私は蟻を見ると幼い頃を思い出す。
小さい頃私はよくアリを見つけては潰していた。
無邪気というのは時に恐ろしいもので、無意味に悪戯に力を振るうのである。
幼さ故とはいえ、今となっては申し訳なく思う。
ただ今は理不尽な死を受け入れるしか無い身だ。
学校の帰り道の横断歩道を渡っている所をトラックに引かれて死んだのだ。
「弟が見ていたアニメだとよくこうやって異世界転生していたなぁ。」
そんな事を思い浮かべながら意識は遠のいていく。
目が覚めると大きな門の前にいた。
振り返っても気の遠くなる程遠くまで道が続いているだけでそれ以外に何も無い、なんとも不思議な場所に来てしまった様だ。
「本当に異世界転生とかあるんだ。でも私を呼び出した人もチート能力をくれる案内人も居ないみたいね。それにこの白い浴衣みたいな服も謎だわ。もう少しセンスの良い服でも用意してくれればいいのに。とりあえず誰か人を見つけなきゃよね。」
門を潜り中に入る。
カシャンカシャン
誰かが近づいて来る。
「何...あれ...」
そこには3mはあろうかという二足歩行する馬と牛が現れた。私は息を殺しながら咄嗟に柱の後ろに隠れた。
ただの夢日記
設定
イギリスと戦争中
時は幕末
九州薩摩?
刀鍛冶の女 ○魂の鍛冶師の様な性格
村人をよく助けており感謝されている
俺 出稼ぎに出兵してきた、女鍛冶師になけなしの金と材料にも関わらず立派な刀を作ってもらった
本題
男「貧相な刀だなw」
私 抜刀ヌラァ
男「お?やる気か?」
喧嘩を売られたので買ったは良いものの、ろくに剣術も会得していない私に勝ち目もなく防戦一方といった様相。
振り回させまいと寺の裏の狭い小道に逃げ込む。
ここならば迎え撃てるのではないかと、淡い期待を胸に
しかし、実力の差というものは実に残酷だ。
男は懐から何かを取り出し投げてくる。
まずいと思いソレを撃ち落とさんと斬り掛かるも、刀が折れてしまう。
男「やはり貧弱な刀であったか」
私はこれでは一切のまぐれすらも期待出来ぬと堪らず逃げ出す。
逃すまいと男は追いかけてくる。
頼りなくなってしまった刀を手に再び睨み合う形となるも、隙を見ては納刀し鞘を腰から外す。
私が完全に逃走の姿勢を取り、勝ちを確信したのか男は刀を捨て追いかけてくる。
したり
これでリーチの差は私にあり。
踵を返すが早いか振り下ろすが早いか、私は走り込んで来る頭部に一撃を入れた。
流石に気絶ぐらいはするだろうと思ったが、男は再度追いかけて来るようだ。
寺の本殿と離の間ではどうやら別の者が打ち合っている。
何やら厳つい大男と戦って居るもの
男と戦うor稽古をつけている老婆が居るではないか
私は老婆の元に駆け込み
「私は奴を討ち取らねばならない」
と話をするも
「知らないよ」と一蹴されてしまい協力を得られそうに無い
そうしていると男が追いつかんとしている。
刀を借りれぬ以上、手持ちの物で打つしかない。覚悟を決め三度刀を脳天目掛けて振り下ろす。
何発か入れた辺りで男はその場に倒れ込む。
後ろから聞き馴染みのある声がしたので振り向くと鍛冶師の女が村のものと話していた。
男の様子を確認する為に目線を戻すも、そこに男は居ない。代わりに何やら石像がふえている。膝丈程のソレをよく見ると、男の様子顔によく似ているのだ。
私はヒヤリとするが、それよりも刀を折ってしまった事を謝らねばと思いその場を後にした。
鍛冶師と話していた老婆は何やら礼を言っているのか、頭を地につけて感謝を述べている。
鍛冶師「やめてくれよ、そんな。頭を上げてくれ。私もあと2年程しか居られぬのだぞ」
