月園キサ

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5/28/2024, 1:25:13 PM

#お嬢と双子 (NL)

Side:Miyabi Obinata



冬は長袖のセーラー服でも夏は半袖の丸襟ブラウスにジャンパースカートが当たり前のお嬢様学校に通っていたワタシは、今まで半袖のセーラー服を着たことがなかった。

しかし7歳年上の元許婚が別の女性と婚約してくれたおかげでワタシは自由を手に入れ、こうして人生初の半袖のセーラー服に袖を通す夢が叶った。


そして今日が、半袖のセーラー服での初めての登校日だ。


「帯刀さんおはよ〜!」

「…おはようございます」


転校してきたばかりの時に比べると、クラスメイトの方々に話しかけてもらえることが増えたような気がする。

これぞワタシの求めていたハイスクールライフ。
これぞワタシの求めていた「普通」の女子としての日常。

お嬢様学校では得られなかった心の栄養で、ワタシの心は潤いまくっている。

…ただその一方で、潤い過ぎでもあり…。


「帯刀先パーイ!おはざーっす!」

「おはようございます、先輩」

「あら…おはようございます」


…成見兄弟。身長のことで変な絡まれ方をされていたワタシを助けてくださった、双子の殿方。

コンプレックスを褒められ慣れていないワタシは彼らを見ると何故か胸がざわつくようになってしまって、だからワタシは平静を装うためになるべく彼らと深く関わらないようにしてきたつもりだった。

ただ…彼らはそれでもワタシと距離を詰めてくるので、ワタシの心は潤いすぎて常にキャパオーバー寸前だ。


「半袖の先パイも可愛いっすね!」

「…そう…ですか?」


…ああっ、こんなに真っ直ぐに褒められてしまっては…ワタシ…いつか爆発してしまいます…。

お2人はきっと知らないでしょう、ワタシの表情筋は全く仕事をしていないのにワタシの頭の中はこんなにうるさいことを…。


ワタシは高鳴る鼓動を抑えられず、無表情のまま彼らから視線を逸らした。


「…先輩?」

「…すみません。嬉しいとは思っているのですが…褒められ慣れていないものですから」

「先パイ、もしかして照れてるんすかっ!?」

「それは…ないですね」


…ウソです、めちゃくちゃ照れてます…っ。

ワタシの脳内で複数のワタシが天使と悪魔の如く論争を繰り広げている。
まるであるワタシが「素直に照れていると言ってしまいなさい!」と言っていて、あるワタシは「このまま言わないでいたほうがいい!」と言い、それぞれがワタシの表情筋の制御装置を奪い合っているかのよう。


結局、ワタシは無表情のままで心の声を誤魔化すことにした。
今はまだ…ワタシの気持ちには気づいてほしくない。


「へへっ、じゃあオレがこれから先パイのこといっぱい褒めますね!」

「…え?」

「俺も褒めます、先輩のこと」

「いえそんなお気を遣わせるわけにはいかないのでお気持ちだけで」

「ぶはっっ!先パイ早口になってる、可愛い〜!」


…仕方ないでしょう、この距離の近さなんですから…!
ああああ近い近い近い…。


初めての半袖のセーラー服に舞い上がっていただけだったのに、彼らはまた距離を詰めてきた。

胸がさらにざわつく。
お2人ともワタシの心の奥にぐぐっと入り込んでくるのが分かる。


それでもワタシはまだ、この気持ちに気づいていないフリをする。

素直になりたいけどなれない本当の自分を、可愛いセーラー服で隠して。




【お題:半袖】


◾︎今回のおはなしに出てきた人◾︎
・帯刀 雅 (おびなた みやび) 高2 お嬢様学校から転校してきた
・成見 椛 (なるみ もみじ) 高1 楓の双子の兄(文面がうるさいほう)
・成見 楓 (なるみ かえで) 高1 椛の双子の弟(文面が静かなほう)

5/27/2024, 10:44:32 AM

今回のお題に合うおはなしはイマイチ納得いくものが書けなかったので、この間投稿した備忘録を更新してみました




⚠今まで私が書いてきた一次創作小説もどきに登場するうちの子たちの情報をひたすら雑にメモしただけです


⚠私が扱っているのは主にBL (+BRとNL) なので、ガッツリ描写がないものでも地雷な方は自衛していただくことを強くお勧めします


⚠人数が増えた分倍以上長くなっていますので「よその子の情報とか何それ興味ない…」という方や、長い文章を読むと疲れてしまうという方はボタンをポチってスルーしたほうがいいかもしれません












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#悠と響 (BL)



【宮前 悠 (みやまえ はるか) 】

性別:男性
年齢:17歳 (高校2年生)
身長:185cm
一人称:俺

髪色:黒
髪型:襟足ちょっと長めのハーフアップ
目の色:ダークグレー (裸眼は黒)
目の形:切れ長の二重、ツリ目気味
肌の色:色白
その他容姿の特徴:左耳にピアス、左の口角にホクロ


■備考■
・クールな割にそこそこ面倒見がいい響の相棒で、響とは小学校の頃からずっと仲良し (攻め)

・小1から中2までは水泳部だったけど、現在は帰宅部

・料理が得意で、学校のある日はほぼ毎回手作りのお弁当を響に食べさせている

・響と自分の関係は相棒以上恋人未満だと思ってるけど、明らかに彼との距離感が友達のそれじゃないとよくツッコまれてる (でも悠本人は全然気にしてない)

・自分がモテることは何とも思ってないのに、響もそこそこモテてることには実はちょっと妬いてる (態度には出さない)





【久谷 響 (くたに ひびき) 】

性別:男性
年齢:17歳 (高校2年生)
身長:188cm
一人称:俺

髪色:ミルクティー色
髪型:ツーブロック
目の色:ヘーゼル
目の形:ややツリ目の一重だけど目が大きい
肌の色:ほんのり小麦肌
その他容姿の特徴:右耳にピアス (※悠とお揃い)


■備考■
・おふざけ大好き人間だけど根は真面目な、悠の相棒 (受け)

・現在は悠と同じ帰宅部だけど、小3から中3まではバスケ部だった

・体格は細めな割にめちゃくちゃ食べるタイプで、特に悠の作る鳥の唐揚げが大好物

・相棒愛が強すぎて、悠の妹を彼の恋人だと勘違いしてヤキモチを妬いたことがある (そしてそれを悠に定期的にイジられてキレる)

・(一応) 悠とは付き合ってもいいとは思ってるからか「付き合ってるの?」みたいなことを聞かれても満更でもない反応をする





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#猫好き画家の花村さん (NL)



【花村 京 (はなむら きょう) 】

性別:男性
年齢:29歳
身長:179cm
一人称:私

髪色:アッシュグレー
髪型:ストレートのショート (左目が前髪で隠れる)
目の色:ダークグリーン (裸眼は黒)
目の形:優しそうなタレ目の奥二重
肌の色:色白
その他容姿の特徴:銀縁楕円フレームの眼鏡


■備考■
・浅川家のすぐ隣に建てられていた古い洋館に引っ越してきた画家のお兄さん

・実は実家がお金持ち (家族のほとんどが芸術家で、彼は次男坊)

・大好きな猫の絵だけでよく個展を開いていて、芸術家たちの界隈でも彼の猫愛は広く知れ渡ってる

・猫…特に7匹いる愛猫たちへの愛が爆発すると変態チックな発言をしがち (本人はだいぶセーブしてるつもりでいる)

