お題『宝物』
宝物、
そう言い切ることが出来る物なんて無かった。
これから先もずっと、心の底から宝物だって、
大事なんだって、言えるものなんて
出会えない、出来ないそう思っていた。
まぁ思えるものが一生無くたって別にいい
だって俺は、恵まれてるから
愛されてるから、他の人よりも幸せなんだから
これ以上、何かを望んではいけないんだ。
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「もー!虎於!何しれっと
逃げようとしてんだよ!こっち来いって!」
「そうですよ御堂さん、ほら、
このヒゲメガネをかけてください」
「大丈夫、トラはなんでも似合うからさ!」
目の前にはカメラアプリを開いたスマホや
ヒゲメガネ、クラッカーを手に持った仲間達
物では無いが俺の宝物だ。
大事な物、いや、大事な人。
誰よりも大切な奴らだ。
何がなんでも守りたい、そんな奴らに
出会えるなんて、夢にも思わなかった。
「ヒゲメガネが似合うなんて言われても
普通嬉しくないだろ」
フッと笑いながら巳波からヒゲメガネを受け取り
渋々掛ける。
「よーし!虎於、やっと掛けてくれた
じゃあ撮るよー!」
こんなくだらないけど幸せな日々が
宝物だ、一生、手離したくない。
これは二次創作です
11/20/2024, 12:06:06 PM