「1000年先の地球」と検索窓に入力すると、
なにやらAIがそれっぽい文章を吐いてくれる時代になった昨今です。
ナイヤガラがどうとか、ラシュモアがどうとか、
環境については様々AIも出力するようですが、
はてさて、人類の技術革新はどうなっておるやら。
と、いう早々のお題回収モドキは置いといて、
今回のおはなしのはじまり、はじまり。
「ここ」ではないどこか、別の世界で、
1000年邪悪世界菌なる集合生命体がおって、
(お題がお題なのでしゃーない)
邪悪世界菌は邪悪なキノコのように、いくつかの世界に胞子を飛ばして、菌床を広げて、侵食して、
1000年かけてじわじわと、本体たる親玉へ、エネルギーを送信して世界を食いつぶすのでした。
邪悪世界菌を倒すには、胞子を滅却しても、菌床を全部取り除いても、無駄なのです。
すべてを操っている親玉を滅ぼすことで、やっと、菌にやられてしまった世界は救われるのです。
1000年先も平和でいるためには、打倒親玉が急務であったのでした。
「ククク。今日も菌床どものおかげで、新鮮で美味い世界が食える」
何処にも繋がっていない世界を根城にして、
すべての世界からの航路と通信と偵察を遮断して、
邪悪世界菌の親玉が、その日も他の世界のエネルギーを、魂を、菌床から吸い取っておりました。
「俺様は無敵だ。誰も俺様には勝てない。
誰も、俺様にたどり着くことはできない」
ふふふ、ふはは、ふはははは!
下等世界の知恵をも吸収した邪悪世界菌は、
お題どおり、まさしく「1000年先も」、
ありとあらゆる世界をペロリ、食らい尽くすつもりでおったのです
が。
まぁ得てして
こういう危機的災害級脅威というものは
だいたい1000字1500字近辺の短いおはなしの前では
だいたいもって、最終的に無力でして。
「すべての世界を食らってくれる!
ははは!ははははは!はh」
「あらァかわいらしいマリモ!
小ちゃいわ!小ちゃい!」
「は?」
ズモッ!
とつぜん、1000年邪悪世界菌が隠れておった世界に亀裂が入り、世界の切れ目からうぞうぞと、
■■■色に輝く宇宙タコの足が、手が、
次々全部で8本入り込んできて、
そして、直径10cmの邪悪世界菌を、世界から引きずり出してしまいました!
「貴様、どこから来た!どうやって俺様のアジトに辿り着いた!離せ!」
「やだぁアナタ、マリモのくせにピーピー鳴くの!
じゃあアナタ、ピーちゃんと名付けるわぁ」
「俺様は1000年邪悪世界菌だ!
貴様など、俺様の胞子で食らい尽くしt」
「あら眩しいのね?アタクシが眩しくて、ピーピー鳴いてるのね〜?」
「やめろ!やめろ!俺様に光と空気を当てるな!
俺様を俺様の世界から出すなぁぁ!!」
10cmくらいしか無い邪悪世界菌です。
1000年先も安泰だと思っておった世界菌です。
だけど悲しきかな、空気と光を嫌う邪悪世界菌は、
自分の隠れ家たる世界を引き裂かれ、自分自身をそこから取り出された途端、
まるで細胞核が細胞壁を失ってしまったように
ポロポロ、ぱらぱら、崩壊してしまいました。
しゃーないのです。
短いおはなしなのです。
強い凶悪生命体なんて、すぐ消えてもらわないと困るのです。
「ピーちゃん!ああ!ピーちゃぁん!」
完全に跡形もなく崩壊して、結果として成敗されてしまった1000年邪悪世界細菌は、
宇宙タコの■■■な光によって徹底的に除菌・殺菌されてしまいました。
じき、親玉につられて、邪悪世界菌の胞子も菌床も無力感・崩壊してゆくことでしょう。
「あなたとの出会い、アタシ、忘れないわ……」
何も知らないのは「ピーちゃん」を殺菌してしまった宇宙タコだけ。
「ピーちゃん」が崩れて消えてしまった理由を、100年先も、1000年先も、
知ることは、ないのでしょう。 おしまい。
花言葉は「私を忘れないで」だったと記憶しておるワスレナグサです。
そのわりにワスレナグサ自身は、
「昔々、我々はヨーロッパで民間療法のシロップや鎮咳去痰薬に加工されておったのじゃ」
というのを忘れ去られておる模様。
なんでもカラダに良くない作用をする成分が入っておったそうです。
肝障害・発がん性の可能性が一応アリだそうです。
と、いうトリビアは置いといて、今回のおはなしのはじまり、はじまり。
前回投稿分からの続き物です。
最近最近の都内某所、某深めの森の中に、
本物の稲荷狐の家族が住む稲荷神社がありまして、
庭に上部で大きくて、太い幹と枝を持つ柿の木の、
下に青いあおい、ブルーシートがその日限定で、大きく、敷かれておりました。
柿の木に吊っておったブランコを新調したのです。
新しい板木に、新しくひとまずワスレナグサ色でもって、ペンキ塗装をしたのです。
「ブランコ!ブランコ!」
その日の朝っぱらから作業が始まって、
新しく座面となる奥多摩ヒノキの板材の下に、これまで子狐や参拝客の子供を乗せておった先代木、
すなわち、ボロボロになったケヤキ板を打ち付け、
ヤスリがけしてペンキして、二度塗りして、
しっかり乾いたのがだいたい夕暮れの頃。
防水防腐ペンキでお化粧したヒノキとケヤキの疑似合板(くっつけただけ)は、
とっても頑丈なロープを付けて、いちばん太くて上部な枝にかけられて、
プルージック・ノットによって、しっかり、そして解くのもカンタンなように、固定されたのでした。
「ブランコ!ブランコ!」
子狐の尻尾はぶんぶん、ぶんぶん!