・人付き合いは少々苦手だけど、何かと親切にしてくれる浅川さんのことが気になってしょうがない





【浅川 沙帆 (あさかわ さほ) 】

性別:女性
年齢:24歳
身長:155cm
一人称:私

髪色:黒
髪型:重め前髪のぱっつんショートボブ
目の色:ライトブラウン
目の形:丸くてぱっちりした二重
肌の色:色白
その他容姿の特徴:ちょっとむっちりした体型


■備考■
・花村さんのお隣さんで、ドールハウスのような外観の一軒家に住んでる

・幼い頃からドールが好きで、現在はドール用衣装の製作会社でデザイナーとして働いている

・恥ずかしくて人にはあまり言えないけど、溺愛してるドールの名前が「フランシス」と「レイチェル」

・毎朝近所を散歩するのが日課で、それがきっかけで花村さんと仲良くなった

・好きなもののジャンルは違えど芸術家として作品に情熱を注ぎ続けている花村さんを尊敬してるし、自分にはない独特なセンスをもつ彼に惹かれてる





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#佐橋と鷹宮 (BL)



【佐橋 碧生 (さはし あおい) 】

性別:男性
年齢:16歳 (高校2年生)
身長:172cm
一人称:僕

髪色:黒
髪型:前髪左分けのナチュラル系マッシュ
目の色:ほぼ黒っぽい
目の形:二重、ちょっとジト目
肌の色:色白 (ちょっと不健康感がある)
その他容姿の特徴:黒い太縁眼鏡、まつげバッシバシ、笑うとえくぼが出る


■備考■
・賑やかな教室よりも静かな図書室が好きな、大人しい性格の優等生 (受け)

・実は眼鏡は伊達で、コンプレックスのバサバサ自まつげと目つきを誤魔化すためにかけている

・同じ恋愛に興味ない者同士で意気投合したはずの鷹宮のことを、いつの間にかただの親友として以上に好きになってた

・鷹宮がいればある程度お喋りができるけど、いない状況では急に無口になる

・鷹宮にほぼノープランで告白して以降、彼への"好き"が溢れて止まらない





【鷹宮 颯人 (たかみや はやと) 】

性別:男性
年齢:16歳 (高校2年生)
身長:179cm
一人称:オレ

髪色:濃いめのピンク
髪型:ツンツンショート、長い前髪をピンで留めてデコ出しにしてる
目の色:金色っぽい茶色 (裸眼は黒)
目の形:若干ツリ目の二重
肌の色:ほんのり日焼けした小麦肌
その他容姿の特徴:八重歯、鎖骨の下にホクロが2つ


■備考■
・真面目に授業を受けるよりも友達と遊ぶほうが好きなお調子者 (攻め)

・基本的に誰にでもお砂糖対応だけど、クラス一目立たない隠れ美人な佐橋には500万倍くらい甘くなる

・陽気な自分とは正反対な佐橋のことは最初は友達として大好きで、佐橋の反応を見るために冗談で彼女欲しい側への寝返りを匂わせてた

・佐橋からの告白には驚きはしたけど、無口な彼から本心が聞けて嬉しかったので全く拒絶しなかった (むしろ自分も好きだったから無問題)

・告白後から少し口数が多くなってきた佐橋のことが可愛くて仕方がない





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#駆と棗 (ブロマンス)



【水科 駆 (みずしな かける) 】

性別:男性
年齢:19歳 (大学1年生)
身長:181cm
一人称:俺

髪色:ダークブラウン
髪型:ちょっとクセっ毛の残るショート
目の色:明るめの茶色
目の形:ぱっちり二重 (アーモンド型っぽい)
肌の色:色白
その他容姿の特徴:細いけど適度に筋肉がついてる体型


■備考■
・棗の幼馴染 (棗とは3歳の頃から一緒にいるので幼馴染歴は16年)

・棗が自殺を試みようとしているところを目撃して以来、彼の感情の変化やLINEの返信の有無に非常に敏感になった

・棗のことは大好きだけど、恋人というよりかはむしろお兄ちゃんみたいな存在だと思ってる

・愛されるより愛したい派で、大好きな棗への愛情は包み隠さない (現在の棗がどん底状態から希望を見出せたのは駆のおかげといっても過言ではない)

・約8年かけてマスターした手話だけで棗との会話はほぼ成り立つけど、棗に聞かせたくないことはわざと声に出して言うことがある





【一色 棗 (いっしき なつめ) 】

性別:男性
年齢:21歳 (大学3年生)
身長:171cm
一人称:僕

髪色:黒
髪型:ショートだけど襟足がちょっと長い
目の色:黒っぽい茶色
目の形:タレ目の一重
肌の色:色白 (白すぎてむしろ青白い)
その他容姿の特徴:困り眉、いわゆるもやし体型


■備考■
・駆より2歳年上の幼馴染

・生まれたばかりの時に実親に捨てられかけたところを母方の叔父夫妻に救われて、一色家の養子として育てられた

・10歳の時に突然聴力を失ったことがきっかけで歌手になる夢も消え、絶望のあまり命を絶とうとしたことが何度もある

・一時期は感情をなくすほどに精神を病んでいたけど、義父母の変わらない愛情と駆のサポートのおかげで現在は軽い冗談を言えるようになるまでに回復した

・実は #大人しい2人がまったり恋してみる話 に登場する小説家 "天宮シン" の大ファンで、彼の作品はほぼ読み尽くして毎日読み返してる





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#歌が繋いだ恋のはなし (NL)



【天善 凪 (てんぜん なぎ) 】

性別:男性
年齢:24歳
身長:183cm
一人称:僕

髪色:黒 +襟足にダークブルーのメッシュ
髪型:センター分けのショートウルフ
目の色:紫 (裸眼は黒)
目の形:切れ長の奥二重
肌の色:色白
その他容姿の特徴:左目の目尻と右肩にホクロ


■備考■
・14歳の時に両親の仕事の都合で海外へ引っ越す前まで静那の家の近所に住んでいた、彼女の初恋の人

・現在はティーンに人気のシンガーソングライター「Zenna (ゼナ) 」として活動中

・スマホを持ったのは高校生からだったから、海外にいた10年間は音信不通状態だった (でも引っ越す前に静那と撮った写真をずっと待ち受けにしてた)

・ おだやかな性格かつドがつくほど一途で、心からの愛を捧げるのは静那にだけ

・自宅で飼ってる猫の『みーさん (♂) 』をモフモフしてる静那を眺めて癒されるのが日課 (でもみーさんにはちょっぴり嫉妬してる)





【木田 静那 (きだ しずな) 】

性別:女性
年齢:24歳
身長:164cm
一人称:私

髪色:ピンクベージュ
髪型:前髪ぱっつんのロングヘア
目の色:ヘーゼル (裸眼は黒っぽい茶色)
目の形:タレ目のぱっちり二重、黒目がち
肌の色:美白肌
その他容姿の特徴:スレンダー体型 (でも胸が小さいことをちょっと気にしてる)


■備考■
・12歳の時に凪が歌ってプレゼントしてくれた秘密の歌がきっかけで初めて恋を知った

・現在は実家の花屋を手伝いながら、フラワーアレンジメントを勉強中

・デートやプレゼントの内容などに多くを求めないタイプで、凪が一緒にいてくれるだけでオールOK

・いつもニコニコしてるけど、明らかに凪との距離感がおかしいファンにはちょっと嫉妬しちゃう (恥ずかしくて凪本人にはなかなか言えない)

・凪の愛猫『みーさん』と大の仲良しだけど、あまりにもイチャイチャしすぎて凪にみーさんを没収されちゃうこともある





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#柚原くんの一目惚れ (BL)



【柚原 愁 (ゆずはら しゅう) 】

性別:男性
年齢:15歳 (高校1年生)
身長:159cm
一人称:俺

髪色:明るめの茶髪
髪型:寝癖混じりのふわふわショート
目の色:茶色
目の形:アーモンド型のぱっちり二重
肌の色:色白
その他容姿の特徴:左耳の下にホクロ


■備考■
・家から近いからという理由だけで男子校に入学した、典型的な平凡DK (※受けっぽいけど対・瑠貴限定で攻め!)

