ゆじび

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3/27/2026, 8:51:35 AM

「殺し愛」



恋愛。

一言で言うには簡単な言葉だけど、結局は相手に自分のなかにはないものを求めているもの。
愛の感情も、人に夢中になる経験も、貴方にしかない暖かみを、私にはない優しさを。
結局はないものねだり。
愛を、幸せを求めた結果行き着く先。

辞書で調べるとどのようなことが分かるのか。
それは
「特定の異性に特別の愛情を感じて恋い慕うこと。また、その状態」とのことだ。
異性という部分は近年変わってきているそうだ。
慕う。それも結局はないものねだり。
つまり「恋愛」とは自分にはないものを得るための手段でしかない。

なにかを得るための手段だ。
つまり私と貴方が仕事として殺し合い、敵であったことも成果を得るための手段だった。
つまり私たちは愛し合っていたのではないか?
私たちがしていたことは殺し愛。

今日私は貴方に勝った。貴方を殺した。
私は成果を得た。

なぁ。こんな私の穢れた愛を。
貴方は受け取ってくれるか?

なぁ。こんな私のそばにいてくれ。


そばに…いてくれよ。



とある愛に飢えた殺し屋の2人の恋物語はこうして幕を閉じた。

3/25/2026, 12:37:58 PM

"Liar."

"I love you."

I said.

But your eyes saw right through me.

"You're lying, aren't you?"

Huh...
The moment I said that, I froze.

I never imagined you could see right through me.

"That can't be true."

I tried to pretend to be calm.

"No, that's a lie too."

Ah. It seems I can't. You saw right through me.

"...How did you know?"

"Because...I've been watching you all this time."

"...Huh?"

I got goosebumps.

Because...
I don't know you.

Besides, I just moved here.

There shouldn't be anyone who knows me.

"I love you so much. Hey. You love me too, don't you? Even if it's a lie. If you'll be mine."

I couldn't stop trembling.

"...I'm so sorry. It was all a lie. Please forgive me. I'm sorry. I'm really sorry."

She somehow managed to string together the words.

"You know what a lie is, right? You know what words are, right? Once you say them, you can't take them back."

What happened after that?

Sirens blared throughout the city.

A woman went missing.

Apparently, the woman had a habit of seducing men. Many sensible people considered it unavoidable,

and the woman's memory quickly faded from people's minds.

Liars are surely beyond redemption.

No matter the reason. Surely.




あの女性の言葉は風のように軽いから、花弁のように飛んでいくから、きっとああなってしまった。

彼女は悪くないのかもしれない。

そんな彼女を作った「周囲」がよくなかったのかも。

母親?友達?恋愛関係?

わからない。わからないから人は人を信じられない。

この話を自業自得と呼ぶのなら少し無責任だと思わない?

彼女は異常者?
それともこんな社会が産み出した被害者?
わからない。わからないね。
わからないから―怖い。



貴方はこの話をどう受け取った?

3/22/2026, 3:19:48 PM


大好きな貴方。

貴方を愛するために沢山の犠牲を払った。

媚を売ってると陰口をたたかれ失ったプライド。

貴方のための時間。

貴方に向けたお金。

貴方に向けた瞳。

全部全部私にとって特別で、有限だった。

でも貴方のために。貴方のためだけに。


あぁ馬鹿みたい。

空を見上げる。

視界が歪んだ。

海のなかにいるみたいだ。

瞬きをすると海がなくなった。

と思ったらまたできた。

空はまだまだ冬色で、貴方の冷たい心を思い出す。

それでもたまに吹く暖かい風が

貴方の微かな暖かみを感じさせる。


昔の男を考えるなんて。

馬鹿みたい。

3/21/2026, 2:00:25 PM

「     」



淡い光が瞳を掠めた。

その光をこの手に納めることができたなら。

少し未来に夢を抱けるのだろうか。

確証のない希望をつかみとることができるのではないか。

空へまた羽ばたけるのではないだろうか。

微かな期待。

淡い心持ち。

誰かが言った。

私を愛していると。

その言葉を嘘か否か考えてしまう。

本当に?本当は。何?

いつの間にかなにも信じらなくなった。

その時。光が瞳を掠めた。

淡い淡いなくなりそうな光。

手を伸ばした。

完全には伸びきらなかった。

でも少し腕を伸ばした。

光を手に掴んだ。

光を掴んだ手のひらを胸の前でそっと開いた。

なにもなかった。

そこにはただの生暖かい空気。

あの光が本当にあって自分がつかみそこなったのか。

あの光すら嘘だったのか。

分からない。

分からないけど。

自分はまだこの暗闇で歩かなければならない。

きっとそうなのだろう?