ブランコよろしく左右に高速挙動しています。
猛ダッシュで突撃して、座面にジャンプ!
ヘッドスライディングよろしく、ポンポンおなかを板木に乗せて、試運転!試運転!
ブランコを新調してくれた人間に、アイコンタクトで起動要請を出すと、
ほどなくして、軋む音も無く、静かにゆっくり、
ワスレナグサ色で塗られたヒノキの板と、同じくワスレナグサ色のロープが、振り子運動開始です。
子狐はお星さまのカタチをしたお花が大好き!
(なによりお題がそもそもワスレナグサ!)
暮れなずむカラーバランスの稲荷神社で、淡く清いワスレナグサ色が、ゆっくり揺れました。
ロープは簡単に解けるから、これからはお父さんにでも頼んで、模様替えを楽しむと良い。
板木も模様替えできるように、別カラーのカバーを後日、用意しておくから。
人間は子狐のおしりを押して、おして、ブランコを揺らしながら何か言っておりますが、
コンコン子狐、知ったこっちゃありません。
ワスレナグサ色のブランコで、満足しておるのです
——今のところは(お察しください)
「もっと!もっと!」
「はいはい」
「もっと!もっと!」
「これ以上は危ないですよ」
ゆらり、ゆらり。 ゆらり、ゆらり。
子狐を乗せたワスレナグサ色のブランコです。
コンコン子狐は大満足!
お母さん狐とおばあちゃん狐が晩ご飯で呼びに来るまで、幸福に、遊んでおったとさ。
「ブランコ効果」なんて用語でも無いかとネット検索しておった物書きです。
AIは「ブランコ遊びを通じて得られる身体的・精神的な発達促進効果のこと」と回答しました。
と、いうハナシは置いといて、今回の物語のはじまりはじまり。
最近最近のおはなしです。
都内某所、某稲荷神社に、人に化ける妙技を持つ化け狐の末裔が家族で仲良く暮らしておりまして、
彼らの自宅件神社の宿坊の中庭には、
御神木よりは小さいものの、それでも上部で太い枝を持った柿の木が生えておりました。
太い枝にはキツネの家族の、末っ子子狐のために作られた——もちろん人間の子供も楽しめる、
ケヤキの板をロープで吊るしたブランコが……
「やめろ!やめろ!ブランコ、こわすな!」
「壊すのではない。新調するんだ」
「こわしてる!ブランコ、こわしてる!やめろ!」
「話を聞け子狐」
ブランコが、ある、といえばあるのですが、
何年も何年も風雨にさらされて、やんちゃな使い方をめいっぱい、長期間されましたので、
ケヤキの板も吊るすロープも、ボロボロになってしまっておりまして。
狐の家族のお母さん、ちょうど宿坊利用者に、アウトドアにそこそこ詳しい人間がおりましたので、
宿坊利用料金をタダにする代わり、末っ子子狐のために、ブランコを新調してほしいと依頼しました。
「うぅー!!うぅぅー!!」
「噛むな」
「ううぅうぅ!!」
「こ ぎ つ ね」
大きめの柿の木に吊るされたロープを切って、
今まで子狐たちを乗せておった板を外して、
すなわち、子狐の大好きなブランコを、人間の男が取り払っています。
子狐はそれが、許せません!
大事なブランコを壊されまいと暴れますが、
子狐は、破壊人間の仲間の男に、抵抗を阻止されてしまったのです。
「うぅ!うぅ!」
「子狐。聞け。あの板とロープでこのまま遊んでいると、必ず数年以内に壊れる。誰かが怪我をする」
「がううう!!」
「安全に遊び続けるためには、ブランコを、」
「うぅぅー!!」
安全に遊び続けるためには、ブランコを新しく作り直す必要がある。
コンコン子狐はそこまで言わせません。
ちいちゃいおくちを精一杯あけて、ちいちゃい牙で一生懸命、ガブーッ!
