るい

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5/4/2024, 2:40:43 PM

耳を澄ますと



耳を澄ますと、どこからか鼻歌がきこえてきた。
対して上手では無いけど、好きな歌だった。
声を辿ると屋上。
ドアが開いてて声が漏れてたらしい。

そこに居たのは、同じクラスの屋上の床に教科書を散らかして、勉強してる変なやつ。
図書館でやれよ、と思いつつも、声をかける。

「こんなとこで何してんの?」
見ての通り勉強だよ、そう返してくる割には、
ノートは綺麗だし、教科書のページも最初の方。

「さっきの歌、好きなの?」
うん、知ってるの?そう返ってきた。
「俺も好きなんだよね」
君の鼻歌で、俺たちは仲良くなった。
クラスも同じだったし、毎日一緒にいた。

次第に俺は、あいつに惹かれた。

放課後、屋上に行くとあいつがいた。
今日は運動場でしてる部活を見てたらしい。
ぼーっと眺めるあいつの顔は綺麗だった。

しばらく突っ立っていると、俺の存在に気づいたのか驚いてバランスを崩してた。

あれ、なにしてるの?そう聞いたら
空を見てた。そう返ってくる。
やっぱり変なやつだ。
またぼーっとしだすので、俺はこいつの隣まで移動した。
するとまた驚いて、今度は転けそうになった。
俺も驚いて、咄嗟に手が出た。
転ばずに済んだのは良いものの、すごい大勢になってしまった。
すごく顔が近い。こいつも驚いてフリーズしてる。
でも、分かりやすく、顔が赤くなっていた。
あ、照れてる。
目線を合わせて瞳を捉える。

可愛らしい目が俺を見つめる。
俺が掴んでいる手は、少し震えている。
「お前って、案外綺麗な顔してんな」

大きく見開かれた目を見つめる。

少しずつ、顔との距離を近づける。
すると目の前のやつは、ギュっと目を瞑った。

これは、合意って事にしておこう。

ずっと近くにいるために、女の子が好きなフリをして、隠してきた本音。
好きな子がいるから協力してほしい。それはただの口実に過ぎない。

本音と建前ってやつ。

それは、本能によって一瞬で台無しになる。

気がつけば唇に触れていた。

二人の秘密が更新された。___


これからも君を想ってる。
でも伝えるのは難しい。
もう少し、親友のままで、、、。

5/4/2024, 1:25:10 PM

二人だけの秘密



放課後、屋上で空を眺めていたら、誰か来た。
「あれ、なにしてるの?」そう聞いてくる君は
僕の好きな人、でもある親友。

「んー、ちょっと空見てただけ」そう笑って言うと、なんだそれって笑って返してくれる君。
やっぱり好きだなーと思いつつも、気持ちが溢れてバレないように必死に抑える。

視線を君から運動場へ移すと、綺麗な景色が目に入ってくる。
屋上から見える景色、運動場で部活をしている生徒、街を走る車、色々視界に飛び込んでくる。

だけど、僕の後ろに立つ君は、僕の視界に入ることは無い。
ただ一点を見つめるようにボーッとした。

我に返ると、君は僕と同じ位置に立っていた、
驚いてバランスを崩した。

あ、これ、倒れちゃう、そう覚悟したが、痛みは来なかった。

「大丈夫?」声が聞こえて我に返ると、目の前に君の顔があった。
ドキッとした。体がフリーズして動けない、

しばらく静止したまま、沈黙が続いた。

「お前って、案外綺麗な顔してんな」
沈黙を破ったのは君だった。
突然言われたことに戸惑うも、君は僕に考える時間を与えない。

傍から見たら、ただの男子のじゃれ合いに過ぎない。悪ふざけに見えるのかもしれない。
でも違う、持っている感情が、好きならばそれはもう友達では無い。

目を合わすと、綺麗な瞳に吸い込まれてしまう。
必然的に目を瞑る、少し手が震えている。

夕焼けに照らされ、校舎の壁に映る影が重なっていた。

「これ、俺らだけの秘密な。」

5/2/2024, 10:55:10 AM

優しくしないで

君が僕に笑いかける度に胸が高鳴る。
でも知ってるよ。
君には好きな人がいて、その人に夢中だって事

みんなに優しくしてるのは分かってるけど、
僕は特別だと勝手に勘違いしてしまう自分が憎い。
まぁ、一番距離が近くて頼られてるのは僕だけだけどね、。

必死にバレないように、これからも言うつもりなんてない。
僕が女の子だったら、君は見てくれたのかな。

今日も君の隣で、誰よりも近くで笑ってる。

でも君は優しいから、少しの事でも心配してくる。
優しさは時に人を傷つけるってこの事。

できれば優しくしないでほしいけど、、

まぁ、君の一番近くにいれるなら、男でも悪くないね、、。

5/1/2024, 12:48:40 PM

カラフル

綺麗に彩られた絵をを見つめる。
美術館の展示品である、どこか引き込まれるような作品であった。

作者不詳の作品。

ただ絵の具を1つのキャンバスに叩きつけたり、
伸ばしたり、弾いたり、まるで感情を表しているかのように彩られていた。
喜び、悲しみ、怒り、、

カラフルに彩られた絵は、国や地域関係なく誰にでも当てはまるから、作者は敢えて、サインを入れなかったのだろう。

4/30/2024, 12:25:57 PM

楽園

楽園、苦しみのない生活を遅れる場所。


「サクラを見てみたい」

君はそう言ってたね。
君の住む世界は、あまりにも残酷すぎて、僕なら耐えられなかった。
僕は君を想ってる、いつまでも忘れないで
ずっと想ってるよ、

君の瞳にあの世界は、一体どう映ってただろう。
どれだけ汚れた残酷な世界でも、僕には美しく、輝いて見えた。
きっと君が照らしてたんだね。

平和で、何も無い日常が、君のいない日常が、
僕には耐えられなくて、ぽっかり穴が空いたみたいだよ。

桜を、一緒に見たかった。
世界はこんなにも広くて、人生で見切れないくらい大きくて、汚れた世界だけじゃない、そう伝えたかった。

でも、君がいれば、どんなに汚れた世界でも乗り越えていけた。

君がいれば、どんな世界も楽園だった。

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