と困り果てた様子で話すのを耳にする。
私は彼女に刀を差し出すように置き、そのまま土下座をした。
私「申し訳ない事に其方に造って頂いた刀を折ってしまった。私が未熟なばかりに」と猛省しながら頭を地面に擦り付ける。
「やめてくれよ、そんな。簡単に折れちまう様な刀を造った私が未熟だったのさ。」
と彼女は言った。
彼とは大学のサークルで知り合った。
彼はサークルの活動で一人になっていた私に声を掛けてくれた。それから徐々に仲良くなり、お付き合いすることになった。
恋愛経験の無かった私は初めての彼氏に浮かれていた。彼は私の我儘をなんでも嫌な顔1つせずに応えてくれた。
私はそんな彼の優しさに甘えていた。依存し過ぎていたのだ。
ある日彼の家に行くと一人暮らしの部屋に金色の長い髪が落ちていた。
ココ最近、私は彼の家を訪れてはいないのに。
ふと友人の彼氏が浮気相手を家に連れ込んでいた話を思い出す。
まさかとは思ったが、私の中で渦巻き始めた疑念は日が経つにつれその大きさを増していった。
耐えられなくなった私は、彼が家に来た際に聞いてみたが、何やら歯切れが悪い。
私はますます不安になり、遂に言ってしまった。
「浮気なんて最低よ。さようなら。」
彼の荷物を乱暴に放り出し、彼の話もちゃんと聞かぬ間に追い出してしまった。
数日後、彼の姉を名乗る人物から連絡があった。
「彼が交通事故で亡くなった。葬儀に貴方も出て欲しい」と。
私は突然の事に目の前が真っ白になった。
少しして私は酷い後悔に襲われた。
私は彼女に、つい先日までの事も全て包み隠さずに話した。
彼女は
「知ってるよ、弟から相談されてたし。だから最後ぐらい仲直りして欲しいから。」
と優しく落ち着いた声でそっと呟く。
後から聞いたが件の髪はどうやら彼女のものらしく、相談するために呼んでいたという。
さよならを言う前にちゃんと話を聞いておけばよかった。
私はそう後悔しながら彼女と彼のお墓の前で今年も手を合わせている。
ひらりはらりと川沿いを歩いていると、煌々と怪しげに光る一軒の屋台を見つけた。
花に誘われる蝶のようにフラフラとその光に歩を向ける。
「いらっしゃいませ。何になさいますか。」
柔らかな声の方を向くと、バーテンダー姿の女性が立っていた。
一括りにまとめられた濡れ羽色の髪は、緩やかな弧を幾重にも重ねながら夜の闇に溶け込んでいる。
屋台でBARをやっているなんて珍しい。
そうしていると一杯のカクテルが出される。
次の日も同じ場所に向かってみたがそこに屋台は無かった。
テーマ:澄んだ瞳
高校生の頃は酷いイジメを受け、俗に言う引き籠もりだった。
そんな私だが今では考えられないほど外出する事が増えた。
「お爺ちゃんには感謝してもしきれないな。」
何とか卒業できた私にこのカメラをくれたのは祖父である。
祖父は写真家で世界中を飛び回っていた人だ。両親はあまりそれを良く思っていなかったのか、事ある毎に「あんな人にはなってはいけないぞ。」と私に言ってきていた。
しかし私はそんなお爺ちゃんが大好きだった。
祖父とはなかなか会えなっかったけど、会った時は色々な場所に連れて行ってくれたり、世界中の話をしてくれた。
今でも覚えているが、お爺ちゃんは口癖のように
「写真を撮る時で大切な事はよく観察し、味わうことだ。」
と話してくれた。
まだ小さかった私はその意味がよく分かっていなかった。単に見て楽しむ事だと思っていたからだ。
今、こうして自分の足で世界を巡り、写真を撮るようになってから初めてその意味が解った。