「ひとりきり」
皆と居たい時は笑えば良い。
1人で居たい時は泣けばいい。
笑えなくたって。泣けなかったって。
逢いたいと願えなくても。
逢いたくないと口を滑らしても。
大丈夫だよ。大丈夫。
ひとりきりは怖くない。
外を見ればたくさんの灯りが見えるから。
1人じゃない。ひとりきりじゃない。
側にはきっと誰かがいる。
嫌いな人でも知らない人でも。
少し出歩けば出会えるかもしれない。
そんな不確かな出会いを大切にする。
それが人間にとって大切なこと。
人生 は怖くない。
失敗したって悪いことをしてしまっても。
貴方の人生は失敗じゃない。
人が生きる道。それが人生。
人にできることは思いを伝える。話す。考える。
言い訳をする。悪いことをする。失敗から学ぶ。
そんな人間が生きる。それが人生なんじゃないかな。
明日もきっとひとりきり。
でもね。後悔がないように1つずつ足を進める。
それがいまの私の人生です。
前を向いて歩こう。
涙が零れないように。
泣きながら歩く。
ひとりぼっちの夜。
「カメラ」
ボタンをひとつ押して簡単に写真を撮った。
ぐちゃぐちゃな髪に毛玉だらけのパジャマ。
放り出された枕たち。きっと枕投げをしていた。
このときの私はきっとまだまだ眠りたくないと思っていただろう。
カシャッ。
その音だけが私の脳に残っている。
大好きな友達と恋ばなをして馬鹿みたいに笑って。
うるさいってお母さんに怒られたっけな。
この思い出たちも写真を見るまで忘れていた。
いつだろう。いつ記憶から抜け落ちていったのだろう
病気?入院?手術?お葬式
気軽に友達と逢えなくなったのはいつからだっただろう。私の体が悪くなった訳じゃなくて友達の身体が少しずつ、少しずつ骨みたいになっていく。
いつでも笑って欲しくて。笑っていたくて。
お見舞いに行くときもずっと笑っていたな。
でもいつからだろう。
自然に笑えなくなっていったのは。
友達が痩せこけて来た頃だろうか。
居なくなっちゃった。
大切な人が終わってしまった。
会いたいと言えなくなった。
写真を撮ったあの頃にはもう戻れない。
この写真をたなの奥に戻して。
現実を見たら。
もう
きっとそこに貴方はいない。
「夜の華」
大丈夫だよ。死ぬわけじゃあないさ。
ただ貴方に逢いたいと想うと声がピタリとでなくなる。それだけなんだぁ。
辛く幸せな夢をみた。
夜の空に浮かぶ華が私を見てと叫んでいる夢。
彼とみたどんな華よりも綺麗な花火。
今さらあの頃の夢を見せるのは私にとって酷な話だ。
生きて欲しい。私は確かにそう言った。
彼にただ生きていて欲しかったから。
私が命とは花火のように美しく散っていくものだと知ったのはきっと貴方のせい。
「死なないで欲しい。泣かないで欲しい。
生きていて欲しい。」
これは彼が私に言った言葉。
彼が私に残した最後の言葉。
私が愛した貴方の言葉。
私が愛した貴方のたった数秒でも、命よりも重たい
言葉。
おかしいでしょう。
私は守っているのに貴方は私の言葉を受け入れなかった。生きていて欲しかった。
愛してるよって照れ臭そうに言う貴方が大好きだったから。
好きだと想えたから。
でもね。私は今も生き続けているよ。
貴方がいないこの世界で生きていこうと必死に人生にしがみついている。
そして祈り続けるの。彼との約束を守れるように。
死にたいって思わないように。
まだ彼には会えないって逢いに逝っては行けないと
自分に言い聞かせるように。
大好きだぁ。堪らないほど愛しているの。
この気持ちだけは花火のようにすぐに消えていったりはしない。そう、願っているから。
「ふたり」
僕の親友にとって僕はきっとただのお友達。
僕の親友は女の子。
気が強くて僕をいつもいじめっ子から守ってくれていたな。
異性との友情はうまく行かない。とはよく言うけど
それはきっと人による。
親友から見た僕はきっと友達。
でもね、僕からみたあの娘はきっと特別だった。
友達とかそういうのではなくて目をあわせると胸が痛くなる。そんな気持ち。
小さい頃からずっと一緒でいわゆる幼馴染みだった。
何をするにもいつも一緒。昔はいろんな人に将来は
良い夫婦になる。とか色々言われてたっけ。
でもそれも昔の話。
今は君はたくさんの友達ができて、机に手紙が入っていることもあって。
ふたりで遊ぶこともなくなった。
会いたいと言ってすぐにあえるほど暇じゃなくなった
「一緒に帰ろう」
って僕が勇気を出して言っても君はふざけるように
「はいはい。また今度ね」
と言うようになった。
友達と教室を出る君の姿を眺める度に心に少しずつ
穴が広がっていく。そんな気がする。
行かないで。って呼び止めることも出来ない僕には
きっと勇気がない。
そんな僕を君はきっと見てくれない。
「好き」
そんな一言なのに君に言えない僕がいる。
「付き合って」
それだけなのにその一言は僕の心を締め付ける。
もし断られてもきっと「ごめん」だけ。
なのに僕はきっと怖がっている。
あぁ。今日も貴方は僕をおいていく。
僕はきっと貴方の唯一にはなれない。
「見知らぬ街」
この曲がり角で貴方に会えたなら。
見知らぬ街で目を覚ました。
ここはどこなのだろうか。
空は青く広い。
自分を縛るものはひとつもなく。
ただ自由な街が広がっている。
(この街に貴方がいたなら)
頭のなかで広がった思考。
私はなにも分からない。
「貴方」が誰なのか分からない。
でも会いたく思う。
(この世界ならまだ。)
こんな考えが広がる。
この世界ならまだ。何がだろうか。
(貴方はまだ。)
だから何なのだろうか。
貴方はだれ?
誰か分からない「貴方」をなぜか無意識に探してしまう
チラッと何かが横目に写ったような気がする。
そう思った頃にはもう走り出していた。
きっとこの曲がり角に彼はいる。
そう思った。
ようやく曲がり角を曲がった。
だれもいなかった。
なんで?確かにいた。そんな気がするのに。
なんだろう。
目が痛い。鼻もツーンとする。
目があつい。
なんで涙が零れてきたんだろう。
なんで?
彼はもしかしていないのかもしれない。
どんな人かもしらないがそれだけはなんとなく分かってしまう。
ここにいないなら何処にいるというの。
早く彼に会いたい。
走って走って探した。
私は足がもつれて転んでしまった。
痛い。そう思うはずなのに痛いと思わなかった。
なんでだろう。もしかして私はいま夢を見ているのかもしれない。
突然頭がいたくなった。
キーンとして何かが思い出せそうな気がした。
でも私はそこで意識を失った。
次私が目を覚ましたのは懐かしい香りのする布団のなか。
全て思い出した。
彼は、「貴方」はもうこの世界にはいないんだった。
先に逝ってしまったのだった。
私の目から涙が零れてもこの世界が終わることはきっとない。歩き続けるしか無いのだろう。