そこら辺の人🏳️

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2/23/2024, 3:50:29 AM

 空に太陽のようなものが出現した。

 太陽のようなものは太陽と同じように輝いており、空に太陽が2つになったように見える。

 その招待は光り輝く虫の集合体だった。

 それを知った人々は、その太陽のようなものを放っとくことにする。

 なにせ、その姿は台所によく出現するあの害虫に似ていたから……。

2/21/2024, 11:18:06 AM

 また、失敗してしまった。

「ごめん、本当に無理」

 そう言って君は私に別れを告げた。

 今回は何がダメだったのだろう?

 食事の時には君の好きな食べ物を用意し、デートは君の好きな場所に行き、君の好きな芸能人のように振舞ったのに。

 まだ、私は君を満足させることはできないのだろうか?

 少しでも長く一緒に過ごし、そうでない時にも四六時中、居場所がわかるようにしたし、様子を見れるようにしていた。

 それでも、まだ私は君を知り尽くしていないようだ。

 お守りにしている時計のネジを逆に回す。

 時が巻き戻り、彼女と出会う頃になった。

 さぁ、また、0から君と始めよう。

2/20/2024, 3:41:20 AM

 その絵には、枯葉でできた髪がたくさん貼られていた。
 
 タイトルには「理想のお父さん」とある。

「……禿げてて悪かったね」

 私はため息をつくと、薄くなった頭を軽く撫でた。

2/19/2024, 3:42:32 AM

「よし、今日の仕事は終わり! では、さよなら!」

 部屋から去ろうとするヒオン国国王クリスの肩を宰相であるキャロルがガシッと掴んだ。

「こら、まだ仕事の途中だろ?」
「だってさぁ……」

 クリスは口を尖らせる。

「この書類の量、何!? もう3日徹夜しているけど、全く終わらないよ!」

 クリスが指さす先には、大量の書類に占領された机があった。

「仕方ないだろ。お前は王位を引き継いだばかりなんだから。色々手続きがあるんだよ」
「それにしたって、量が異常なんだよ! 王子の時の何倍もあるじゃないか!」
「ケインはお前に甘かったから、少なかったんだよ」
「それでも多すぎるってば!」
「どうせお前ら魔族は魔力で体力を回復できるだろ? なら、何の問題もないな」
「精神に来るんだよ! 1日くらい休ませてよ!」
「あー、はいはい、じゃあ、仕事終わったら休ませてやるよ」
「それじゃあ、意味ないー!!」

 叫ぶクリスを無視して、キャロルは彼を持ち上げて椅子に座らせる。
 ブツブツ文句を言いながらも書類を処理し始めるクリスを見て、キャロルは片方の口の端を上げた。

 実はこの書類の中で数日中にやらなければならないのは1割ほどなのだ。
 あとは1年以内で十分間に合うものがほとんどである。
 それをあえて、なったばかりの王にさせることで、今後の耐性や処理の速さをつけてもらおうという試みなのだ。
 クリスで5代目になるが、全員文句言いながらもきちんと仕上げていたので、今回もなんだかんだ大丈夫だろう。
 必死に仕事をする若い国王を見ながら、キャロルはのんびりお茶を飲むのだった。

(お詫び
 以前、宰相をルイスとしましたが、キャロルでした。
 すいませんでしたm(_ _)m)

2/18/2024, 6:26:49 AM

 私は先月から「悪魔のお気に入り」になってしまった。

 異形の姿をした悪魔は、多くの人から恐れられている。

 そんな悪魔は私においしい食事を与え、キレイで清潔な衣服を着せ、あたたかなベッドで眠らせてくれる。

 お願いをすれば聞いてくれるし、やりたくないことはやらせないでくれる。

 でも、悪いことをしたら叱ってくれるし、やりたくないことでも必要なことなら諭してくれる。

 そんな生活が続いたある日、1人の男が私の元に訪ねてきた。

「君を悪魔から助けに来た! さあ、ここから逃げよう!」

 私は男をキッと睨む。

「嫌よ! 悪魔以外の奴は私を殴るし、貶すし、食事すら満足に与えてくれなかったんだから!
 私はここで悪魔と暮らすわ!」

 男は悲しそうな顔をした。

「君は悪魔に騙されているんだ! 早く逃げないと食われるぞ!」

 その言葉に私は思わず嗤う。

「その悪魔に生贄として私を寄越したのは、村のみんなよ。むしろ食われるのは本望じゃないの?」

 男は何か言おうとするが、言葉にならなかった。
 その時、男の後ろから悪魔が現れる。
 蒼白になる男を、悪魔は軽く殴って気絶させた。

「外に置いてくる」

 男を連れて悪魔は部屋から出ていく。
 男を置いて戻ってきた悪魔を私は抱きしめた。

「私はずっとここにいるわ。たとえあなたが何者でも」

 ここに来てから、私は他者のあたたかさを知ったのだ。その相手がたまたま異形だっただけ。
 この悪魔なら食べられても構わないと、思っている。
 その日が来ても来なくても、私は一生、悪魔と共に暮らすのだ。
 それが今の私の望みだ。

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