・入学式の日に桜の木を見上げていた瑠貴の横顔に人生初の一目惚れをした (その時点では瑠貴にはまだ付き合ってる人がいたのであっさり失恋した)

・雨に打たれながら心の傷を癒していたところを瑠貴本人に運悪く見つかっちゃったり、瑠貴が彼女と別れたと知ってすぐに衝動的に告白しちゃったりと割とドジをやらかす

・身長がコンプレックスで、イジられるとキレて威嚇する (そしてその反応を瑠貴に可愛がられる)

・構いにくる瑠貴に頭を顎置きにされたりするのには正直ムカついてるけど、構ってくること自体は嬉しいので惚れた弱みで許してる (チョロい)





【市ノ瀬 瑠貴 (いちのせ るき) 】

性別:男
年齢:15歳 (高校1年生)
身長:184cm
一人称:俺

髪色:黒にシルバーのメッシュ
髪型:襟足セミロングのラフなウルフ
目の色:シルバーグレー (裸眼は黒)
目の形:切れ長の一重、若干三白眼
肌の色:色白
その他容姿の特徴:塩顔、両耳にピアス、黒いマスクをしてる


■備考■
・愁が入学式の日に一目惚れしたダウナー系男子で、彼とはクラスも同じ (スーパー攻め様タイプ…と見せかけて実は受け!)

・いつもどこか飄々としていて、本心なのか冗談なのか、はたまた皮肉なのかも分からないことをさらっと言いがち (でも実は寂しがり)

・同じ中学校出身の女の子の好き好きアピールに押されるがまま約半年間何となく付き合ってたけど、結局徹底的に最低な男を演じて彼女をフッた

・基本的に他人に興味がないのに、桜散らしの雨の日に初めて会話した愁のことを「猫みたい」と感じて可愛がるようになる

・愁とつるむようになってから何故か胸の奥がムズムズし始めたことを「意味分かんないしなんかウザったい」と思ってるのに、何だかんだ言いつつ愁のことを構っちゃう





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#人魚の歌姫 (NL)



【セス (Seth) 】

性別:男性
年齢:???
全長:尾鰭の先まで含めて約320cm (…のうち人間の頭から足の先にあたる部分は約188cm)
一人称:ぼく (※ローザに教えてもらった)

髪色:プラチナブロンド
髪型:ミディアムストレート
目の色:空色
目の形:ややツリ目の平行二重
肌の色:白すぎてもはや青白い
その他容姿の特徴:深い青色の鱗、大きな尾鰭、ちょっと細めの体


■備考■
・ケイフォード邸を取り囲む巨大な湖に住まう、男性の姿をした美しい人魚

・本当はある程度喋れるし歌えるけど、声を誰かに聴かれるとすぐに水底に隠れようとする恥ずかしがり屋さん

・知能レベルが限りなく人間に近く、ローザたち人間の話す言葉をちゃんと理解できる

・元々彼自身に名前はなく、ローザの好きな本の主人公の名前からとって「セス」と呼ばれるようになった

・ローザと彼女に優しい人には友好的だけど、人魚を信じない人間や人魚狩り、ローザを傷つけるような人間には敵意をむき出しにして威嚇する





【ローザ・ケイフォード (Rosa Cayford) 】

性別:女性
年齢:20歳
身長:168cm
一人称:私

髪色:金髪
髪型:ふわふわウェーブのロングヘア
目の色:ライトグリーン
目の形:ぱっちり丸目、平行二重
肌の色:美白肌
その他容姿の特徴:ぽてっとした唇、清楚なワンピースを着てる


■備考■
・美しい庭と湖に囲まれた邸宅に住んでいる、富豪ケイフォード家の末娘

・8歳の頃から聖歌隊に参加したりソリストとして舞台に上がったりしていたけど、2年前にストーカー化したファンに殺されかけたことがトラウマで人前で歌うことが怖くなった

・トラウマを克服しようと湖畔でこっそり1人で歌っていた時に、それを静かに聞いていたセスと出会った

・セスに人間の世界のあれこれを教えているうちに彼に恋をして、今ではほぼ毎日彼に会いに行くようになった

・優しくて恥ずかしがり屋なセスのことを考えていると、つい人の話が聞けなくなっちゃう恋する乙女 (そのせいでセスに恋をしてることが既に家族にもバレてる)





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#お嬢と双子 (NL)



【帯刀 雅 (おびなた みやび) 】

性別:女性
年齢:16歳 (高校2年生)
身長:180cm
一人称:ワタシ

髪色:濡羽色
髪型:ぱっつん姫カットのロングヘア
目の色:黒 (ハイライト控えめ)
目の形:ツリ目の二重
肌の色:色白
その他容姿の特徴:右目の下にホクロ、表情筋がほぼ仕事しない


■備考■
・いつも無表情だけど、頭の中はあらゆる感情が渋滞しまくっているクーデレお嬢様

・心底苦手だった7歳年上の許婚が別の女性との婚約を宣言したため、自由を謳歌するためにわざわざお嬢様学校から転校してきた

・女子にしては身長が高めなことをよくからかわれてるし、本人も気にしてる

・初めて身長のことを褒めてくれた成見兄弟が近くにいると嬉しいけど、2人が距離を詰めてくるたびに緊張と嬉しさの両方で死にそうになってる (冷静なようで心の声はめちゃくちゃワーキャー言ってる)

・キャパオーバーになると急に語彙力が死んでワケの分からないことを真顔で口走っちゃう





【成見 椛 (なるみ もみじ) 】

性別:男性
年齢:15歳 (高校1年生)
身長:178cm
一人称:オレ

髪色:ハニーブロンド
髪型:襟足長めのショートウルフ (楓とお揃い)
目の色:ブルー (裸眼は黒)
目の形:切れ長の奥二重
肌の色:色白
その他容姿の特徴:左腰の背中側にホクロがある (※楓情報)


■備考■
・いつも明るくハッピーだけどちょっと強引で脳筋思考な、楓の双子の兄

・楓とは小学生の頃から2人揃って人気者で、学校の中だけでなく他の学校にもファンがいる (ファンのほとんどは女子で占められていて、同性のファンは稀)

・楓と双子入れ替わりごっこをよくするけど、そっくりすぎて大抵の人は騙せる (雅が初めて本物の楓とのテンションの微妙な違いを見抜けたレベル)