3/21/2026, 1:48:36 AM

「夢心地」



あなたがまだ私の側にいたあの頃の夢。
今は居なくなったあなたが私の側で笑う。
それだけで私の頬は優しく蕩け、赤く染める。
そんなあの頃の私だけの夢。

夢に堕ちる。
身体から力が抜け意識が朦朧とする。
夢に魅了され眠る時間が長くなった。
それでも夢に堕ちていく。
貴方に堕ちていく。

「おはよう。今日はいい天気だね。」
目を開けるとあなたがいた。
笑うと目の端に小さく笑い皺ができる。

校舎裏の端に誇らしく咲き誇る桜の木。
その下で私は寝息をたてて寝ていた。
授業をサボるのは悪いこと。分かってはいたがついつい4時間目を丸々この木の下で過ごしてしまった。
そこに購買のパンを2つ持ったあなたがやって来た。
毎日毎日ご苦労なことだ。
「どうせご飯持ってきてないんでしょ。はい。
メロンパン好きでしょ。」
イタズラっぽく微笑んだあなた。

当たり前のように私の隣に座った。
あなたはチョココロネを取り出し、食べ始めた。
何気無い会話をする。
パンはうまいのか。今度の週末遊ぼう。
ハマっているバンドがある。とか。

チャイムがなった。
「あっ。あと10分で授業はじまっちゃう。行こう?」
私に手を差し出した。
私は手を握り、立つ。
座ってばっかりだったからかスカートに少しシワがついた。
そのスカートが風に揺れた。
貴方の頭には桜の花びらが乗っていた。
思わず微かに笑い声が漏れた。
「付いてる。」私は言った。
貴方の頭に手を伸ばし優しくとった。
私よりも高い背。
甘いものが好きな貴方。
お節介な貴方。
全てが大好きだ。
照れたように頬を赤らめ頬を指で軽くかく貴方。
桜の木下2人で笑いあった。


その週の週末。
貴方と遊ぶ。
学校の最寄駅から3つほど離れた駅で待ち合わせた。
駅の端の柱。そこに身体を任せ空をみながら待った。
心が踊った。
「ごめん。待った?」
そこにあなたがやって来た。
走ってきたようで息を切らし、頬が淡く染まり、
おでこにうっすらと汗がにじんでいる。
「今来たところ。」
本当は20分早く来てしまって、少し待ったことは言わない。楽しみすぎてその間の時間も早く過ぎてしまったから。
「行こっ。」

その日行ったのは動物園。
あなたは動物が好き。特に白熊。
私も好き。ペンギンも。
動物園内の小さなお店でラムネ味のアイスクリームを食べた。まだ肌寒い春の日少し凍えながら、赤らんだ頬を少し冷やすためにアイスクリームを頬張った。

動物園を回りきり、最後にお土産やさんにやって来た。
そこでしばらく悩んだ結果。
白熊のキーホルダー。ペンギンのキーホルダーをお揃いで買った。
動物と氷とか魚の小さなキーホルダーが一つになっているやつだ。
一人だったら絶対買わなかったな。
とか思いながら2人で鞄につけた。
「お揃いっ」て嬉しそうに見せつけるあなたに私は
やっぱり好きだなぁ。って思わされる。


帰り道。すっかり暗くなった街。
駅まで歩いていく。
「楽しかったぁー」
「ね」
「今日はありがとね」
「こちらこそ。」
少し冷たいと思われてしまいそうな相槌を打った。
照れていてちゃんと話せないんだ。
私はキーホルダーに目を落とした。
揺れるたびにキーホルダー同士がぶつかり微かに音を立てる。
可愛い。
思い出だなぁ。とか思う。

「危ないっ!」
突然響いた貴方の声と同時に背中を押される感覚があった。
振り替えると少し微笑んだあなたがいた。
「え?」
そういった瞬間あなたが視界から消えていった。
いや正しく言えば横から大型の車が突っ込んできたのだ。
あなたは遠くに飛ばされて行った。
「ねぇ。ねぇ?」
そう言って私は走った。
走っている間、あなたが微笑んだ顔、声が脳裏を掠めた。なにより、振り返った瞬間に見えたお揃いのキーホルダーの激しく揺れ月明かりを反射した光景が目から離れなかった。

貴方の側についた。
「ねぇ。ねぇ!」
私は言ったもう下半身は血で見えない。
「あぁ。…無事でよかったぁ」
あなたが掠れた声で行った。
私の頬に血で濡れた貴方の手が優しく触れた。
「…ごめんね。楽しかったのに、嫌な、思い出に、なっちゃ、た?
私は頬に涙を伝わせ言った。
いや声になっていなかったかもしれない。
いやだ。そう言った。
あなたが私の涙に触れいつもの笑顔で言った。
「あったかいなぁ」
貴方の身体は冷たく冷えていった。
貴方の血は熱く流れていくのに。

貴方の涙も暖かかった。

白熊のキーホルダー。白熊かどうか分からないほど赤く染まっていった。



まぶたに少しずつ力が入った。
誰かが言った。起きるときだと。
気付けば手の先に力がこもっていた。
あの事故は私の最愛の人を連れ去った。
車は居眠り運転。これを聞いたとき怒りと呆れで何も言えなかった。
瞳を閉じると煌めき赤に染まる白熊のキーホルダーが頭に浮かぶ。

私のベットの下に小さな箱がある。
そこにはあのペンギンのキーホルダーが丁寧におかれている。
動物園。楽しかったなぁ。そんな思い出を感じる。
それと同時に貴方の掠れた声が浮かぶ。
「あったかいなぁ。」あなたは確かにそう言った。

夢が醒める前に。
あなたがいなくなる前に何か貴方に言えばよかった。
「好き」とか。なんでもいい。
今年も桜が咲く季節になった。
こんな日にはメロンパンを食べながら思い出に浸るのも悪くないのかもしれない。


「あったかいなぁ」
春の気温を感じ取った私の唇から微かに声が漏れでた。

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