ねちょねちょ系鯖缶

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3/27/2026, 11:51:37 PM

頭上には光がさしていた
零れる色めがけて伸ばして、何一つ為せず長いこと過ぎた
追っていたはずの焦燥が、気がつけば見えなくなったほどに立ち止まっていた
背を叩かれ、振り返ったとすれ違う
顔などは碌に見られていない

石灰の空が途切れる先に、明るくない雲は流れいく
確か一昨日の日の沈んだ頃に、ところにより雨と聞いた
袖触れ合った人々の、誰かしらは降られていたんだろう
すれ違いざまに見送るその背の増殖した細胞を見た

土に硬い打撃が溢れる
靴は綺麗なままでいる
それにどうにも嘆かわしくて、綻んだ経歴へひたすら安堵を転がして
おかしい筈だな、何も残らない
遺してたいのに残りたい
バカみたいとして笑っていたい
草も貴方も変わらない丈なら素晴らしい
取り返しのきかなかったのなら同じ配置でいてほしい

頭の色が捨てられていく
捨ててさっさとほしかった

3/14/2026, 11:04:58 AM

ここの彫像は目がある
安らかな瞳でボケっとしている
なんで彫ったのだか
きっと統計でもなんでも使えばわかるでしょうが、気力がないな

彫像は特にどこも向いていない
目の先には特に何もない
そこまで言うと、少し気づいた
特にどこも向いていないとは、矛盾なのかもしれないな

彫像は日が差すように白かった
しかしながら、影がない
ので日が差しているかわからなかった
何故白いのか、白いだけなのに何故彫像と判断したのか

深淵が覗くとどうたらと、場に合わない言葉がよぎる
にょきーんと発想が生えたのだ
矛盾だ、また矛盾を見つけた
目はもう一人分あるんではないか、なんて
目が見える目はどこにあるのかなんて


そんなことがありながらも、その目は写らないので証明もできない
それは彫像だった

3/12/2026, 6:07:55 AM

ソーサーを回すような瞼の奥ら辺
上に座するカップの中、ぬるま湯が張って浸っている
ただ顎を上げている、ただ目から溢れてくる
溢れては固まり溢れては塵となり、下に敷かれた平穏な日常を消費する

手が浸透していく
足が反対色に染まっていく
脳が安堵する
落葉しているのを知らないみたいに
ただ酔っている、漂っていた
月が浮かぶこともしない部屋で

日常にも消費期限があったことに目を逸らしていた
いつか地盤にソーサーは割れる
ただ回している
まだ回ってたい
水に水が溶けていく

何をしていただろう
思い出せなくなったので、自然とカップは波打っている

3/6/2026, 5:55:31 AM

よく喋る人だった
愚痴や下世話という文化をよく知られていたような
それらの羅列が絆だとかな証ではなかったことも、ついこの頃知った
なら、なんだったんだろうと過ぎた嵐を窓の遠くから眺める
張り詰めた水素を掃き溜めに捨てただけだったのかと、素朴に思案している

あまり喋れない性根だった
厳密に言うと、言うべきでないこと程よく口走ったような
ぎちぐちとゼンマイを快くない拍で回す脳だった
嫌なことを都度吐きなさいと言われたので、試したこともあったが、上手くは立ち行かなかった

どうやっているの?と聞こうともしたが、やはり舌が回らない
極寒に這う心地と似ている
夢を見るのだ
苦しまない世界で貴方に刺し殺される夢
虚空とよく語り合う
面白かったのに、貴方だったらば
この目の前が、質量を持って見えないのだから、貴方に絶望の餞しか手渡せないのだ

奇っ怪種々雑多な夢を見ている


夢の貴方に夢を見ている
刃を向けようとも“大好きな君に”と涙を流さない貴方の夢に酔っぱらう
覚めたと聞いた世界を冷めて感じている
喚かないでよ、励まさないでよ、泥土に塗れて飽き飽きだから
いい所なんて無いようにってさ努めてるのさ。何一つ分からない貴方に世辞の一つさえ似合わないだろ
たまにはね、都合の悪いフィクションとかも見たくもないな

2/19/2026, 8:06:50 AM

看板にね、お月様がいるでしょう
その中のうさぎはくるくると、ぎゅるぎゅると
皆が手に持っていて、まるでこちらが非現実だとでも言うような
素晴らしい世界で息をしたんだよ

そのうさぎがね、見守っていたホットケーキ
勘定場がこんなにも広く、誰一人置いていくことなく笑いあったテーブル席
小波も沈むような南国色に、目を桃や緑とさせながら、最後まで遺さないようしていたよ
そんな姿もね、うさぎはずっとそこにいて、
時折視界に飛びかかってい

そう、うさぎはね、その後だろうと
ずっとずっと髪を引いて幾星霜をも凌駕した
帰りも、泊まりも、赤くなる目の前も
とても長いことそこにいる
今日にさよならまた来来年
大丈夫、そこにいるならね
血ぃが転んだ


なんでだろうね
灰緑な部屋への安堵感
日が斜に構える絶望感

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