・他人の容姿なんて普段から全く気にしてないし、初対面の相手と一緒に遊ぶ時も来る者拒まず去るもの追わずスタイル

・雅の無表情に隠された彼女の本当の感情が顔に出る瞬間を見てみたいと思っていて、あの手この手で積極的にアプローチ中





【成見 楓 (なるみ かえで) 】

性別:男性
年齢:15歳 (高校1年生)
身長:178cm
一人称:俺

髪色:ハニーブロンド
髪型:襟足長めのショートウルフ (椛とお揃い)
目の色:ブルー (裸眼は黒)
目の形:切れ長の奥二重
肌の色:色白
その他容姿の特徴:右の肩甲骨あたりにホクロがある (※椛情報)


■備考■
・いつも冷静で人当たりがいいけど根はちょっとシャイな、椛の双子の弟

・椛とは顔立ちだけでなく好みも少し似ていて、椛が好きになったものや人は大抵楓も好きになる傾向にある (雅のことも然り)

・中学生の時に椛と一緒に双子入れ替わりごっこをして、そのまま椛として授業を受けたことがある

・友達と一緒にワイワイ遊ぶよりかは、遊んでいる友達を見守りながら笑っているほうが好き (でも椛に巻き込まれて結局一緒に遊ぶことが多い)

・興味と好意の矢印は椛同様に雅に向いているけど、椛ほどガツガツアプローチはしないタイプ…のようで、実は意外と大胆な時もある





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#大人しい2人がまったり恋してみる話 (BL)



【野藤 玲於 (のとう れお) 】

性別:男性
年齢:21歳
身長:190cm
一人称:俺

髪色:ブルーブラック
髪型:ラフなツーブロック
目の色:黒
目の形:ツリ目の一重、三白眼
肌の色:色白
その他容姿の特徴:口の右下にホクロ、感情があまり顔に出ない、細すぎずゴツすぎない体型


■備考■
・家事代行サービス事務所の社長である母に家事を教わりながら育った新米家政夫さん (攻め)

・実は格闘術の腕前が達人級で、ヤンキー集団同士の全面戦争を止めるためにたった1人で乱入して制圧したことがある (そのせいで未だに一部の輩にはヤンキーだと思われている)

・長身で口数が少ないからちょっと威圧感があるけど、中身は喧嘩よりも可愛いものと甘いもののほうが好きなゆるふわ男子

・天璃の筆談がどんなに遅くても、彼の仕事モードが長く続いていてもちゃんと "待て" ができるいい子

・強そうな見た目からは想像もできないほど手書きの字と絵がめちゃくちゃ可愛い (※天璃情報)





【深屋 天璃 (ふかや てんり) 】

性別:男性
年齢:30歳
身長:168cm
一人称:僕 (※殆ど筆談で使う)

髪色:赤茶色
髪型:伸ばしっぱなしの襟足を後ろで一本結び
目の色:ダークブラウン
目の形:アーモンド型の二重
肌の色:色白
その他容姿の特徴:左耳にイヤーカフ1個、華奢な体型、(玲於に比べると)感情が顔に出やすい


■備考■
・1日の殆どを自室から出ずに過ごしている売れっ子恋愛小説家で、ペンネームは「天宮シン (あまみや しん) 」 (受け)

・声がものすごく小さすぎて何度も聞き返されることが苦痛で、普段からメールや筆談を用いて会話をする

・本人は何でもない風を装っていても、メンタルが弱くなっている時や体調が悪い時は急に誤字が増える (※玲於情報)

・初めて利用した家事代行サービスで玲於を指名した時は彼の見た目の威圧感に少しビビッてたけど、返事を急かさずゆっくり会話してくれる彼を見て少しずつ警戒心を解き始めた

・恋愛小説家でありながら恋愛したことはなく、玲於の手が少し触れただけでもめちゃくちゃウブな反応をする





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#元ヤンカフェ店員と元ギャル男モデル (BL)



【樋上 勇河 (ひかみ ゆうが) 】

性別:男性
年齢:22歳
身長:182cm
一人称:俺

髪色:黒
髪型:ラフにセットしたセンター分けショート
目の色:紫 (裸眼は黒)
目の形:ツリ目の二重、目つき悪め
肌の色:小麦肌
その他容姿の特徴:胸の中央にホクロ、両耳たぶにピアス1個ずつ


■備考■
・実琴の行きつけの音楽カフェで働いている、ちょっと近寄りがたいオーラのある店員さん (受け)

・演奏なんて興味なさそうな見た目に反して実はヴァイオリンを3歳の頃からやっていて、今も趣味で弾いている

・実は中学時代にヴァイオリンが好きなことをバカにしてきた輩を片っ端から蹴散らしていたことがある元ヤン

・実琴がいない完全仕事モードの時はそうでもないけど、実琴のいる前では気が抜けてヤンキーだった頃の口の悪さが復活する

・やたら構いにくる実琴を「ウザい」と一蹴しつつも、彼のことは見ていないようでよく見てる (でもそれを指摘されると照れ隠しでつい俺様な態度でオラついちゃう)





【大瀧 実琴 (おおたき みこと) 】

性別:男性
年齢:32歳
身長:183cm
一人称:俺 (俺さん) or お兄さん

髪色:アッシュブロンド
髪型:前髪作ってないセミロングを後ろでお団子にアレンジ
目の色:ブルーグレー (裸眼は黒)
目の形:切れ長の二重
肌の色:色白
その他容姿の特徴:右の目尻にホクロが2つ


■備考■
・勇河が働いている音楽カフェによくお忍びでやってくる人気モデル (攻め)

・小学生の頃からイケイケのギャル男だったけど、中2の時に本格的にモデルデビューしたのを機に脱ギャルした

・10年前、明らかにヤンキーだと分かる格好でひっそりとヴァイオリンを弾いている勇河の姿を公園で見かけて彼に興味をもち、頻繁に彼の演奏を聴きに来るようになった

・脱ギャルしてからモデルの仕事中はだいぶ大人しくなったけど、勇河には昔から変わらない素の自分で接してる

・ヤンキーだった頃の口の悪さが抜けてないツンギレ(+デレ)な勇河が可愛すぎてつい暴走しがち (勇河に何度ウザがられても全然めげない)





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#ある殺し屋さんの苦悩 (BL)



【菅生 功一 (すごう こういち) 】

性別:男性
年齢:37歳
身長:191cm
一人称:私

髪色:黒
髪型:センター分けショート
目の色:黒っぽいグレー
目の形:ややツリ目の一重
肌の色:色白
その他容姿の特徴:実年齢よりも若く見える顔立ち、藤佳がつけた切り傷の跡が左肩に残ってる


■備考■
・クール8割ツン1割デレ1割の堅物男で、住所非公開の隠れ家的バー "Vanellie-Rose (ヴァネリー・ローズ)" のマスター (攻め)

・その正体は暗殺組織の撲滅を目的とする対殺し屋専門の秘密組織 "J-RAVEN (ジェイ・レイヴン)" が擁するエリート傭兵「Kay (ケイ) 」で、百戦錬磨の藤佳が初めて殺り損ねた天敵

