ネジが外れたウサギ

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8/28/2024, 4:31:31 AM

カフェの外は強い風と共に強く大粒の雨が降っている。

道ゆく人々は皆忙しく歩いている。


今、私はその嵐の天候のような境地にいる。

目の前の男は鋭い北風のような眼で私を睨んでいる。

彼は元夫だ。

結婚している当時、

私たちの間にできた一人娘の親権を奪おうとしている。


私と娘は酒豪の暴力男から逃れるために離婚した。

その理由も理解せず元夫は

娘だけでも手元に置こうとしている。


元夫は口を開く。

「俺になぎさを返せ」と。

私も口を開く。

「もうあの子を危ない目に合わせない」と。


娘の連絡先をしつこく求めてくる元夫の顔に

コップの水をかけた。


「らちが開かない」

そう吐き捨て、私は千円札を一枚置いて店を出た。


外は相変わらずゲリラ豪雨だ。

あんな男に惚れたあの頃の自分を悔やみながら

私は傘をさして雨の中でぼーっと突っ立っていた。

8/27/2024, 6:35:19 AM

今日のような未来をあの頃は予測していたのだろうか

そんなことを思うことが今日、職場であった。


直属の上司の方が
「エクセルでうまく印刷ができない」と
困っているところに
ちょうど、私がきたらしい。

私がマウスを借りて設定を変えたら
思い通りに印刷ができて、とても喜んでもらえた。


こういう時のために学生時代は
パソコンの資格を取得していた。

しかし、心を病んだあの日からその夢は消えた。
と思っていた。

あの頃は仕事に就くこと自体、雲の上のような話。


その悪夢の絵を塗り替えたのが、
「働きたい」という小さな言葉だった。


今日に限ったことではなく、
パソコンの知識が活かせるからと、
商品のpop作りも少し前から頼まれている。


資格を取得することに努力を積み重ねていたあの頃と
働くという希望を失い、生きるのも億劫だったあの頃

諦めなくてよかったとそれらの頃の私に言いたい。


「こんなの無駄だよね」
って思う事なんて沢山あった。
でも、いつかは役に立つ未来がやってくる。

自分では想像のつかない未来が。


日記として今日までを振り返ってみた。

8/26/2024, 6:25:32 AM

一つのイガの中で栗である僕たちは

向かい合わせで住んでいる。


与えられた家のようなイガの中で

笑いながら話をしたり

どうでもいいケンカをしたり

慰め合ったりした。


人間によってイガをむかれたあの日

僕たちは離れ離れになった。


「誰かの糧になるなら私たちは生きてきた意味がある。
私は幸せだった。あなたとの暮らしは私の栄養だよ」


君は人間に連れていかれる間際に笑顔でそう告げた。


僕は君の言ったあの二言を自分の糧に変えて、

栗という自分の役目を果たすことを心に決めた。

8/25/2024, 8:16:41 AM

誰でも挫折の一度や二度なんてザラにあると思う。


私は自慢にしたくないくらい、挫折してきた。

いじめられて心を殺され、
失恋して自分の思い上がりに悔いて、
誇りある仕事を奪われ、居場所もなくし、無職に。

そんなことばかりで
涙で広い湖を作り、やるせない気持ちを沈めていた。


そんなことでがあっても私は生きてる。

自分を心配してくれる人がいる。
自分を楽しませる言葉がある。
自分の好きなもので表現して自分を魅せられる。

だからこそ、前を向いて
「次」を探しに行く。

だからこそ、やるせない気持ちが
原動力への変え方を教えてくれた。


誰にでも成功は無限に存在すると思う。

8/24/2024, 12:58:59 AM

君との出会いは海の家だった。


誰かを待っているのか、
それとも一人で海に来たのか。
理由はわからないが、君は一人だった。


声をかけようか迷ってるうちに、
一緒にいた女好きの友達の亮太が声をかけた。


君はドキッとする。
そして、君は泣いている。


慌てふためく亮太をどけて、俺は君の頭を撫でた。
君は言う、「怖かったの」と。


亮太は必死に謝るが、君は違うと言った。


君はある男から逃げるためにこの海の家に来たらしい。
その男の声に亮太の声が似ていたのが
君を恐怖に陥れてしまった。


俺たちは君を匿うために俺の家に連れて行った。

事情を聞くと俺は条件付きで君と付き合うことにした。


条件。
それは、俺の妹として生まれ変わったことにすること

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