六月の帰路

Open App

誰もいない部屋で
ただひとり僕がいて
そこに座っている胸の中の心臓
段々と音が気になって
たまに不規則になる心の動揺
心が詰まるような感覚が嫌いだよ
僕しかいないのに、
だれかが後ろにいるような気がしてならないんだよ

心臓の音は早まって、だんだん収まっていく
だんだん聞こえなくなる
でも、君の針は止まることは無くて
カレンダーは2月で終わっているのに
僕の頭にその不愉快な音楽が聞こえてくる

君が止まるのは僕がいなくなった時か
君が死んだ時
僕の心臓が無くなれば君も死ぬことと同じになる
今日も1人仰向けに
心の音なんて気にせずに眠りについて
眠りについた場所が何も生み出さない世界だったら
どんなに良かっただろうか
君の軸心を動かしながらそう思った

8/13/2022, 3:27:37 PM