・店を訪れたお客には丁寧に対応するけど、過去に殺り合ったことがある藤佳には(表面上は丁寧でも)無愛想であることが殆ど

・感情が顔に出ることは殆どないけど、あんなに本気で殺しにかかってきていた藤佳がある日を境に突然かまってちゃんになったことに内心は困惑しまくってる

・誰に対しても敬語で話すけど、藤佳の殺気を察知したり彼が本気で襲いかかってきたりした時は敬語が外れることが多い (そしてそれに大興奮した藤佳がめちゃくちゃキャッキャする)





【姫川 藤佳 (ひめかわ とうか) 】

性別:男性
年齢:26歳 (⚠真偽は不明)
身長:181cm (ヒール履いてる時は最大191cm)
一人称:藤佳さん or 俺

髪色:ホワイトシルバー (※任務によってはウィッグで変えたりする)
髪型:前髪右分けのストレートロング (※同上)
目の色:グレーとブルーのオッドアイ
目の形:ツリ目の二重、狐目寄りの猫目っぽい
肌の色:美白肌
その他容姿の特徴:男だけどゴツくない体つき、右胸上部にホクロ、背中に功一がつけた小さな切り傷の跡が残ってる


■備考■
・功一が経営しているVanellie-Roseの常連さんで、女性のようにも見える中性的な美男子 (受け)

・その正体はかつて功一と激しい殺し合いを繰り広げたことがある謎多き殺し屋 ( "血染めの薔薇"の異名をもつ伝説の殺し屋ヴァネリー・ローズ本人なのではないかと噂されてる)

・藤佳自身は功一に惚れたとは全く思ってないしたとえ周りに指摘されたとしても絶対認めたくないけど、チョロいから結局軽率に好きって言っちゃう (それでも惚れてないって言い張る)

・一般社会に溶け込む達人なので人当たりが良さそうに見えるけど、無愛想な功一の前では構ってほしさにワガママぶりを発揮するしIQも語彙力も低くなる、ちょっと残念な26歳児

・…かと思えば、功一を排除しようとする同業者たちの前では急に口が悪くなったり「功一さんのお店の平和を守るため」に全員始末したりと、残虐なようでどこか彼を守ろうとしているような一面を見せる





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#想いを拗らせすぎた元暗殺者の話 (BL)



【イザイア・キアルージ (Isaia Chiarugi) 】

性別:男性
年齢:28歳
身長:187cm
一人称:俺

髪色:シルバー
髪型:襟足を軽く結ってルーズサイドテール
目の色:グリーン
目の形:ツリ目の二重
肌の色:褐色肌
その他容姿の特徴:左眉にリングピアス2個、前髪で右目が隠れる、引き締まった筋肉質な体型


■備考■
・首都郊外の小さな街で花売りをしながら暮らしている青年 (攻め)

・1年前までは貴族の財産を狙うとあるマフィアに「アロルド (Aroldo) 」の偽名で雇われていた暗殺者だった

・5年前に潜入したシャサーヌ侯爵邸のパーティーでレノーと出会い、暗殺計画を実行するために彼と仲を深めた…が、雇い主の命令に背いて彼を愛してしまう

・仕事のために何度もレノーを殺そうとした罪悪感と自己嫌悪感からよく1人でぐるぐる思い悩みがち (そしてその度にレノーによしよししてもらって回復してる)

・肉体的にはタチだけど精神的にはネコで、レノーの優しさと包容力によって何とか生きてるような状態





【レノー・ブランシャール (Reynaud Blanchard) 】

性別:男性
年齢:28歳
身長:181cm
一人称:僕

髪色:ハニーブロンド
髪型:イザイアとお揃いにしたルーズサイドテール (でも彼に比べてちょっと長さは短め)
目の色:アクアブルー
目の形:タレ目の二重
肌の色:色白
その他容姿の特徴:左頬の真ん中にホクロ、ガリガリすぎないほっそりとした体型


■備考■
・財産目当てで度々犯罪組織からターゲットにされている名門貴族、シャサーヌ侯爵家の次男 (受け)

・5年前にイザイアの正体を知らない状態で彼と出会い、彼をボディーガードとして傍に置いているうちに彼と愛し合うようになった

・罪悪感と願望の間でもがき苦しんでいるイザイアに何度拒絶されても彼を許し肯定し続ける、真面目で純粋で優しすぎる性格

・イザイア以外の誰かを恋人として愛するつもりはないし、むしろ彼しか愛せないからもしイザイアが死んだら後追いするレベル

・肉体的にはネコだけど精神的にはタチで、自分自身を許せずにいるイザイアを無条件の愛で包み込み、彼の罪を全て受け入れたうえで彼の心の拠り所でいることを選んだ





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#澄浪さんの好きなひと (BL)



【外園 摩智 (ほかぞの まち) / CHiMA (ちま) 】

性別:男性
年齢:25歳
身長:182cm
一人称:僕

髪色:茶色
髪型:前髪重めの癖っ毛マッシュ
目の色:茶色
目の形:アーモンド型の一重
肌の色:色白
その他容姿の特徴:何げに手足が長くてスタイルいい、私服はほぼモノトーン


■備考■
・いつもオドオドしていて自分に自信がなくてヘタレだけど、心優しい純情なリーマン (ノンケで童貞)

・同僚数人に強制連行される形で訪れたショーバーで、慣れない環境とパリピ特有のノリに虚無ってたところを伊智瑠に助けられた

・実はピアノ歴22年で、7年前から趣味で「CHiMA」という名前で覆面ピアニスト(兼アマチュア作曲家)として活動してる (あくまで趣味なのでSNSで顔出しは絶対しないし、どのメディアの前にも一切出ない無名状態を貫いてる)

・今までは飲んでも酔えなくて正体がバレたことがなかったのに、初めて酔っ払った時に出た低い地声でイツメン4人 (伊智瑠、篤月、恭士、諒) にはバレた

・伊智瑠と一緒にいる時間は楽しいけど「こんな地味な僕なんかよりも魅力的な人はたくさんいる」などとすぐ自分を卑下する癖がついてるせいで心に一定の距離を置いちゃう





【澄浪 伊智瑠 (すみなみ いちる) / ミナミ】

性別:男性
年齢:31歳
身長:177cm
一人称:私 (※素が出ると "俺" になる)

髪色:ショーによって違う (地毛は黒)
髪型:ショーによってはウィッグで変える (地毛はロング)
目の色:ブルー (裸眼は黒)
目の形:切れ長の二重
肌の色:美白肌
その他容姿の特徴:うなじにホクロ、細いゴールドフレームの丸眼鏡(オフの日だけ)、適度に筋肉ついてるけどしなやかな体つき


■備考■
・ 「ミナミ」の名前でショーバーやクラブなどのステージに立っている、どこかミステリアスなオーラを纏う人気パフォーマー (ゲイのネコ)

・摩智が初めて見たのがたまたまストリップだったってだけで、普段は脱がないほうのダンスショーに出演してる

・承認欲求に支配されて心が荒んでいた時期に見た動画がきっかけで、CHiMAの大ファンになった

・夜のほうはだいぶ経験者だけど実は恋愛と呼べるような恋愛をした経験はなく、摩智と一緒にいると彼のピュアさが伝染しがち

・伊智瑠自身はもし摩智がCHiMAじゃなかったとしても変わらず彼を好きになってたと思ってるし、彼から離れるつもりは一切ない





【澄浪 篤月 (すみなみ あつき) 】

性別:男性
年齢:21歳
身長:180cm
一人称:オレ

髪色:ライトブラウン
髪型:襟足がちょっと長めのショートウルフ、カチューシャで前髪上げてる
目の色:ダークグリーン (裸眼は黒)
目の形:ツリ目の二重
肌の色:ほんのり小麦肌
その他容姿の特徴:左耳にシルバーのイヤーカフ(※諒とお揃い)


