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4/26/2025, 6:27:54 AM

「全く身勝手なことでさァ、
 追いかけりゃ逃げるクセに
 辞めた途端に追い縋る」
「全く馬鹿な話でねぇ、
 吊った魚にゃ興味も無いと
 顔の一つも見やしない」
「ソの感情こそがヒトとは言うがね」
「ソれが無ければ幾分平和というのに」
「ソレも一理」
「ソレも重畳」

‹「こっちに恋」「愛にきて」›


いつかのときには兄弟で
いつかのときには恋人で
いつかのときには親子で
いつかのときにはペットと飼い主
いつかのときには好敵手で
いつかのときには相棒で
いつかのときには天敵で
いつかのときには捕食関係
めぐりめぐってめぐった果てに
いつかまたぼくらただの平和な
ただの友だちになりたいね

‹巡り逢い›


君と一緒なら何処へでも
海を潜り 山を進み
空の遥か 虹の果まで
花を摘んで 石を拾って
川を渡って 輪廻の先へ
君と一緒なら何処へでも
違えてしまっても 忘れても
君と一緒なら何処へでも
愛した君よ 何処までも

‹どこへ行こう›

4/23/2025, 10:00:30 AM

好きな色に染めて
好きな髪型にして
好きなメイクにして
好きな服装にして
好きな口癖つけて
好きな態度とって
好きな思考回路にして
好きなリズムで
君の好きなもので固めて
君の愛を乞うたのに
「そのままの君が好きだった」なんて
今更馬鹿みたいなこと!

‹big love!›


やあ君も例の話だろうが夜に連れてかれるという馬鹿みたいな話についてはなんでも子供も大人も問わずらしくこの間にはあの街一番の筋肉達磨が持っていかれたとかそうでないとかはまああくまで噂だが全く姿を見なくなったのもそういえばここ最近の話な訳で全く信憑性が無いかといえばそんなにそうでもなかったりあったりなのは実はそこの海に落ちたんじゃないかともいうのは奴の愛用品がそこらに落ちていたとかいないとか量産品だったからそう大したのでもなかろうがとはいえ子供が消えすぎで明日には一旦閉校にでもなるんじゃなかろうかとは教室がらがら先生のお話らしいがまあ問題児がこぞって消えたらしいから再開の日には随分授業はやりやすかろうと愚痴を笑っていたりもしたわけだがそうそう

そんなわけだが君の商売は順調かい

‹ささやき›

4/21/2025, 9:50:30 AM

人工の星空 天然のプラネタリウム
おかしい話と君は言う
主従が狂ってとっ散らかって
おかしい話と君は言う
ならば生きた宝石は 死んだらただの人かしら
夢見るように君は言う
煌めく眼差しを夜空になげて
夢見るように君は言う
美しい君 生きていた君
けれど 死んで尚君は宝石だった

‹星明かり›

4/20/2025, 8:11:19 AM

こん、と狐を形どった
障子の向こうで笑う音
わん、と犬を形どった
障子の向こうで怖がる音
ひら、と蝶を形どった
障子の向こうで近づく音
ぱちん、と部屋の電気が付いた
暗い所で何しているのと
階段を降りていく足音
障子の向こうは誰もいない

‹影絵›


この世に生を受けた時
輝く夢に遭った時
大切な君を見付けた時
挫けて膝を付いた時
再び前へ駆け出す時

いいやいいやまだまだ違う
私を示す言葉はまだ
一頁目を飾る言葉はまだ
まだ私は得ていない

‹物語の始まり›


心貫く一閃を
歴史刻む一戦を
言葉呑み込む一鮮を
格違える一線を

一を積み上げ千を超す
零の掌に覚悟燃し

‹静かな情熱›

4/17/2025, 3:31:54 AM

空からの声に応えてはいけないよ
と君は言う
上からの声に応えてはいけないよ
と君は言う
ほしを見上げて君は言う
どうしてと問うたいつもみたいに
見下ろす君の目を見たくって
どうしてと問うた君の声に
"私の上から聞こえた声"に

‹遠くの声›

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