仲間の男の厚着したウィンターコートを噛みます。
牙は仲間の肌には届いておらんようです。
「こぎつね」
子狐、諦めろ。諦めるんだ。
破壊人間の仲間がそう言い終わる前に、
「よし。準備ができた」
紙やすりと、奥多摩産のヒノキの板を持って、
破壊人間が子狐の、目を見て優しく言いました。
「子狐、手伝ってくれるかな?一緒に新しいブランコに、ヤスリがけとペンキ塗りをしよう」
ほら。昔のブランコも、一緒だ。
人間が子狐に板の裏側を見せると、
少しだけキレイに整えられた先代の板、ケヤキの板が、補強材として打ち付けられておりました。
「やすり」
「そう。ヤスリがけ。新しいブランコをツルツルにするために、必要な作業だ」
「ペンキ」
「雨や虫食いに強くなる。終わったら、乾かす間、どの色のロープにするか選びましょう」
「ろーぷ……」
さあ、手伝って。このヤスリを持って。
子狐の大好きなブランコを、さっきまで破壊しておった人間が、子狐を相棒の腕から引っ剥がします。
「うー」
「何年も使えるブランコにしよう。できるかな?」
「うん」
ちょっとだけ機嫌が戻った子狐は、
新しいブランコの板にやすりをかけて、
新しいブランコの板を塗って、
そのどちらも人間に細部を仕上げてもらってから、
ペンキが乾くまでの間、ブランコロープの色を自分で、ひとつ、選びました。
「ブランコ!ブランコ!」
ペンキが乾いてロープを付けて、いちばん太くて上部な枝に2代目ブランコが吊るされる頃には、
子狐の尻尾はぶんぶん、ぶんぶん!
ブランコよろしく、左右に振れておったとさ。
何千何万と課金した旅路の果てに推しゲーがサ終。
同じ間違いを2回か3回ほど、繰り返したことのある物書きです。
「旅路の果てに」というお題で今回もひとつ、物語をご紹介します。
最近最近、都内某所のおはなしです。
都内にしては深めの森の中に、本物の稲荷狐一家が住まう稲荷神社がありまして、
そのうち末っ子の子狐は、美味しいものが大好き!
その日も参拝者さんが持ってきたジビエジャーキーを、カミカミ、ちゃむちゃむ。
神社の庭の落ち葉の絨毯で、かじっておりました。
「おいしい。おいしい」
ちゃむちゃむ、ちゃむちゃむ。
イノシシ肉ジャーキーに牙を突き立てる子狐です。
噛み応え良く、味もなかなか良好。
時々ぶんぶんジャーキーを振り回すのは、きっと稲荷子狐の、狐としての本能なのでしょう。
ところで稲荷子狐の耳に、別の参拝客の足音と、
それから何やら話し声が聞こえてきました。
「一応、エビデンスが無いワケでもないんだ」
エビデンス。えびでんす。
コンコン子狐は狐だし、なにより子供なので、
Evidenceなんて英単語、よく分かりません。
海老を何か、田楽でも、桜でんぶでも、
デンのつく何かと一緒に料理した食べ物を、
ポワポワぽんぽん、想像したのでした。
なお伝助穴子なるニョロニョロもあるそうです。
アナゴかぁ。かばやき、いいなぁ。
子狐は連想に連想をかさね、更に連想を加速して、
連想の旅路の果てに「エビデンス」を、
海老を食べた伝助穴子の料理と断定しました。
「えび!あなご!えびでんす!」
旅路の果てに辿り着いた海老伝助穴子を、
コンコン子狐、どうしても食べたくなりまして、
とてててて、ちてててて!
ダッシュで参道を駆け下ります。
稲荷神社に至る神社通りに、それっぽいものを扱っていそうな店があるのです。
「おじちゃん!エビデンス、ください!」
くぅくくく、くわぅ!
子狐が爆速で突入したのは、大古蛇のお酒屋さん。
お酒の他に少しだけ、おつまみも売っています。
「エビデンス、えびでんす!でんすけあなご!」
ギャッギャ!ぎゃっぎゃ!くわぅ!