■備考■
・伊智瑠の弟で、恭士が経営しているバー "Another Garden" のウェイター (バイのタチ)

・いつもはヤンチャでちょっとおバカだけど、酔うと急に構ってちゃんな大型ワンコになる

・高校生の頃からずっと好きだった諒のことは彼がノンケだからと諦めかけてたけど、ある日突然「男と付き合うってどんな感じ?(※100%興味本位)」と聞かれたのを本気にして、熱烈アプローチをかけてようやく彼と付き合えることになった

・兄の伊智瑠からCHiMAを布教されて以来、兄弟揃ってガチファンになった (そして兄同様、酔った摩智の低い地声を聞いただけで一発で正体に気づいた)

・摩智と伊智瑠の距離感にニヨニヨしてついからかったりするけど、2人の恋を全力で応援してる





【世古 諒 (せこ りょう) 】

性別:男性
年齢:21歳
身長:183cm
一人称:俺

髪色:シルバーアッシュ
髪型:ツーブロック
目の色:ダークブルー (裸眼は茶色)
目の形:切れ長の一重、若干三白眼
肌の色:色白
その他容姿の特徴:黒縁眼鏡、右耳にシルバーのイヤーカフ(※篤月とお揃い)


■備考■
・篤月の高校時代の同級生にして、できたてほやほやの彼氏 (ノンケだけど篤月限定でネコ)

・クールだけど世話焼きな性格で、酔って構ってちゃんになった篤月をよく介抱してる頼りになる男 (諒本人はザルでお酒めちゃくちゃ強い)

・元々受け身な恋愛しかしたことがなかったけど、経験豊富な篤月の本気のアプローチに陥落してからはちょっと積極的になった

・CHiMAのことは澄浪兄弟を通して知っていて、実はその正体には何となく気づいてた (※澄浪兄弟の反応が見たくてあえて黙ってた)

・表情にはあまり出てないけど、イツメンたちが酔うとさらに愉快になるのが面白いと心の中では思ってる





【名渚 恭士 (ななぎ きょうじ) 】

性別:男性
年齢:31歳
身長:187cm
一人称:僕

髪色:黒
髪型:センター分けショート (もちろんきっちりセット済み)
目の色:ダークグレー (裸眼は黒)
目の形:切れ長の奥二重
肌の色:色白
その他容姿の特徴:ほどよく鍛えてる感じの細マッチョ体型、右耳に2連フープピアス


■備考■
・澄浪兄弟が住んでいるアパートの近くにあるバー「Another Garden」のオーナー

・一切人見知りしないフレンドリーな性格で、特に常連さんにはみんな友達みたいな感覚で接してるTHE爽やか系男子 (でも酔うと泣き上戸)

・バイのバリタチで、過去に付き合っていた相手の男女比率はだいたい同じくらい (めちゃくちゃ遊びまくってた)

・現在は恋愛にも遊びにも飽きてきていて、イツメン (伊智瑠、摩智、篤月、諒) とまったりつるみながら気ままな独り身ライフを満喫中

・伊智瑠と摩智の思春期の中学生みたいな距離感が可愛すぎて、バーで2人が一緒にいるとよく篤月と一緒にニヤニヤしてる (むしろ早くくっついちゃえばいいのにって思ってる)





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5/26/2024, 2:16:47 PM

#澄浪さんの好きなひと (BL)

Side:Machi Hokazono



…ああぁ、僕はなんてことを…。

できることならこの月影の中に溶けて完全に消えてしまいたい…。

どこかでこの夜を見守っている月の女神様でも誰でもいいから、とにかく今すぐにでも僕をこの世から消してください…!


…何故僕が今こんなガッタガタの精神状態になっているのかというと、僕の一番バレたくなかった秘密が一番隠しておきたかった人たちにバレてしまっていたことが判明したからだ。

しかも厄介なことに…僕にはその時の記憶が全くない…!

どうしてこうなった…?


「…あ、あの…ごめんなさい、僕…飲み会の時の記憶が全くなくって…あの…な、何で…」

「いや〜ね?オレらの酔いが冷めて落ち着き始めた時に外園さんが突然テーブルに突っ伏したから、あぁ寝落ちしたのかぁ〜と思って見てたんすけど〜」

「…でも外園さん、しばらくしたら起き上がって今度は水をガブ飲みし始めて」

「その時に僕ら、外園君の今まで聞いたことない声を聞いちゃってさ」

「それがCHiMAさんの声にそっくりだったんです…」

「ヒェッ…!!」


…そう。僕は自分が覆面ピアニストのCHiMAであることを隠すために、活動を始めた7年前から声を頑張って高くして必死に別人のフリをしてきた。
それに僕はいくら飲んでも酔えなくて、不思議とバレたことはなかった。

なのに…なのに…!
よりによってCHiMAの大ファンである篤月くんと澄浪さんがいる前で地声を出していたなんて…!!
僕みたいな地味男の正体がCHiMAだとバレてしまったら絶対に幻滅されると思って必死に隠していたと言うのに…絶望だ…。


ウキウキ気分から一転お通夜ムードになった僕は、精神的ショックが大きすぎてフラフラと後ずさりした。


「…え、外園さん?」

「外園さん!?え、大丈夫っすか!!?」

「気絶してる…伊智瑠、手伝って!」

「分かった…!」


そして僕の視界は、まるで僕の周りだけが停電になってしまったかのように一瞬で真っ暗になった…。





────────────────




「…うぅ…」

「…!兄貴、外園さんが目覚ました!!」


次に目覚めた時には、僕はバーカウンターから少し離れたところにあるソファーに寝かせられていた。

慌てて体を起こそうとしたら「まだ横になっていてください」と世古くんに止められた。


「…す、すみません…ご迷惑を、おかけしました…」

「外園さん、急にぶっ倒れるからビックリしたっすよ〜…体調どうっすか?」

「まだちょっと、フラフラする…かも」


…あぁ、この空気…僕、きっと幻滅されたんだな。

ずぅん…と、まるで僕の心臓に直接重しが乗っかっているようで息苦しい。

いつもなら綺麗だと感じるはずの窓の外の月が、変に眩しく感じて嫌になる。


今この状況で星ならぬ月に願いをかけたところで彼ら全員の記憶を消すことも、飲み会の時の僕の存在をなかったことにもできない。

…消えてしまいたい…。


「…あ、あの…CHiMAのこと、隠していて本当にごめんなさい…。幻滅…しましたよね」


もう嘘はつき続けられないと諦めた僕が掠れた声で呟くと、僕の寝ているソファーの周りを囲んでいる澄浪さんたちは不思議そうにお互いの顔を見合せた。


「…俺は何となく気づいてましたよ。外園さんがCHiMAさんだろうなって」

「は!?諒、お前気づいてたのかよ!!?」

「うん」

「ごめん、実は僕も…」

「名渚さんまで!!?…って、兄貴〜?おーい、生きてる〜??」

「…」


澄浪さんが何も言わずに両手で顔を覆って、僕に背を向けた。
…もし僕が何もかも完璧なイケメンだったら、こんな空気にはならなかったのかな…。

ファンの夢を壊してしまった罪悪感で、僕の胸はさらにぎゅっと締め付けられた。


「…かと思った…」

「ん?どした、兄貴?」

「…嬉しすぎて、死ぬかと思った…」

「あっはっはっは!嬉しすぎて泣く伊智瑠は僕も初めて見たなぁ!」


…えっ?う…嬉しい…?
待って…僕の聞き間違いじゃ、ない…?


