お題『宝物』
宝物、
そう言い切ることが出来る物なんて無かった。
これから先もずっと、心の底から宝物だって、
大事なんだって、言えるものなんて
出会えない、出来ないそう思っていた。
まぁ思えるものが一生無くたって別にいい
だって俺は、恵まれてるから
愛されてるから、他の人よりも幸せなんだから
これ以上、何かを望んではいけないんだ。
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「もー!虎於!何しれっと
逃げようとしてんだよ!こっち来いって!」
「そうですよ御堂さん、ほら、
このヒゲメガネをかけてください」
「大丈夫、トラはなんでも似合うからさ!」
目の前にはカメラアプリを開いたスマホや
ヒゲメガネ、クラッカーを手に持った仲間達
物では無いが俺の宝物だ。
大事な物、いや、大事な人。
誰よりも大切な奴らだ。
何がなんでも守りたい、そんな奴らに
出会えるなんて、夢にも思わなかった。
「ヒゲメガネが似合うなんて言われても
普通嬉しくないだろ」
フッと笑いながら巳波からヒゲメガネを受け取り
渋々掛ける。
「よーし!虎於、やっと掛けてくれた
じゃあ撮るよー!」
こんなくだらないけど幸せな日々が
宝物だ、一生、手離したくない。
これは二次創作です
お題『たくさんの思い出』
スマホの写真ファルダを開き
上の方へスライドしていると
出てきた写真は大好きな仲間達との写真や
同級生と放課後スイーツを食べたり
ゲーセンに行った時の写真、
仕事の休憩時間に先輩達と撮った写真などが
たくさん保存されていた
数年前までは、ばあちゃんとの写真しか
なかったのに今じゃたくさんの人との写真が
数え切れないほどスマホに保存されていた
ふっと微笑み写真アプリを閉じ
カメラアプリを起動する
自分の目の前で楽しそうに差し入れの
菓子などを食べている仲間にスマホを向け
シャッターボタンを押す
パシャッ
今日もまた思い出を増やしていく
この幸せな時間を永遠と忘れることが無いように
これは二次創作です
お題『また会いましょう』
ふと目を開けるとそこは夢の中だった
目の前には川がありその向こうに側人影が見えた
そこに向かって歩いてみるといたのは
桜さんだった
「……桜さん…?」
無意識に話しかけていた
すると桜さんは振り返ってこちらを向き
手招きをした
桜さんの方へ向かおうと
足を1歩踏み出そうとした時
脳内に3人の仲間たちの顔が浮かんだ
あぁ、私はそちらにまだ行けない
仲間がいるから
川を渡ってあなたのいる岸の方に
行くことは出来ない
私は静かに後ろを向き静かに呟いた
「また会いましょう、桜さん」
この声が彼に聞こえていることを願って
これは二次創作です
お題『スリル』
スリルを追い求め、ロマンを求めるトウマと共に
トレジャーハンターをしていた
2人とも求めるものは違えど
幼い頃から兄弟のように
一緒に過ごしていたのもあり
気が合いとても楽しかった
スリルのある冒険をしたり、
ロマンのある冒険をしたりと
お互いが追い求めるものに触れることも出来た
これがスリルなんだ、これ以上のスリルはない
そう思っていた
ある日町外れに住んでいる
錬金術師に賢者の石を取ってきて欲しいと頼まれた
賢者の石など何に使うのだろう
そう疑問を抱きながらも
遺跡へと行き賢者の石を探した
道中沢山の金塊や宝石などもみつけ
いくつか持って帰ろうと手に取っていた
罠なども多くスリルも味わうことができ最高だった
しばらく行くと奥の部屋が輝いていた
そこには賢者の石があったのだ
俺が賢者の石を手に取った瞬間
トウマの足元の地面が崩れ落ちた
トウマが絶望した顔で落ちて行く姿を
目にした瞬間石を投げ捨て手を伸ばし
トウマの手を取った
[違う、違う、俺の求めていたスリルは
こんなものじゃない、トウマの命の危険など
スリルでない、これは恐怖だ…]
これは二次創作です
お題『意味が無いこと』
禁忌術の蘇生に成功した
助手の悠を生き返らせることが出来た
幸い悠は死ぬ少し前から死ぬまでの記憶はなかった
自分の研究のせいで、自分のミスのせいで
何よりも大切だった助手を失ってしまった
その時自分をどれほど恨んだか、どれほど憎んだか
自分自身が許せなかった
死ぬ前の彼と今の彼は片目の色や髪の先の色が
少し違うが彼は彼だ、彼…なんだ…
あの時の前のままの彼と思わせてくれ
今目の前にいる彼の命は仮初だって分かってる
こんなことをして、生き返らせても
意味が無いことなんてわかってる
だけど、彼が、悠が隣にいなければ
俺は、もう到底まともに生きていける気がしない
少しの間だけでいい、少しでいいから
隣にいて欲しい、短い夢を見させて
意味の無い時間を過ごさせて
これは二次創作です