No.15:星に願って
”亡くなった人は星になるらしいよ“
春宵の空に浮かぶ星を眺めている時
ふと、そんな事を思い出した
...そう言えば、今日の星は妙に綺麗な気がする
命の灯火で光っているのだろうか
夜風に煽られ冷たくなった頭は、冷静にそんな事を考えていた
今は、まだ届かない
どれだけ手を伸ばしても、届かない
...でも、もう少しだ
もう少し...で、
...重くなる瞼に抗うことはせず
最後に一度だけ、一等星へ手を伸ばした
”どうか、彼の隣へいかせておくれ“
2/10/2025, 11:14:31 AM