尻尾を高速ブンブンさせ、大古蛇のお酒屋さんに、
お金ならあると小ちゃなガマぐち財布を、
ぴゃっ!子狐は突き出しました。
「んんー……、 なんだって?」
イチバン困ったのがお酒屋さんの店員さんです。
「えび!えび!エビデンス!」
「エビデンス。うん。Evidenceか」
「たべたい!きっと、おいしい!」
「うーん。 なるほど?」
「おじちゃん、エビデンス、ください」
「エビデンスは食べられないよ」
「だまされない。おとなの食べ物だから、『こどもは食べられない』って言うんだ」
「んんー……。なるほどそう来るか」
これは困った。大古蛇お酒屋さん、悩みます。
考えろ、考えろ。お館様ならどうするだろう。
●●●●年で日本全国の酒を飲んだ店長を、思考の旅に登場させます。
「そうだなぁ」
思考の旅路の果てに、店員さん、言いました。
「このお店に有るおつまみで、作ってみよう」
意外とエビとアナゴ、
加工方法や味付けによっては
美味しいおつまみに化ける可能性が
まったく無いワケでも、無いかもしれない、かもしれないかもしれないのです。
(でもアナゴは蒲焼きで食いたいし
エビは天ぷら、別々で食いたいけどなぁ)
まぁまぁ、そこは気にしてはならぬのです。
「えびでんす!えびでんす!」
「うん、そうだね。エビ伝助だね」
コンコン子狐の思い込みと、
酒屋の店員さんの思考の旅路の果てに、
伝助穴子の干物を1パック、それから大小様々な種類のエビの、干物や小鉢パックシリーズを5個。
少しのお味噌やお塩、チーズも実験に参加させて、
まさかの数時間後、大古蛇のお酒屋さんに、
ひとつ、新作おつまみが爆誕しましたとさ。
「ぇえ……ウソだろ……」
「えびでんすあんまりおいしくない」
「だろうね。オコチャマの下には、そうだね……」
今回のお題は「あなたに届けたい」。
最後に誰かにお届け物をしたの、何年前だったっけと行方不明な物書きが、フィクションでファンタジーなおはなしを、ひとつ、お届けします。
「ここ」ではないどこか、別の世界で、
「世界多様性機構」なる厨二ふぁんたじー組織が
「世界線管理局」なる厨二ふぁんたじー組織を
バチクソに、ドチャクソに敵視しておりまして、
というのも、管理局は機構の活動を、法律と世界の秩序とによって、何度も妨害してくるのでした。
世界多様性機構の活動内容としては、
滅びそうな世界の住民を別のまだ生きている世界に密航させたり定着させたり、
発展途上の世界の文明に別の先進世界の魔法や技術を密輸して発展させたり。
東京には機構の支援拠点、通称「領事館」を建てて、都内、果ては日本中、理想としては地球全域を、滅亡世界ための難民シェルターにしようと、
計画をたてて、実行しておったのでした。
勿論そんなこと、許されるハズもないワケでして。
去年の夏、だいたい過去投稿分、7月27日頃から8月8日頃のおはなしで、
東京に根を張っておった「領事館」の連中は、
世界線管理局の法務部局員と、都内某所の稲荷子狐、それから都内在住の日本人2名の、
チカラを合わせた活躍によって、
ザンネン、親組織の「世界多様性機構」からバッサリ、切り離されてしまったのでした。
親組織に戻りたくてもゲートが不通!
親組織との通信を回復したくても回線が途絶!
なにより親組織から活動資金や予算が来ない!
イチバン困るのは、
東京のスギ花粉とスギ花粉症で、
東京に赴任してきた別世界出身の領事館長の
鼻と、目と、喉とかゆみが酷い!!
「急げ!今月中に完了させるんだ!」
故郷の世界に花粉症が存在しなかった領事館館長、
領事館の窓という窓を目張りしながら言いました。
「やつらは来月にはここに来る。
隙間という隙間、穴という穴、すべて確認しろ!」
窓の外では杉の林が、サラサラ、たわわ。
ツボミをつけて膨らんで、風に揺られてフルフル揺れて、悲惨もとい飛散の時を待っています。
サラサラたわわ、サラサラたわわ。
杉林は黄色の花粉を、あなたに届けたいのです
(酷いお題回収)
「空気清浄機のメンテナンス、終わりました」
館長に報告に来たのは、別世界出身の多様性機構構成員。ビジネスネームをアスナロといいます。
「こっちも、エアコン掃除終わりましたー」
アスナロに続いて報告に来たのも、別世界出身の機構構成員。ビジネスネームをヒバといいます。
どちらも花粉症なんて持っておらぬので、
館長の苦しみなど、見た目でしか分からんのです。
ぐすぐすハクション、ぐすぐすハクション!
館長は自分の苦しみの、ほんの半分でも良いから部下の2人に、分かってほしいとは思っとるのです。
ぐすぐすハクション、ぐすぐすハクション!
館長は自分の孤独を、あなたに届けたいのです。
「よし!」
スギ花粉症持ちの館長が、領事館内を最終点検して、1月恒例の大行事は終了。
親組織からの支援が断ち切られた2月を、迎え撃つ心の準備に入りましたとさ。