「いや〜CHiMAさんがもし雲の上の存在〜みたいなマジモンのセレブだったらこうはならないっすよ!むしろ親近感爆上がりしたっす!」

「あ、ああああの、その…お願いします、このことはどうか、誰にも…!」

「外園君、落ち着いて。言わないよ、もちろん言わない」

「むしろオレらだけの秘密にするほうが、なんかさらにイツメン感出るくないっすか!?」

「篤月君それ最高だよ!」

「俺も名渚さんと篤月と同意見です」


僕らイツメンだけの秘密、か…。
…彼らが秘密にしておいてくれるなら、それもいいかも…。

体を起こして安堵のため息をつくと、澄浪さんが涙を拭きながら僕のそばにやってきた。


「確かにCHiMAさんの正体が誰なのか、気になったことがないと言ったら嘘になります。でも…」

「…え…?」

「私の心を生まれ変わらせてくれた推しのCHiMAさんが、こんなにも純粋で優しい人だと知ることが出来て嬉しいです。むしろ…CHiMAさんがあなたでよかった」

「…!」


…僕が…澄浪さんの心を、生まれ変わらせた…!?

ただの趣味で始めたCHiMAとしての演奏活動で、こんなにも心を動かされた人がいたなんて…知らなかった。

普段は地味なリーマンとして生きている僕の束の間の息抜きになれば、それでいいと思っていた。

でも…澄浪さんはCHiMAの正体に本当に幻滅していないのだろうか?

ここで喜んでいいはずなのに、僕の心に深く根を張っている自己肯定感の低さが邪魔をする。


「そうっすよぉ外園さん!さぁ〜今日も飲みまっしょ〜!」

「うぅ…篤月くん、気持ちは嬉しいけど…」

「…外園さんがCHiMAさんでも、俺たちがイツメンであることに変わりはないですよね?」

「ここではみーんな味方、みーんな友達。それでいいんじゃないかな?」

「…あ…ありがとう、ございます…」

「わっ!も〜、何で泣いてるんすか外園さ〜ん!」


…そうだ。この4人といる時くらいは普段の自分を忘れて、楽になろう。
秘密を共有できた彼らの前でだけは、もう少し肩の力を抜いてみよう。

そう思っているうちにいつの間にか、消えてしまいたい気持ちは少し薄れていた。


月の女神様…が、実際に見ているかどうかは分からないけど、僕をこの世から消してほしいという願いは取り消すことにした。

こんな僕を受け入れてくれた、強い味方ができたから。




【お題:月に願いを】


◾︎今回のおはなしに出てきた人◾︎
・CHiMA (ちま) /外園 摩智 (ほかぞの まち) 攻め 25歳 リーマン ノンケで童貞

・ミナミ/澄浪 伊智瑠 (すみなみ いちる) 受け 31歳 ショーバーのパフォーマー ゲイのネコ


・澄浪 篤月 (すみなみ あつき) 21歳 伊智瑠の弟 恭士の経営しているバーのウェイター バイのタチ

・名渚 恭士 (ななぎ きょうじ) 31歳 伊智瑠の友人 バー "Another Garden" のオーナー バイのバリタチ

・世古 諒 (せこ りょう) 21歳 篤月の彼氏 大学生 元ノンケ

5/25/2024, 2:03:57 PM

#澄浪さんの好きなひと (BL)

Side:Kyoji Nanagi



僕の経営するバー "Another Garden" には、もはやイツメンと言ってもいいほどによく来てくれるお客さんがいる。

1人目は僕の中学生の頃からの友人で、ダンスが得意なパフォーマーの伊智瑠。うちでウェイターとして働いてくれている篤月君は彼の弟だ。

2人目は大学生の世古諒君。篤月君の高校の時の同級生にして、彼のできたてホヤホヤの彼氏さんだ。

そして最近…3人目のイツメンが増えた。


"あの〜、すみませんまだ開店前なんですが…"

"ひぇっ!す、すみません…!あの…その…まさか、仕事帰りに大雨が降るなんて思ってなくて、ここで少し雨宿りをと…"

"あぁ、なるほど!今日の天気予報大ハズレでしたもんね"


あれは約2ヶ月前の、激しい雨の日のこと。
僕がいつものようにバーの開店準備をしていたら、窓の外にずぶ濡れの男性が立っていることに気づいた。

ガタガタ震えている彼を見ていたら放っておけなくなって、僕は彼にあたたかいコーヒーとクッキーを提供した。
それをきっかけに少しずつ彼との交流が増え、お店に通ってくれるようになったというわけだ。


