YUYA

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6/29/2025, 12:58:00 AM

土の奥底
目を閉じて
光を夢見ていた

長い長い闇の時を抜け
震える羽を広げ
夏の空へと歌を放つ

命は短く
叫びは空に散り
ただ響き続ける

いつかまた
大地へ帰る
儚くも確かな
命の旅路

6/27/2025, 1:11:12 PM

「見上げた者だけが」


空の青さは
誰かの言葉じゃ伝わらない

写真にも映らない
比喩にも乗りきらない

ただ、見上げた者だけが
知っている

あの果てのない静けさを
涙のような光の揺らぎを

俯いていては 気づけなかった
風が頬を撫でるその瞬間に
心がふっと ほどけていくことを

空はいつも そこにあった
けれど、見上げた日から
それは「答え」になった

6/26/2025, 2:16:38 AM

「届かない手紙」


君のために選んだ マグカップ
少し欠けたけれど それでも温かかった

あの日の「またね」が最後だなんて
思わなかったから 笑って手を振った

夜が長くなるたびに
胸の奥に灯る 小さな明かりがある

もう届かないと知っているのに
それでも 君を想ってしまう

何気ない言葉、何気ない仕草
どれもが 宝石みたいに
今でも輝いているのに

触れられない、届かない
だけど消えない 
それがたぶん――
小さな愛の、最後のかたち

6/25/2025, 7:25:27 AM

「空はこんなにも」


空はこんなにも 広くて
手を伸ばしても 届かないのに
なぜか 心の奥にすっぽりと
入り込んでくるときがある

悔しくて 泣いた日も
誰にも言えず うつむいた夜も
空は ただそこにあって
何も言わず 見守っていた

誰かと比べて
自分を責めた日も
青くて深くて
それでも あたたかい

空はこんなにも 自由なのに
ぼくはまだ 小さな檻の中
でも 見上げることだけはできる
夢を 胸に残したままで

空はこんなにも
ぼくを許してくれる

6/24/2025, 1:03:51 AM

「空を描いたクレヨン」


小さな手で握ったクレヨン
何色でも 空は描けた
青でも 赤でも 虹色でも
だって、空は ぼくのものだったから

押し入れの中は秘密基地
ダンボールが宇宙船になって
毛布はマント、ぼくはヒーロー
夜を越えて 星を救った

「大きくなったら何になりたい?」
誰かが聞くたびに
毎日変わる夢を 胸いっぱいに詰めた
なれると思ってた 本気で、無邪気に

だけどいつの間にか
空は色を失い
秘密基地も片付けられて
ヒーローは制服に変わった

それでも、たまに思い出す
あの日のぼくが笑ってる
「まだ、なれるよ」って
クレヨンを差し出す

だから、今日も描いてみる
子供の頃の夢の続きを
少しだけ不器用な線で
心の中の空に

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