テーマ 胸が高鳴る
苦しかった。誰とも話せなくなった。
僕は生まれたときから喋れなかった。
だから人と関われなかった。両親は優しいけど、喋れないことを改善しようとはしなかった。
僕は話せないと知って離れていく人たちで心が痛くなるので学校にはいかず、ゲームをしていた。
ーある日ー
スマホをわたされた。
「好きに使っていいからね」
何日かたった。スマホで遊んでみようかなと思った。
スマホって喋らなくても大丈夫なものだと知った。
オープンチャット?なんだろう。
ーオープンチャットー
「〇〇っていうゲームの中にある▽▽を倒すコツ教えて〜」
そう言っている人が居た。
「それなら〇〇をしたり、〇〇を使ったりすると討伐しやすくなりますよ」
「ありがとうな!」
ありがとうと言われ嬉しかった。その瞬間胸が高鳴った。
その後ゲームオタクになってしまったのは秘密。
テーマ 不条理
「じゃあこれやってな」
そういってたくさんのものを押し付けてくる。
所詮いじめというものだろう。
「あ、やってくれる?」
「というかやれよ」
不条理な言動などにはもう飽きてしまった。
証拠はだんだんと集まりすぎている。
今日も学校に行く。
「これやっとけよ」
来た。
「自分でやってください」
「...は」
目を見開いてびっくりしていた。
ー職員室ー
「すみません」
「なんですか?」
来た先生は頼りにある先生だ。ちゃんと生徒のことを思いやっている。
「話したいことがあるんですが」
それから自分は証拠を出して先生に言った。
そして全員退学。
こんな不条理なことはもうないように願っている。
テーマ 泣かないよ
「バシャ」
教室に入ると水をかぶる。
「クスクス」
遠くから笑う声が聞こえる。
「無様..」
いじめの主犯が話しかけてきた。
「...」
無言で主犯を見る。睨みもしない。
悲しそうな顔をしていた。なぜ?
「じゃあ始めるぞー」
先生が授業を始める。
ー放課後ー
「がシャン」
閉じ込められちゃった。もう日常。
屋上行こ。
「キィ」
屋上は静かで落ち着いた。
「キィ」
誰かが入ってきた。
「なんで泣いたりしないの?」
いじめの主犯と思われているやつ。段々とそう思うようになっていた。いつもいじめるとき憶えている。
「私ね、感情があまりない人なの」
「それだけ?」
「あと、弱いとこは見せたくないじゃん。もうずっとこのままなら抗っちゃえ〜みたいな感じかな。」
「ふーん」
「だから泣いたりしないの。相手の思うままに出せてたまるか!みたいな?(笑)」
「すごいね」
そう言って屋上から去っていった。
ー次の日ー
教室に入っても水をかけられなくなった。
「ごめんね」
クラスの人が謝る。
「どういうこと?」
気になって尋ねる。
「いじめの主犯がいなくなったの」
「誰?」
「〇〇さん」
前の屋上の子とはちがかった。
「ぜんぜん違う人だったんだね」
「本当にごめんね」
「ゴメンだけどいいよっては言えない。行動で表してほしいな。次はみんなで助け合おうね」
「うん!」
クラスのみんなと仲良くなって時を過ごしていった。
最後の卒業式では泣いちゃった。
ちょっとくらい弱いところを見せてもいいよね。
テーマ 怖がり
「ねえ知ってる?」
遠くの女子の塊の一人が話し始める。
「なになに?」
「ここの地域に夜に橋の近くで死んだ人の地縛霊が出るらしいよ」
「何それこわ~」
軽く周りの女子が返答する。少し悪寒がした。今日はなにもないことを願う。
ー夜8時ー
「はぁ...」
塾で勉強に集中していて帰るのが遅くなってしまった。
「ん?」
橋のところで静かに佇んでる人がいる。ここは田舎だ。こんなところにいるのは珍しいな。
僕が横を通ったとき、顔をグルッと回してきた。
「ひっ」
急いで僕は走った。橋の反対まで。最後に後ろを向いた。暗くてわかりにくかったけれど、
「...っ」
悲しそうな顔をしている男の子が見えたような気はする。
ー次の日ー
学校が終わった。ずっと昨日からあの顔がずっと思い出されている。そして決意した。あの橋に行ってみよう。
ー夜8時ー
「...〜〜〜..」
居た。独り言をしゃべっている。少しも足音を出さないで聞いてみた。
「なんで離れていくんだろ。僕何か悪い子としちゃったかな?」
泣きながら亡霊の男の子が言う。
「そんなことないよ」
いきなり僕が言う。
「!。そうなの?」
目に涙をためながら男の子は言う。
「うん!幽霊がちょっと怖かっただけなんじゃない?僕は君が優しい人だとわかったから話しかけたんだ」
「ありがとう!」
さっきまで泣いていたのが嘘だったのかのように笑顔で言う。これからこの男の子と仲良くなって日々を過ごしていった。
今でも死んだ理由は聞いていない。知らなくてもいいと思ったからだ。知りたくなったら自分を犠牲にすることを覚悟しないと。と直感が言っている。
おわり
テーマ 星があふれる
「被験体43と被検体44が逃走した」
「見つけ次第44は...」
今日は流星群の日。僕と君は静かな丘で時を過ごしていた。あたりが段々と暗くなっていく。さっきまで綺麗だった青い空がすっかり黒く染まっていた。刹那、星がこの黒い空を通った。とても幻想的だった。
「綺麗...」
つい口に出していた。
「そうだね〜」
と君もいう。
「見つけた..」
どこからか声が聞こえた。
「あの星きれいだったよね!」
君はあの星の事を目を輝かせて話している。
「バン」
静かな丘に銃声が響いた。
「え.....」
君の頭を撃ち抜いていた。君はすぐに意識を失った。
「被検体43お前を連れ戻」
「ドシャ」
俺は怒りに任せてその日を過ごした。
次の日には街が消えていた。