何処まで行けば友達だろう
共に話すこと遊ぶこと?
何処までなら友達だろう
触れる温度を知らないこと?
何処でなら友達になるだろう
目を合わせて君が言う
眉根を寄せて
鏡の向こう
君[僕]が言う
‹friends›
薄い肉と這う銀糸
それでどうして強く輝くのか
茫洋な目に脆い脳みそ
それでどうして情景を描けるのか
影も形もない心
それでどうして感情に寄り添えるのか
21gを計れない魂
それでどうして心揺さぶれるのか
バラしたってわからないなら
先に言っといてほしかった
‹君が紡ぐ歌›
強い光も濃い霧も
前の見えない十二分条件
なんていうから迷わぬよう
暗く干からびさせたのに
君はまだ来ない
まだ来ない
‹光と霧の狭間で›
アナログもデジタルも何だか気に障るのだと
言った翌日に渡された
花と棒とそれと砂
年月を数えて日を数えて
あとは命を数えたら
それで十分と渡された
今更、それだけで十分と
‹砂時計の音›
おや随分と古い物を見つけて来たね。
あぁそうだよ。昔は寝ても覚めても
星がきんきらさざめいていたものさ。
ひとは星々に名を付けては目印にしていた。
例えばほら、これはお前の名の元になった星だ。
珍しい資源が有ってね、
だからそういう名になったのさ。
ん?何でって、よくある話だよ。
星同士にも喧嘩はあるし、寿命もあった。
此処にも直した跡があるだろう?
初めの頃は直す位で済んでいたのだがね。
今じゃあこの通り、一面真っ暗ってワケさ。
‹消えた星図›
「美人は3日で飽きるらしいけど、
4日目のご感想は?」
「お前は美人じゃなくてイケメン系なので。
飽きるなぞ7億年は早いわ」
‹愛 − 恋 = ?›
「ね、名前の縁起が悪いと、縁起の良い別名を付けるんでしょう?」
「あぁまあそんなこともあるな」
「じゃあ梨の別名ってアリになるのかな」
「やめろやめろ虫食ってるみたいになる」
「酸っぱいらしいよね、アクセントに良いかも」
「想像したじゃねえかやめろっての」
「誰かいるのか?」
「……あー、……蟻?」
「お前また……友達はちゃんと吟味しろよ。
どっかに嫁入り神隠しされても知らんぞ」
「やぁだ、笑顔で食べてくれない人なんて好みじゃないわ」
「善処善処」
‹梨›
笑って見送ってと君が言う
歌うように晴れやかに
新しい門出を祝うみたいに
そうしてきっとこの先も
微笑みと共に思い出してと
そんな僕には難しい
難しいことを言う君が
誰より楽しそうに笑うから
僕も必死に唇を
目を全霊に弛ませて
さようならという声が
決して震えないように
さようなら僕をあいしたひと
さようなら僕のあいしたひと
同じ場所にはいけないことを
恨んでくれすらしないのだ
‹LaLaLa GoodBye›