ね。

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1/19/2026, 7:25:39 AM

その日記には鍵がかけられていた。
古い屋敷には、昔、1人の魔女が住んでいたという。
そんなの噂話だと笑うものも多いが、ボクはそれが真実だと知っている。なぜなら、その魔女にボクは会ったことがあるからだ。




幼い頃、ボクは家から逃げ出してしまった飼い猫のあとを追いかけて、その屋敷に入ったことがある。
屋敷内をあちこち探しても、猫はいなかった。外が暗くなってきて仕方なく帰ろうとしたとき、トントン、と後ろから肩を叩かれた。
びっくりして振り向くと、そこには黒い三角帽子を被り、黒い服を着た女の子が立っていた。ボクの猫を抱っこして。


「この猫は、キミのかな?」
そういって、優しく笑う女の子は、絵本の中でみた、魔女にソックリだった。


ボクは、ちょっぴり怖いのと、ちょっぴり恥ずかしいのが入り交じって、声をだすことができず、こくん、と頷いた。


「よかった。はい。」
と、女の子は猫をボクの方に差し出した。
ボクは、
「ありがとう。」
と言うのが精一杯で、猫を抱きしめるとただ前を見て家の方角に走りはじめた。女の子のことが気になったけど、後ろを振り向くことができなかった。







月日は流れ、
ボクはまた古い屋敷にいる。
あの日連れ帰った猫の首輪には、見慣れぬ鍵がつけられていた。なんの鍵かわからず、ずっと閉まったままだった。
今、その鍵を使うときがきたんだ。



カチャ。
閉ざされた日記の1ページ目には…

1/18/2026, 9:12:58 AM

とにかく、寒い。
てぶくろを忘れてしまったボクは、ポケットに手を入れた。


「木枯らし、っていうとちょっと寂しい感じもするけど、あちこちで落ち葉たちが舞って、カラコロと音をたてたりして、私はとっても好きだなあ。」
モコモコのマフラーを首に巻いたキミは、足元で舞い踊る枯葉たちを眺めながら楽しそうに言った。
その様子を見ていると、寒さも忘れ、こころがあったかくなる。




🍂🍂🍂



キミと出逢ったのは、木枯らしが吹き始めた頃。その日、ボクは人生最大の落ち込むことがあって、悲しくて悲しくて、トボトボと、自宅までの道を歩いていたんだ。
気がついたら知らない公園に辿り着いていて、今と同じようにベンチに座ったキミが、今と同じように足元で舞い踊る枯葉たちを眺めていたんだよね。その様子を見ていたら、ボクは元気が出てきたんだよ。



それから、ボクはキミのことが気になって暇さえあればその公園に行くようになったんだ。
キミが寒いだろうと思って、モコモコのマフラーをプレゼントしたりもしたなあ。




…………

キミは、いったいナニモノなんだろう?
と、時折思うんだ。
キミは、いつもここにいて、いつも楽しそうに過ごしている。
キミのまわりには、いつも木枯らしが吹いていて、キミの足元では落ち葉たちが楽しそうに舞い踊っている。カラコロと音をたてて。




だんだんとあたたかくなってきた今日この頃、キミがなんとなく薄くなっているような気がするんだよ。


キミと逢えるのは、あと少しかもしれないな、とボクは少しだけ寂しくなるんだ。




1/17/2026, 7:56:58 AM

笑っても 美しい
泣いても 美しい

叫んでいても 美しい
黙っていても 美しい


その瞬間
その人が その人のままであることが 
最も 美しい のだ

1/16/2026, 1:08:07 AM

いろいろな情報で溢れかえっているこの世界は、何を信じるかによって現実が変わってくる。そもそも、その情報が目の前に現れたのは、自分が引き寄せたからで、しかし、それを鵜呑みにして取り入れるかどうかは、自分で選択することができるはずである。



…みたいに、訳わかんなく、難しく考えちゃうこともあるけどさ、要するに、この世界を作っているのは、自分だ、ということなんだよな。


例えばさ、お気に入りのコーヒーが美味しく感じるときもあれば、不味く感じるときもあるよね。
それって、体調にもよるかもしれないし、たまたまお湯の量をいつもより多めにしちゃったからかもしれない。
そういうときに、どうしてかな?って、原因を深ーく考えちゃってもいいし、まっいっかとそのまま飲んでもいいし、勿体ないけど捨てちゃって丁寧に入れ直してもいい、と思うんだよ。



この世の中で、やってはいけないことって、多分殆どなくて、目の前で起きたことに対して、自分がどう捉えて、自分はどうしたいか?を自由に選択していいんだよね。


″いま、自分が心地よくあること″
が、とっても大切で、そうすることでこの世界全体も心地よくなるってよく言うじゃない?
ホント、そうだと思うんだ。
みんな繋がっているからね。
だからさ、自分が頑張りすぎて無理しすぎたら、まわりもそうなるんだよね。



あ、さっきいれたコーヒーが冷めちゃったな。うーん、ちょっとガッカリなんだけど(すっごく丁寧に入れたから)思いきってミルクを入れてアイスコーヒーにしよっかな。今日は寒いけどさ、ま、たまにはいいかもな。…あ、パンでも焼こうかなー、昨日もらったジャムあるし!


うん、なんか楽しくなってきた♪
じゃ、今日も素敵な日を🌈

1/15/2026, 6:51:04 AM

疲れ果てたボクが辿り着いたのは、誰もいない静かな海辺だった。ひんやりとした砂浜に横たわり、暗くなっていく空をみる。

「どうして。」
ボクは呟き、残り少ない水をひとくち飲んだ。



†††††


村に、知らない軍団ががやってきたのは2.3日前だと推測する。
その時、ボクは食料を探して村を留守にしていた。食料は見つからず、ガッカリして村に戻ったボクが見たのは、何にもないの原っぱだった。ホントに何にもなかった。


唯一生き残ったのは、番犬1匹のようだった。彼は首輪に知らない軍団の名前の付いたプレートをつけていた。
意味が分からなかった。本当に。




「どうして。」

「どうして。」

「どうして。」




そう呟きながら、行くあてもなく彷徨った。食料はなく、ボトルに入れた水だけを飲み、ただ前を見て、体力が続く限り歩いた。
そして、ここに辿り着いたのだ。



******



こんなに絶望的な状況でも、いま目の前にひろがる海や空に輝きはじめた星々はキラキラしていた。美しかった。
ボクは、美しい、と感じる心がまだ残っていることに、正直驚いた。



「どうして…」
ボクは、呟いた。


それに応えるように、
「ワン!」
と、背後から犬の鳴き声がした。


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