Open App
5/16/2025, 11:52:51 PM

あの子が夢を叶えられるなら
あの子が大人になれるなら
僕もうそれで良いからさ
あの子が平穏に愛されるなら
あの子が幸福に生きられるなら
僕もうそれで良いからさ
あの子の近くにいられなくても
あの子と言葉を交わせなくても
あの子達の未来を守れるなら
僕もうそれで良いからさ
僕もうそれで良いからさ
あの子達が笑っていられるなら
それだけで世界を救えるから

‹手放す勇気›


暗ければ暗い程 スポットライトは眩いから
闇深ければ深い程 光は強く目を惹くから
君の素晴らしき舞台の為
未来の輝かしい瞬間の為
この舞台を黒く染めよう
邪魔者たちの罪深き血で
汚さぬように深く暗く

‹光輝け、暗闇で›

5/14/2025, 2:06:28 PM

息を吸って 息を吐いて
いつもみたいに? いつもみたいに
空気を呑んで 空気を出して
当然みたいに? 当然みたいに
息を吸って 君の前
息を止めて 君の前
当たり前みたいに? 当たり前みたいに
呼吸をとめて 君の前
呼吸をやめて 君の前
居ないみたいに? 居ないみたいに
生きるに大事な一欠片
君みたいに? 君みたいに

‹酸素›

5/14/2025, 9:46:59 AM

糸に針を結わえて
ぽんと放り投げれば釣れるような
そんなふうだったら良かったのに
君の好きだった海釣りを
私は見たことはないけれど
狙って投げれば針の先
いつかはいつかは引っかかるような
そんなふうだったら良かったのに
君と家族の思い出も
君と友人の思い出も
君と私の思い出も
そんなふうにそんなふうに
君が思い出せるなら
君が孤独にならないのなら
そんなふうだったら良かったのに

‹記憶の海›

5/13/2025, 10:03:08 AM

特別と差し出されるお菓子の
どれが本当の特別だったのか
一人だけと渡された贈り物が
何人の手に行き渡ったのか
幾度も幾年も繰り返されたことに
今更期待も感情も無く
だからその日「二人だけ」と
誘う言葉に頷いた時の顔も
真に二人しか居ない場所で
「君だけ」と切に訴えた声も
表層の理解すら程遠く
ただその気だけが全く知れない

‹ただ君だけ›


己の人生の舵を他者へ渡してはならないと
そんな歌を勇ましく歌う君は
いつも他者を伺い雰囲気に同調し
少し苦しそうに生きている

何度でも戦って何度でも立ち上がれと
そんな歌を強く張り歌う君は
いつも和を重んじ反対には折れ
少し泣きそうに生きている

君の選ぶ歌達が
ただ何かで好きなだけなら良い
君自身の鼓舞だとしても
それを聞く私への訴えでも良い
けれどもしその歌が
自責と自己攻撃であるならば
自傷で自壊してしまう前に
真剣を他者へ向けること
せめて私の手の届く限りは
その刃掴むを厭わないから

‹未来への船›

5/11/2025, 8:57:25 AM

虫の声一つしない場所だった
粗雑に踏んだ足音すら
下草と腐葉土に食われ尽くして

獣の気一つしない場所だった
帰り道折り揺らす枝すら
柔らかく溶け腐り落ちて

風の音一つしない場所だった
荒く喉鳴らす呼吸すら
止めては飲み込み無に帰した

命の静まり返る森だった
そこならば居ると知っていた
死も息潜める森だった
そこにしか居ないと知っていた

森の魔女 夜の魔女
静寂を好む孤独の魔女

‹静かなる森へ›


誰かの言う正しさとか
世界に見る幸福とか
そんなのどうでもいいからさ
君が息をしやすい場所
君が生かしたい言葉
今でなくてもいいから
いつか必ず見つかるように
たくさんの選択肢を学んで
その意味を読みつくして
そうしていつか君にとって
最善の人生となるように

‹夢を描け›

Next