NoName

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4/15/2023, 12:17:25 PM

伝えたいけれど、伝えたくない。
会いたいけれど、会いたくない。
知ってほしいけれど、知られたくない。

そんな、相反する思いを抱えて、どれだけ経っただろう?
それは未だに変わらなくて。けれど、想い自体意は強くなっていて。

全く、面倒この上ない。

”届かぬ想い”に身を焦がす、なんて、今時恋愛話にもならないじゃないか。



届かぬ想い

4/14/2023, 3:05:13 PM

もし、許されるのなら、ーーだけは、掬い上げてください。
ーーは、ボクのワガママに付き合ってくれただけだから。
だから、ーーは悪くない。

どうか、どうか、彼だけは、救ってください。
彼は、俺のシナリオに沿っていただけで。
彼の罪は、咎は、本当は、俺が背負うはずのもので。

ボクが堕ちるのは構わない。それだけのことをしたんだもの、当然だよね。
でも、ーーは、違う。それなのに、ボクと同じになるなんて、おかしいでしょ?

彼は、こんなことをするような人じゃない。
それが本当に彼の全てかと言えば、そんなことはない。

ボクが、手を離したら、ーーは助けてもらえるのかなぁ?
だったら、ボクから手を離すよ。むしろ、勝手に転がり堕ちそうだけどね。

だとしても、背負わせてしまったことに変わりはない。
本来なら、俺が背負うべきだったのに。

ねぇ。カミサマ。
神様。お願いです。

”神様へ”と願うこと自体が、意味のないことだとしても。
縋るモノさえないことにさえ気づかない愚かさを知りながら。

それでも願わずにはいられない自分が、何よりも惨めで情けなくて滑稽でしかなかった。



神様へ

4/13/2023, 2:35:33 PM

どこまでも、どこまでも。
ただ一色に染められたセカイ。
上も下もないような、右も左も解らないような。
そんなセカイが、突然現れたとしたら、きっと恐ろしくて仕方ないのかもしれない。

けれど、そんなセカイは意外にも身近で。
場合によっては、幾度も目にしているのかもしれない。
当たり前すぎて、恐怖も感じない。
ただただ、美しいと、素晴らしいと称賛して。
心が澄んでいくようだ、なんて、言われてるセカイ。

”快晴”

そのセカイに堕ちた時、きっと真逆の思いを抱くのかもしれない。




快晴

4/12/2023, 1:35:23 PM

いつか、届くんじゃないかって、思ってた。
伸ばした手は相変わらず空を掴むばかりで、何も残ってなかったけれど。
届かないなりに、掴めるような気がするだけでも良かった。

届かないことを嘆いたこともある。
伸ばした手を下ろしたこともある。
空を掴むことを諦めたこともある。

それでも、願って、伸ばして、抗って。
そうしてやっと、見つけたんだ。

ずっと憧れていた”遠くの空へ”、あと少し。



遠くの空へ

4/11/2023, 2:45:02 PM

最初は、憧れだった。憧れ、だったと思う。
とにかくその背中は大きくて、どれだけ頑張っても、追い付ける気なんてしなくて。

先駆者は間違いなく彼らで。その後ろに続いたのは、自分じゃなくて。
追い付けない背中に、並び立てない隣に、追い付き並ぼうとする彼らが羨ましくて。
いつだって、劣等感を抱いていたと思う。

ただ、負けたくなかった。負ける気だって、しなかった。
そんな気持ちばかりが膨らんで、やっぱり子供だな、なんて落ち込んで。

でも、諦めたくなかった。諦められるほど、浅い気持ちなんかじゃなかった。
ただ、我武者羅にできることを突き詰めて。時々、冷静に振り返って修正して。

そうやって過ごしていたある日、チャンスは突然訪れた。

嬉しくて、嬉しくて、無我夢中で頑張って。
少しでも、その背中に近づきたかったから。
まるで夢の様な時間。お伽噺みたいな展開に、じんわりと幸せを噛み締めていた。

それだけで、十分幸せで。こんな幸運は二度とないって、思っていた。

ーーーけど、それは自分だけだったらしい。

「おーい、そろそろ始めるぞ!」
「はーい!」

最初は、憧れだった。次は、劣等感。

そして今はーーー。

こうして並んでくれていることが、”言葉にできない”くらいに幸せだ。



言葉にできない

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