に願って
”亡くなった人は星になるらしいよ“
春宵の空に浮かぶ星を眺めている時
ふと、そんな事を思い出した
...そう言えば、今日の星は妙に綺麗な気がする
命の灯火で光っているのだろうか
夜風に煽られ冷たくなった頭は、冷静にそんな事を考えていた
今は、まだ届かない
どれだけ手を伸ばしても、届かない
...でも、もう少しだ
もう少し...で、
...重くなる瞼に抗うことはせず
最後に一度だけ、一等星へ手を伸ばした
”どうか、彼の隣へいかせておくれ“
No.14:君の背中
夜空に浮かぶ一等星の様な
青空を照らす太陽の様な
そんな彼の背中が、僕は酷く好きだった
何時か、あの時の様に笑いかけて欲しい
「頑張ったね」っと、彼に褒めて欲しい
...今は雲隠れして見えないけれど
また見えるようになったのならば__
「貴方の隣に立たせてね、お兄さん」
No.13:遠く...
「スゥ...スゥ...」
寝転ぶ彼は、何時の間にか僕の膝に頭を預け眠っていた。
今週も仕事で目の下に隈を作っていたから、打ち上げだと何時も以上に酒を飲んでいたから、仕方ないだろう。
「......」
気持ちよさそうに寝息をたてる彼の髪を、梳かす様に撫でる。
すると、手に擦り寄る様に頭を動かしてきた。
...本当、僕の気持ちも知らないで、随分呑気なものだよね
「...遠いなぁ...」
触れられる程近くに居るのに、彼の心が何処までも遠い
想いを知るまでは、そんなこと無かったのに
「......」
頭を撫でる手は、止めないまま。
彼が起きるまで、こうして触れていることにする
何時か、彼の心を堕として、触れ合えるようになりますようにと願いながら