六月の帰路

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9/4/2022, 1:23:41 PM

煌めきを帯びる君の目はとても美しく
ブルーライトは眩しくて頭が痛くて
煌めきを邪魔だといつからか思うようになる
いつまでも不愉快に切られたその爪を切り落とさずに
不愉快な面をする

いつからか蝉は死に
僕を連れていってくれるわけでもなく
セミの死骸は踏み潰されて終わる
僕の鳴き声は誰の耳にも残らずにただ散っていくから
とりあえず心地いい風で眠りたい
それだけでいいのに
強欲な心の蝉は鳴り止まずに止まらないでいるみたい
煌めきを帯びるあの星はいくつの星だろうか
星になれば誰かの目の輝きになれるのかもしれない
僕は星にさえなれない
ただの蝉の抜け殻になり踏み潰されていく
ただあの煌めきが五月蝿くて仕方がなかった

8/23/2022, 1:49:42 PM

小さな窓からは潮の匂いがゆらゆらとし
僕の意識はもうぐらぐらしている
ここはどこなのかはどうでもいいけど
月はずっとそこにいるから
君が僕に話をしてた
その微笑みはしばらくのあいだ彼女の口元に残る
そのぬくもりはしばらく僕な間から離れなくなる

涙が垂れた頬が乾いているのが哀しくて
もう君と逢えないことはわかっていた

君の淡いワンピースの色は一つだけで
それは海の匂いがした
海辺に行くと君を思い出して
僕はずっと消えてしまう文字を書いている
姉さんと写った場所も、あの絵画の場所も
僕の1部にある図書館の景色はいつまでも残っている

海辺のカフカを読みました。


8/19/2022, 4:30:51 PM

空模様なんて多分綺麗な言葉で
僕にはふさわしくない言葉
できるなら、
その思い浮かべる空模様を見ないままにできたら
とても素敵な8月になれたのかもしれないね。

8/17/2022, 2:24:56 PM

夕暮れ時の街はどこか冷たい
予備校という文字が不愉快に照らされて
車の灯り、信号の待ち時間
誘導灯のLEDが立ち並んでいた
気がつく時には電柱で油蝉が鳴いていたけれど
景色の気持ち悪さが緩和されたような気がする
人だかりが出来ているその駅は、
どこか蒸し暑くてたまらない。
この星から、君が1匹残るとしたら
その儚い音色を響き渡せることができる
生きている人間より
儚い命で鳴いている君は
なによりも価値があると思う
増えている蝉の声は
蝉時雨になる、それは海のように鳴いていて
人だかりのメタファーに見えている
でもそれは全く穢れているようには見えなくて
僕は自然に目をつぶってしまいそうになる

信号をどれだけ待っているのかは忘れている
君はいきなり鳴くのをやめたけれど
僕はまだ白黒の道を渡ることは出来ずにいた
僕の耳にはまだこだまして残るのに
その声は砂浜に書かれた文字のように流されて消えてしまうようで
また冷たい空気が僕に触れる
蜜柑色の空は僕を置いていってしまう
星がない黒色の空は、顔を出して僕を嘲笑っていた

どれだけ生きる意味を捨てても
生きることを捨てることは出来なかった
それはとても軽いけど、重い物だと言われてきた
どうしても下ろすことが出来なくて
泣いてしまっても
誰も支えてくれる人はいなかった

蝉の声が消えてしまった夜の街には
もう何も見えない
ずっと考えても
何も生まれなくて
蝉は僕のために鳴いてはくれないけれど
僕の空気の中に居たようで。












8/15/2022, 12:17:50 PM

透明な夜は君を透かした
僕は知っているの
本当は夜の影に隠れてるだけだって
君はかくれんぼが上手いだけで
いつまでも見つけることが出来ない
君はいつ降参するの?
僕が進むと波の音がこちらまで歩いてきて
仲良くなりたいのかなって思う
でも話しかけても消えていくから
少し悲しい気分になるんだな
君は僕を見ているのかな
いつまでも現れないから少し疲れてしまった
だからはやく出てきて欲しいけど
きみは負けず嫌いみたいで、
大声を出してもなにも答えてくれないんだ
僕は灯りの消えている街灯を横目にみて、
海に君はどこにいるのと問いただしても答えることは無かったよ、無口な君と似ているの。
真っ黒なその海には月だけがそこにいる
この海はどこまで潜れるのかなと思うけど
入る勇気はないにきまっていた
僕は弱虫なんだ、そう君は言っていたけど
僕はそうは思わない。だれだって、見えないところに足を踏み出すのは無理なんだ。
そう思っているけど、君は違ったのかな
海の底はみえないけれど、歪んだ僕がうっすらと映る
そこに君はいなくて、すこし悲しい気持ちになる
でも君はかくれんぼの最中だから
僕を見捨てたりするわけないと思うんだ。
次はどこを探そうかな
そう考える時間が僕は好きになる
どこまで行ったら君に会えるか
とても楽しみで仕方がないの
ほかになにもいらないから君に会いたい。

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