冬至。

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3/29/2026, 9:46:25 AM

「そんな見んなよ、穴が開くだろ」
「ふざけんな。お前が見てるから見返しただけだろ」
「そーだっけ?」
相変わらず可愛い反応に頬が緩んでしまうのを抑えられないまま彼の頬に触れる。
そのまま顔を近付けて行く。
「何してんだよ」
容赦なく顔面を押されて触れ合えぬまま動きが止まる。
近くにいると条件反射でキスしてしまいたくなる。
「なにしてんでしょーね」
ぺろりとその手のひらを舐めると顔を抑えていた手が素早く離れて行った。
「おま…何してんだよ」
「そこに手があったから」
「ふざけんな」
俺が舐めた手を庇うようにしてるその姿もまた可愛い。
「あんまこっち見んなよ」
「は?」
「じゃないとキスするからな」
「なに訳わかんないこと言ってんだよ!!」
そんな真っ赤になって言い返さなくてもいいじゃない。
もうなんか、気持ちが溢れて堪らないのよ。
だからあんまこっち見んな。
理性保つのにも限界があるんだよ。



               (見つめられると)

3/27/2026, 9:30:25 AM

「あるんだけど…ないんだよねぇ」
ソファでくつろぐ俺は、ちらりと隣りに立つ男を覗き見た。
「なによ?」
上からジロリと見下ろされる。
「何でもない」
どうせ「お前が欲しい」って言っても鼻で笑って馬鹿にされて終わりだし口に出すのも馬鹿らしい。
「俺って可哀想…」
どさくさに紛れて横に立つ男の腰に抱き付いた。
「おま…何やってんだよ気持ち悪い」
力いっぱい俺を剥ぎ取ろうとする。
気持ち悪いって何よ失礼しちゃうわね。
悔しいから目一杯力を込めて抱き締めてやった。
「ふざけんな!皿洗ってる途中で呼ぶから何事かと思ったら何やってんだよ!そんな事する暇あるなら手伝えよ」
「俺ソファの妖精だから動けなーい」
「地縛霊の間違いだろ図々しい」
「ひど…そんなあなたも愛してる♪」
「はいはい、きもいきもい」
「泣いちゃうぞ」
しつこく腰にまとわりつきながら見上げるとにんまりと笑い返されて
「泣け泣け。存分に泣いていいぞ」
とか言いながら優しくあたまを撫でるのやめてくれないかな?
また好きになっちゃうじゃん。

俺の欲しいもの。
隣りには居てくれるけど、心までは中々俺にくれないんだよねぇ。
早く俺に落ちてくれないかなぁ。
待ちくたびれたよ。



               (ないものねだり)

3/26/2026, 10:20:09 AM

「ねぇ…ねぇってば!!」
「なぁに?」
話し掛けてる最中もその手は止まらない。
「あのさー…俺がピーマン嫌いって知っててわざとやってる?」
俺の目の前の皿には、下には美味しい他の食材も入っているだろう料理の上にこんもりと盛られた色鮮やかなピーマン。
せっせと自分の皿からご丁寧にピーマンだけ選んで俺の皿に運んでいたその手を止めてにっこりと微笑まれる。
「まさかこの僕が丹精込めて作った料理が食べれないとか、そんな事ないよねー?」
サクッとピーマンの山にフォークを刺してそのまま俺の口に差し出される。
それを俺は意を決して口の中に入れた。
口の中に広がる苦味。
やっぱりどうしたって好きじゃない。
何とか飲み込んで水で流し込む。
「美味しいだろ?好き嫌いはよくないぞ!」
にこやかにご機嫌な彼は言い放った。
それを恨めしそうに見つめる事しか出来ない。
反論したら何をされるか。
「…やっぱりお前のこときらいだ」
ひっそりと彼に聞こえぬように呟いた。
問題は残りのこの緑の山をどう攻略するかだ。
何とか彼の機嫌を直して回避する策を捻り出さなくては。
目の前にはご機嫌にピーマンを差し出してくる強敵。
にこやかなのが逆に怖い。
俺は何をして怒らせてしまったんだろうか。



              (好きじゃないのに)

3/24/2026, 9:33:55 AM

きみは友だち。
男だとか女だとかそんなの飛び越えて、くだらない事でも情けない事でもどうでもいい事でも何でも話せる友だち。
一緒に居ると楽しくて、気付けばいい事があったり悩んだり何か聞いて欲しいことがある時に思い浮かんで連絡するのは彼女だった。
お互いに好きな相手が居て、まぁどちらも花開くことはなかったけど恋愛相談とかもしててどんな人が好きかとか知ってるしアドバイスもしたりしたけど。
君のことを好きだなんて、意識したこともなかった。
だけど何だろ。
一緒に居る時間が長ければ長いほど彼女という人が可愛いとか思える時間があって。
やばいやばい。冷静になれ。
ひょっとして…ひょっとするけどあれ。
もしかしてあれだよな。
俺、彼女のことが好きなんだ。
「…最悪」
それはさすがにやばいだろ。
彼女にとっても俺は気の置けないただの友だちでそれ以上でもないはずだ。
いつでもただ側にいて気兼ねなく話せるただの友だち。
楽しくて会いたいから会う、それだけ。
そうなんだよ、俺たちはただの友だち!!
そっちに向かっては駄目だろ。
この心地いい関係は今の状態がベストでそれより先は望まれてない。
進んでしまってもし拒絶されてしまったら…無理。
このまま何も言わずに側で笑って過ごせたらそれで。
会えなくなるよりはずっとマシなはず。
でもなぁ。
彼女に特別な人が出来たら俺は側に居れるんだろうか。
相手に異性の友だちの存在とかいい気分じゃないよって言ってたもんな。
そうなると離れて行っちゃうのかな。
「…それは嫌だな」
きみは友だち。
ただの仲の良い女友だち。
ずっと隣りに居たい、特別なひと。
「あーどうする俺!!」
この想いをぶつけてもいいだろうかきみに。



                🙋‍♀️(特別な存在)

3/23/2026, 9:53:24 AM

散々酷いことを言われて拒絶されたのに。
顔なんて見たくないのに周りをウロチョロし続けて散々苛つかせてくれたのに。
突然「君が気になるんだ」とか言われたって。
そんなの今さら。
今さら何なんだよ。
ってめちゃくちゃ腹が立つけど。
腹が立ってしょうがないけど!!
それでも嬉しいと思う自分が居るなんて。
ほんと何なんだよ。
こんなにされてもまだ好きだなんて。
ほんと俺バカみたいだ。


                 (バカみたい)

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