六月の帰路

Open App
8/13/2022, 3:27:37 PM

誰もいない部屋で
ただひとり僕がいて
そこに座っている胸の中の心臓
段々と音が気になって
たまに不規則になる心の動揺
心が詰まるような感覚が嫌いだよ
僕しかいないのに、
だれかが後ろにいるような気がしてならないんだよ

心臓の音は早まって、だんだん収まっていく
だんだん聞こえなくなる
でも、君の針は止まることは無くて
カレンダーは2月で終わっているのに
僕の頭にその不愉快な音楽が聞こえてくる

君が止まるのは僕がいなくなった時か
君が死んだ時
僕の心臓が無くなれば君も死ぬことと同じになる
今日も1人仰向けに
心の音なんて気にせずに眠りについて
眠りについた場所が何も生み出さない世界だったら
どんなに良かっただろうか
君の軸心を動かしながらそう思った

8/12/2022, 5:09:29 PM

「リンゴの色と血の色は赤色かもしれないけど、
実は中身は橙色で、その外側はリバースだったりするものがあるかもしれない。
中身って、見えないから分からないけど、常識は常識としているだけ。だから、リンゴの中身が青色に見えたとしても、私の中身がなにであっても、驚くことは無いんだよ」

彼女は血を吐いて、その血をリンゴに塗っている
君の中身は赤色だよ、まちがいないと僕は言うけど
君はそれを否定する。
「私は信じたくないの。つまらないから」
彼女が言っていた意味がよくわからないけど
分からないままでいいのかもしれない
僕は血が塗られたそのリンゴを剥いて、その白色混じりの橙色のリンゴを口に入れ、咀嚼し飲み込んだ。
君は食べないの、と僕は言いかけた時、とてつもない嫌悪感に苛まれ、果てしない闇に包まれた。



血を舐めると椿が咲いた。
リンゴは青く海のように美しかった
それはどうして生まれてきたのか分からなかった

彼女は嬉しそうに微笑みながら、
青色の血が滲んだ唇に接吻する

8/5/2022, 2:51:44 PM

もうしわけない午後4時
誰に謝っているの
瞼が重くてよく前が見えない
ブルーライトの彼女のおやすみを聞く
彼女はそっと目を閉じで居なくなる
最後に鐘の音を聞いたのはいつで
誰かの声に触れたのはいつだろうか
そっとブルーライトの鐘が起こしてくれる
それは電子音の偽物で
でもそれで僕は十分で
もうしわけない午前4時を見る

8/4/2022, 4:59:33 PM

あの鳴く蝉はいつ死ぬのかな
あの鳴くかえるは昔はオタマジャクシだった
あの鳴く男の人の日常なんて知りえはしない
あの鳴く僕は誰も聞こえない
誰も知りえないところで
鳴いて鳴いてないて鳴いてないて鳴いて
喚いて死んで壊して
そこで誰かが笑って眠る
さぞかし気持ちい人生で

つまらない事でも笑えるように
いつまでも鳴いてないてないてないている
うるさいボイスメールみたいに
つまらない事で笑えた日は命日だ
どうしても忘れられないあの子に会いに行ける日は
僕の死に花が枯れた時だろうか

蝉の声が消えた時、私もきっと鳴き止むだろう
やっと鳴き止んでくれた蝉は
僕の心にずっと残っている
でも君には残ることはなくて
君の心には何も無い
僕が死んだ時
君は泣かなかったから
僕が死んだ時
君は一緒に笑ってくれた
それは消して悲しくはない
切なげな笑顔を僕にみせてくれた
僕の死に花は咲かなかったけど
枯れることもなかったよ

8/3/2022, 2:39:48 PM

目が覚めるまでに僕はしななくちゃいけない

Next