…そんな彼がまさか、伊智瑠にとっての特別な人になるだなんてねぇ。


「あの…こんばんは…」

「外園君、いらっしゃい!いつものかな?」

「は、はい…!」


彼もとい外園摩智君は、今日も仕事帰りでお疲れ気味だ。
…でも何だか、ここに通い始めたばかりの頃に比べてどこか楽しそうな表情を見せてくれることが増えたような。

何かいいことがあった、といったところだろうか。


「外園君、どうしたの?何か嬉しそうな顔してるけど」

「んえっ…そ、そんな顔…してました…?」

「ふふっ…もしかして、伊智瑠のことだったりして?」

「ファッ!?え、えと…えっと…」


あはは、なんて分かりやすい子なんだろう。確かに彼は伊智瑠が今まで接したことがないタイプだ。

僕はコーヒーカップを外園くんの前に差し出して、彼に向かってニヤリと笑ってみせた。


「伊智瑠のこと、気になってる?」

「…気になってるというか…その…僕みたいな地味男が、友達になっていいのかなって…」

「どうやって仲良くなったらいいか分からない、とかじゃなくて?」

「そ、そう!それもあります…」

「ふふふ…じゃあ、伊智瑠のいちばん好きなものを教えてあげちゃおうかな。知りたい?」

「えっ…知りたいです…!教えてくださいっ」


僕はバーカウンターに頬杖をついて、外園君の素直な反応にクスクス笑った。


「それはズバリ…ネット上でも素顔を知られていない謎の覆面ピアニスト、CHiMA (ちま) さんだよ」

「…!」


CHiMAさんの名前を口にした瞬間、何故か外園君の表情が一瞬曇った気がした。

それから外園君は「そうなんですね」と笑ってくれたけど、その表情の変化がどうも引っかかる。


「…どうしたの?」

「いえ…実は僕も好きなんです、CHiMAさん。あまり多くの人に知られてはないアーティストさんなので、まさか仲間がいるとは…えへへ」

「そうなの?伊智瑠はCHiMAさんに関する最新情報は必ずチェックしてるって言ってたよ。篤月君にも布教してさ、今じゃ兄弟揃って大ファンなんだよ」

「そ、そうなんですか…?えへへ…仲間がいて嬉しいです」

「僕も2人に勧められて聴いてみたんだけど、作曲もできるってすごいよね」


外園君も確か、ピアノが弾けるんだっけ。
もしかして、CHiMAさんに憧れていたりするのかな?
…それともまさか…ね。

僕は頭を振ってそれ以上詮索するのをやめた。


「…あ。雨降ってきたね、外園君傘持ってきてる?」

「き、今日は持ってきてます…折り畳み傘。そういえば…初めてこのお店に来た時は、僕…びしょ濡れでしたよね」

「あはは!そうだったね、それで僕がコーヒーとケーキを出して雨宿りしていきませんか〜って」

「そう、そうです…へへ。あの日雨が降ってなかったら、ここの常連になることもなかったかもしれません」


雨の日は客足が遠のくからあまり好きではなかったけど、雨がきっかけで繋がる縁というものもあるものなんだなと知った。

…さて、時刻は午後9時。そろそろダンスショーの出番終わりでヘトヘトな伊智瑠と、バイト終わりの世古君が来る時間だ。

また外園君と伊智瑠の中学生みたいな距離感の会話が見られるのかなと思うと楽しみでしかない。


「こんばんは」

「…どうも」

「兄貴!諒!お疲れぇーーー!!」

「ありがとう篤月…あっ」


おっ?伊智瑠が外園君に気づいた。
中学生の頃からの友達である僕には分かる。伊智瑠は明らかに、外園君を意識している。

いつ見ても微笑ましいな、この2人は。


「みんな、今日も来てくれてありがとう。ちょっと早めにお店閉めるから、ゆっくり飲んでって」

「わっ…あ、ありがとうございます、名渚さん…!」

「…ごちそうさまです」

「名渚さんっ、オレも飲んでいいっすか!?」

「うんうん、今日は他にお客さんいないからみんなで飲もうよ」

「よっしゃーーー!!飲むぞぉ!!」

「篤月、あまり張り切りすぎないでね?」

「…伊智瑠さん、俺が介抱するんで心配しないでください」

「オレが潰れる前提で話進めんなよ諒!!」


結局僕ら5人のイツメン飲み会は、約3時間後に強い雨音が再び静かになるまで続いた。




【お題:降り止まない雨】


◾︎今回のおはなしに出てきた人◾︎
・外園 摩智 (ほかぞの まち) 攻め 25歳 リーマン ノンケで童貞

・ミナミ/澄浪 伊智瑠 (すみなみ いちる) 受け 31歳 ショーバーのパフォーマー ゲイのネコ


・澄浪 篤月 (すみなみ あつき) 21歳 伊智瑠の弟 恭士の経営しているバーのウェイター バイのタチ

・名渚 恭士 (ななぎ きょうじ) 31歳 伊智瑠の友人 バー "Another Garden" のオーナー バイのバリタチ

・世古 諒 (せこ りょう) 21歳 篤月の彼氏 大学生 元ノンケ

5/24/2024, 12:50:15 PM

#ある殺し屋さんの苦悩 (BL)

Side:Toka Himekawa



最近功一さんが経営している隠れ家バー "Vanellie-Rose (ヴァネリー・ローズ)" 付近で怪しい動きがあったらしいので、俺は店を訪れる前に見回りをすることにした。


「…どうせ、暗殺組織の撲滅のために動いてる功一さんを邪魔に思ってる同業者の仕業なんだろうけど」


あの頃の俺ならその同業者と同じように、功一さんを排除しようとしていたかもしれない。
でも、今の俺は違う。

俺は視界の端で何やらコソコソし始めた連中を見て深いため息をついた。


「ねぇそこのオニーサン、こんなとこで何してんの?」

「あ゙?んだよ、やたらデケェ女だなあんた」

「あのさぁ、何してんのかって聞いてんだけど?」

「ゴチャゴチャうるせぇなぁ!ブッ殺されてぇのか!?」


まったく、話の通じないクソ野郎どもめ。
俺も同業者だっつーの。てか、今の俺はどっからどう見ても男に見える格好してるんですけど。

俺はわざと大きく舌打ちして、連中の顔をギロッと睨みつけた。
…どうかこの口もガラも悪くなってる俺を功一さんが見てませんように。とだけ祈りながら。


「…チッ、あっそ。そんなろくに手入れもしてないナイフで俺を殺せるって本気で思ってんのね」

「こ…殺せるに決まってんだろ!さてはお前もKayを始末しに来た同業者か!?」

「ケイ? …あぁ、やっぱりあんたらは俺の敵か」


Kayは対暗殺者専門の秘密組織 "J-RAVEN (ジェイ・レイヴン)" に所属している功一さんのコードネーム。
こいつらがKayを始末しに来たというのなら、あの店に入られる前に殺っておかなくちゃ。

俺は野郎どもが臨戦態勢に入る前に、履いていたブーツのヒールで思い切り奴らの鳩尾に回し蹴りを食らわせた。


「ぐあっ!!…な、なんだテメェ…!!」

「っ!?お、おいお前!こいつの顔よく見ろ…!!」

「ひっっ…!!お、お前まさか… "白薔薇の堕天使"って呼ばれてる姫川藤佳か!?」

「白薔薇の堕天使?はぁ??何それ、俺いつの間にそんなダッサい通り名つけられてたわけ?最っっ悪!」


俺はひとしきり悪態をついた後、ドス低い声で「…ブッ殺すよ」と呟いた。

あの店の平和を乱す奴は俺が全員この手で殺す。
これが同業者への裏切りになろうと俺の知ったことじゃない。


ねぇあの頃の俺、見てる?
今のあんたは、あんたがかつて本気で殺そうとした功一さんのために仲間を殺そうとしてるよ。超〜クレイジーでしょ?


「ひぃぃぃっ!ゆ、許してくれっ!!まさかあんたが姫川藤佳だとは思わなかったんだよ!!」

「頼む…!見逃してくれ!!」

「…今更気づいても遅ぇんだよ、サヨナラ」


─────パァン。


これで功一さんの敵が2人減った。そう、これでいい。
俺がこうすることに決めたのだから。

別に功一さんが好きだから始末したわけじゃない。
これはあくまで功一さんのお店の平和を守るため。


「…イル、後は頼んだ」

「了解したヨ、トウカ」


暗殺後の死体の処理を生業としている掃除屋のイルに後のことを託して、俺は何事もなかったかのように功一さんの店に入った。


「功一さぁ〜ん!藤佳さんが来たよ〜ん♡」

「…いらっしゃいませ」


…はぁ、相変わらずクールな功一さん好きぃ…じゃなくて!!別に惚れてるわけじゃないし!!


…でも、もしあの頃の俺が功一さんを殺していたら今の俺はいない。
別に功一さんを好きになったとかじゃないけど、今俺は功一さんのお店の平和を守るために、それを邪魔する奴らを片っ端からやっつけてる。


…拝啓あの頃の俺へ、あんたが功一さんを殺せなくて本当によかったって今なら言えるよ。




【お題:あの頃の私へ】


◾︎今回のおはなしに出てきた人◾︎
・菅生 功一 (すごう こういち) 攻め 37歳 傭兵(兼バーのマスター)
・姫川 藤佳 (ひめかわ とうか) 受け 26歳(※真偽不明) 殺し屋

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